140428先生は先日、大きな手術をしました。「急性心筋梗塞」という病気でした。
急性と名がつくので突然の発症かと思いきやそうではありません。

能開では毎年、健康診断を受診しなければなりません。
その結果、7年前からコレステロ-ルに異常が見られていたのですが、気にもとめませんでした。
何故か?自覚症状がないからです。

お医者さんからは再三再四、食事指導、運動指導と治療を勧められていましたが、自覚症状がないためその話に耳を貸すことはありませんでした。

その結果、長期の入院と手術をすることになりました。

今になって考えると、お医者さんから指導されたことをなぜ実行しなかったのだろうと後悔しています。
実行していればこんな結果は生まなかったと思います。

みなさんの学習にも同じことが言えませんか?
オ-プン模試、通常テストは、この定期的な健康診断と同じです。

できていなテーマや問題の発見から、家庭学習状態、今の学力でも診断してくれます。
そして返却の際に、先生からいろいろなアドバイスをもらいますね。
その指導や、アドバイスを守ってますか?また守ろうと努力していますか?

怖いのは学習にも痛みや、身体に変化などの「自覚症状がない」という点です。
だから「少しぐらいは」とか、「このくらいで」などといって守ろうとしなかったりしますね。
それが後々の学習に大きな影響を与えることになります。

毎週の通常テスト、オ-プン模試を健康診断だと思って、その結果をしっかり受け止め、先生からの指導やアドバイスを素直に実行してみてください。

一学期能開は、一番苦労をともなう学習期間です。
だからこそ、先生と二人三脚でやっていきましょう。
そのためには、テストで診断、アドバイスを実行。
すると、必ず良い方向に向かっていくと思います。

オ-プンも近づいてきました。今日帰ってからの学習に今日のアドバイスや指導を生かしましょう。

140415今日は「人間の暗記力」についてお話をします。「暗記」と聞くと、「暗記は苦手だから・・・」と思う人もいるかもしれませんね。しかし、「暗記」という勉強は誰もが出来ることなのです。得意・不得意ではないのです。では、どうすればできるようになるか。今日は、そのヒントを教えてくれる人物を紹介します。

皆さんは円周率をどこまで覚えていますか?3.14159265…せいぜい9桁くらいでしょうか。実は円周率を一番長く速く暗唱するギネス記録を持っている人は日本人なんですよ。それも現在、69歳の方です。原口さんという、千葉に住んでおられる方です。原口さんはどれくらい暗唱できたかというと・・・なんと10万桁!!58歳で6万8千桁、59歳で8万3千桁、そして60歳で10万桁の暗唱を達成することができました。10万桁・・・ピンとこない人が多いことでしょう。みなさんが知っている400字詰めの作文用紙、250枚分です。すごい量ですね。では原口さんは昔から勉強が得意だったかというと、そうではなかったようです。学校の通知表ではオール3を取ったこともあるそうですよ。では、どうやって10万桁の数字を覚えていったのでしょう。
その覚え方はとても独特なものです。例えば、3.14159265・・・を覚えるのに、「さー、安心得んと国許(くにもと)去った儚きその身は、・・・」と数字に言葉をあてはめながら物語を作るそうです。そうすると、10万桁の数字から、ある一つのお話が出来上がるわけです。よくある、「語呂合わせ」というものですね。自分が一番覚えやすい覚え方を、原口さんはご自分で見つけられたのですね。そして大切なことがもう一つ。原口さんは「楽しみながら覚えることが大切」と言われておりました。不規則に並んだ数字をただ覚えるよりも、物語が一緒の方がおもしろいですよね。

さて、暗記するためのヒントは分かったでしょうか。「自分に合った覚え方で」、そして「楽しく」覚えるということですね。覚え方は人それぞれです。書いて覚える人もいれば、読んで覚える人もいます。試行錯誤をしながら、早く自分にとって一番の覚え方を発掘してください。漢字・公式・英単語・・・いろいろなもの覚えれば覚えるほど、出来ることは増えていきます。その喜びを感じながら、暗記に取り組んでみてください。原口さんのお話を聞いて、勇気をもらったひとはたくさんいることでしょう。
「暗記は誰でも出来る勉強法!」次回の満点テストの得点を楽しみにしています。

140414「後悔」と言う言葉があります。あまりプラスのイメージはない言葉ですが、「後悔」には2種類あります。

やって後悔
やらずに後悔

みなさんはどちらの後悔が多いと思いますか?

みんなより幾分長めの人生を送っている先生達の経験からすると、圧倒的に「やらずに後悔する」ことの方が多いです。いえいえ、その100%が「やらずに後悔する」と言っても過言ではありません。

部活の試合中に、あそこで見逃さずにバットを振っていれば…。
クラスの役員決めで、思い切って手を挙げていれば…。
宿題をギリギリまで延ばさずに週の頭に始めておけば…。
あの時あの子に告白していれば…。

では、「やらずに後悔」してしまった原因は何でしょう?

勇気がなかった。
失敗して笑われるのが恐かった。
つい先延ばしにしてしまった。
誘惑に負けてしまった。
スイッチが入らなかった。

色々あるでしょうが、全てその判断は「自分の中」にあります。

日本人の悪い性格の一つに「積極性がない」というのがあります。
あれこれ考えすぎて行動できないと言うことです。
みんなはまだ10代そこそこですね。
決して失敗を恐れずにいろんなことにチャレンジして欲しいです。

Ⅰ期ゼミも学校も始まり、少しずつ新しい環境にも慣れていく時期ですが、能開でも【夏合宿】の申込受付が始まりましたね。すでに参加を決めた諸君は「強い勇気」を持っているということです。
まだ迷っている諸君は不安が先行して勇気を出せないでいるのでしょう。

どんな場所だろうか?
寝る時間がないのでは?
食事はおいしいのかな?
どんな友達が来るのだろうか?
どんな先生が教えてくれるのだろうか?

住み慣れた居心地のいい家と比べるといろんな不安があるかもしれません。
しかし、一緒に参加する友達も同じ思いです。
でも同じ境遇であるからこそ、その友達から大きな勇気をもらえます。
同じ釜の飯を食った友達は一生の宝物になります。

「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があります。
住み慣れた井戸の中では自分が一番と思っているものの、一旦、井戸から大きな海に出てみるといかに自分が小さかったかがわかるものです。
自分がくよくよ悩んでいたことが、いかにちっぽけだったかがわかるものです。
あの時やっておけば…。と言った、「やらずに後悔」だけはして欲しくありません。

君たちの未来は明るい。
いざ大きな海へ向けて勇気を持って飛び込んで来なさい!

140407春の講習会も終わり、新学年でのゼミがスタートしました。講習会では、自己新記録の勉強を更新することができましたか。自分のライバルに勝つことができましたか。そして何よりも、講習会前に立てた自分の目標は達成できましたか。
今日は、1970年代、今から40年ほど前に活躍したあるスポーツ選手の話をしたいと思います。その選手の名前は、輪島功一。ボクシングの元世界ジュニアミドル級のチャンピオンで、現役時代はそのファイトぶりから 『炎の男』と呼ばれていました。少年マガジンに連載されている人気ボクシング漫画 『はじめの一歩』で登場する青木選手の必殺技?かえる跳びパンチの発案者としても知られている人です。実際の試合では、このパンチで相手をノックアウトしたことは一度もないのですが、世界王座初挑戦の時に放ったこのパンチの一撃があまりにも衝撃的だったこととその後、元オリンピック銀メダリストだったチャンピオンが完全に冷静さを失い、小差ながらも判定で敗れたことから記憶に残るパンチとして現在まで語り継がれています。
さて、ボクサーとしての輪島功一選手ですが、これまでに数多くの世界チャンピオンが日本のボクシング界から誕生していますが、不屈の精神と根性で世界タイトル6度防衛と世界王座2度の返り咲きを果たした偉大なボクサーです。ボクシングの世界では、一度失ったタイトルを再戦で奪回するのは至難の業とされており、それを2度も、しかも前回痛烈なノックアウト負けを喫した相手から成し遂げたのは、130年以上の長きにわたる世界タイトルマッチの歴史の中でも輪島選手ただひとり。特に2度目の王座返り咲きのときは、当時奇跡とさえ言われ、その戦いぶりは翌日東京都内で銀行強盗事件が起きた時、警察官が犯人を説得させたほどの試合でした。
『ハングリースポーツ』の代名詞といわれているボクシングの世界。25歳という当時では引退を考えてもおかしくない年齢で、輪島選手はプロボクサーになりました。『練習で必要なものは根性、試合で必要なものは勇気』輪島選手の現役時代の言葉ですが、それを実際にやり遂げて自分の目標、いや夢であった世界の頂点に立ち、金字塔を打ち建てたのです。
輪島選手は生涯38戦のキャリアの中で引き分けを含めて、勝てなかった試合が7回あります。決して最強というわけではありませんが、同じ相手に2度負けていません。日本タイトルを失った試合、引き分けに終わった3度目の世界タイトル防衛戦、2度にわたる世界再挑戦の4試合すべてにおいて明白な勝利を挙げています。何故勝てなかったのか、どうすれば勝てるのか、そのために必要なトレーニングは何か、それを考えて練習し、試合で実践できたからだと思います。
さあ、4月からの新学年、新しい生活の始まりです。勉強も部活も今まで以上に大変になってくると思います。新しいことに挑戦する時や失敗した時、輪島選手のように『何故』『どうすれば』『そのためには何が必要か』を考えてみてはいかがですか。

140331皆さんは孫子を知っていますか。
孫子とは昔々の中国(今から2500年くらい前)の兵法書です。一般的には孫武という人が記したといわれていますが、戦いの勝敗が兵力と運で決定するといわれていた時代に、「どうすれば勝てるのか」「なぜ負けたのか」を分析し、それを文章にしたものです。
原因を解明し対策を練るといったところでしょうか、同じ失敗を繰り返さない最高の方法ですね。
この孫子から2つ紹介します。

「其の疾(はや)きことは風の如く、其の徐(しずか)なることは林の如く、侵掠(しんりゃく)することは火の如く、知り難きことは陰(かげ)の如く、動かざることは山の如く、動くことは雷の震うが如く」
戦国大名として有名な武田信玄が旗印にしたともいわれている「風林火山」の基となった言葉です。
簡単に説明すると、「日々準備を欠かさず、チャンスが来たら全力で一気に攻めよ」というところでしょうか。
日々準備を欠かさず=家庭学習の習慣化
一気に攻めよ=テストで全力を出す
といったところでしょうか。なるほど納得できますね。

ではもう一つ有名なものを
「彼れを知り己(おの)れを知れば、百戦しても殆(あや)うからず。彼れを知らずして己れを知れば、一戦一負す。彼れを知らず己れを知らざれば、戦う毎に必ず殆うし。」
説明すると、敵と自分を知っていれば危険にはならない。自分だけを知っていれば、勝負は時の運。敵も自分も知らなければ、戦う度に危険になる。となります。
皆さんはこの「敵」の部分を「夢の実現に必要な力」に、「自分」の部分を「自分の実力」に変えて読んでみてください。

さて、今回は、孫子から2つの言葉を紹介しました。
最後にこの2つを組み合わせて理解してみてください。
すると、
「夢の実現に必要な力と今の自分の実力を考える。その隔たりを埋めるために日々こつこつと努力する。そして、十分に力を蓄えた状態で一気に上り詰める」
という感じになりますね。
実際はそう上手くいくかどうかはわかりません。しかし、「夢を実現するため」という理由は、「日々努力することの理由」としては十分だと思いませんか。
というよりも、先生はそれ以上の理由はないと思っています。
皆さんも、今一度、自分の夢についてよく考えてみてください。

140324先生は、学生時代、山岳部に所属していました。
山岳部というとイメージが難しいかもしれないので、登山をする部活だと思ってください。
今回は山岳部に入部して初めて山に登った時のことを話そうと思います。

先生は特に山登りが好きだったというわけではないのですが、仲の良かった友達に誘われて入部しました。山登りは楽しい反面、苦しい時もあります。仲間と登るので、最初は楽しくわいわい登るんだけど、登れば登るほど一歩一歩が重くなってくるのです。苦しい時は仲間同士で励ましあい、声をかけあいました。だから、頂上に到着した時には、もうへとへとに疲れていました。のはずなのですが、頂上に到着した時には元気でした。

それはなぜか?なぜ元気だったのか?先生は疲れ知らずか?

頂上に到着した嬉しさと、そこから見渡すことの出来る今までに見たことのない景色、そして今までに見たことのない仲間の嬉しそうな顔。それらが疲れとか、登るまでの大変さを一気に吹き飛ばしてくれたのだと先生は思っています。そして何よりも「この山を登りきったぞ」という達成感が体の中から湧いてきて、先生を元気にしてくれました。「次はこの山よりも高い山をのぼってやるぞ」という気持ちも湧いてきました。

講習会がスタートします。

君たちは今から講習会という名の山に登ります。順調に進むときもあれば、苦しむ時もあるかもしれませんね。でも、君たちの周りには、一緒に山を登る多くの仲間がいます。それは一緒に授業を受けている皆です。「頑張ってね」と声をかけてくれるお家の人や、先生たちもそうかもしれません。平らな道を移動しているだけでは、少しも上に行きませんよね。一歩一歩でも登れば少しずつ上に行きます。これは勉強も同じです。苦しい時も一歩一歩登れば、着実に君たちの学力は上がっていくのです。今回、初めて講習会を受ける人は、頑張ってこの講習会の頂上に到着してください。講習会に参加するのが初めてではない人は、さらに高い山、つまり、今までで一番頑張った講習会にしましょう。

今回が今までで一番頑張った講習会であれば、君たちの体の中からは今までにない達成感が湧いてきます。そして確実に力もついています。

さあ、その一歩を踏み出しましょう。

140317皆さんは『万有引力』って知っていますか?

例えば、今皆さんの机の上にあるもの、ペンや消しゴム、筆箱なんでもかまいません。
それを持ち上げて手を放すとどうなりますか?
とうぜん床または机の上に落ちてくるよね。
なぜこんなことが起こるのかというと、「地球が引っ張っているから」なんです。

考えてみよう。地球というのはものすごいスピードで回転しています。
単純に計算すると、地球一周を赤道上で計るとおよそ4万kmくらいなので、これを24時間で割り算して・・・
4万(km)÷24(時間)=1666(km/h)!!
あまりピンと来ないかな。
だいたい460m/sくらいだ。
こうやって先生が話をしている間に、君たちはどのくらい移動しただろう。

そんな速さで回転していると、どこかに飛んで行きそうだよね。
それでもキミたちが地面に立っていられるのは、これも「地球が引っ張っているから」なんだよね。

ただ、今日話をする『万有引力』はそれだけではないんです。
万有引力とは「質量を持っているものはお互いに引き寄せあう力を持っている」ということなんです。
つまり、最初に話した「ペンが落ちる」という現象は、実は「地球がペンを引っ張っている」と同時に「ペンが地球を引っ張っている」のです。すごいよね、自分のペンに向かって地球が突撃してきているんだよ。ただ、地球の方があまりにも重いために、ペンだけが引っ張られているように見えるんだけどね。

ということは、この万有引力は「重ければ重いほど引っ張る力が強い」ということです。

さあ、ここでキミたちの「将来の夢」について聞いてみたいと思います。
医者になりたい人、研究者になりたい人、先生になりたい人、パイロットになりたい人・・・
人それぞれに夢があるよね。

その夢を実現する為に、その夢に近づく為に、今君たちは必死に勉強しています。
そこには夢を実現させたいという「思い」があるよね。

この「思い」は君たちが努力すればするほど大きくなっていきます。
「これくらい勉強したら○○になれるかな?」
「これだけやったら○○になれるかもしれない。」
「これだけやっているのだから、きっと将来○○になれるはず!」
そうやって「思い」を強くしていくのです。

最初に話をした『万有引力』。
実は物体だけではなく、形がある・ないに関係なく「全てのもの」にはたらくとも言われています。

キミたちが必死に努力をして強くしていた「思い」は、キミたちを夢に近づけるだけでなく、その「思い」に引っ張られて「夢もキミたちに近づいてきている」のです。
そして、キミたちの「思い」が強ければ強いほど、夢は強く引っ張られます。

さあ、春の講習会が近づいてきました。4月からは新学年がスタートします。
これから自分が持てる「最大限の努力」をして、どんどん「思い」を強く持ってください。

「思い」は「重い」とも書きます。
自分の中の「重い」をどんどん積み重ねて、ぐいぐい自分の夢を引っ張ってやりましょう!!

ちなみに、自分の「思い」だけでは足りそうにない人へ・・・

この「思い」は他人の「思い」と重ね合わせることができます。
自分のためだけではなく、誰かのために・・・と思って行う努力はより一層「重い」が大きくなります。
そうやって手繰り寄せた夢は最高だよね。

先生たちはキミたちの「思い=重い」を応援しています!!

140310突然だけど、天気予報って、どれぐらいの確率で的中するのか、知ってる?
気象庁のホームページに「天気予報の精度検証結果」というページがあって、天気予報がどれぐらいの精度で的中するのか見ることができるんだ。
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/kensho/yohohyoka_top.html

そのページを見てみると、次の日に雨が降るのか降らないのか、夕方に発表した予報が次の日に的中する確率は、1990年には約82%だったのが、2012年には約86%に向上しているとのこと。
観測データの増加・品質改善、天気を予測するための考え方(数値予報モデルと解析手法)の研究、何よりも予測を計算するコンピュータの性能向上によって、天気予報の的中率は年々上昇しているんだって。
今、気象庁で使っているコンピュータは、なんと1秒間に21兆5千億回もの計算ができるんだよ。すごいよね。

それでも、夕方に、ほんの数時間後の次の日の天気でさえ、完璧に予測することはできないんだ。

じゃ、今後さらに研究が進んで、より性能の高いコンピュータが完成すれば、天気予報が100%的中するようになるかと思っちゃうけど、実はそうはならないんだよ。

みんなは、「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」っていう言葉を聞いたこと、あるかな?中国の北京で蝶がはたはたと羽をゆらしたことがきっかけになって、国をまたぎ、大陸を越えて、次から次へと影響が広がっていって、やがてはアメリカのニューヨークに嵐を起こすことがあるかもしれない、ということなんだけど、信じられない話だよね。

カオス理論っていう物理学の理論の中で、バタフライ効果(蝶を英語にするとバタフライだね)と呼ばれている現象で、通常なら無視できると思われるようなとても小さな差が、やがては無視できない大きな差となって現れることがある、ということなんだ。

明日の天気だけでなく、ヒラヒラと落ちてくる落ち葉の動きや、お線香から立ち上る煙の動きなどの自然現象は、「複雑すぎて予測ができません」「ほんのささいなことが、とんでもない結果を生み出すことがあります」と言われているんだ。

人類がより進化して、科学技術がもっと発達すれば、落ち葉の動きぐらいなら完璧に予測できそうなもんだけど、決してできないんだ。

例えば、明日の天気を完璧に計算できるコンピュータが完成したとするよ。
コンピュータに明日の天気を予測させるためには、今現在の気温が何度とか、湿度が何%とか、風向きとか、気圧とか、様々な今現在の状況(初期値っていうんだよ)を入力しないといけない。

そこで、実際に今現在の気温を最新の気象観測装置で完璧に計測し、コンピュータに入力したとする。例えば「東京の今現在の気温は30.002℃」とかって。そしてコンピュータが完璧な計算をして、「明日の東京の天気は晴れ」だという結果になったとする。
で、今度は初期値をほんのちょっとだけ変えてみる。「東京の今現在の気温は30.001℃」とかって。すると、「明日の東京の天気は雨」だという結果が出てきたりするんだ。

これを初期値鋭敏性っていうんだけど、ほんのちょっとだけでも初期値を変えちゃったら、とんでもなく大きく結果が変わってきちゃうんだね。

それこそ、ニューヨークの明日の天気を予測するために、北京の今の気温を30.002℃にするのか、30.001℃にするのかで、予測が大きく変わってしまうんだ。

同じようなお話で、「風が吹けば桶屋が儲かる」っていう話を聞いたことがあるかもしれないね。

さて、とうとう今年のゼミももうすぐ終わろうとしている。
ゼミ、講習会、EXオープン模試、合宿、みんな色々な場面で本当によくがんばったね。

今年初めて講習会に参加した人、ゼミに新しく入会した人、初めて合宿にいった人など、何か生まれて初めての挑戦をした人も多いことだろう。
ずっとティエラの教室に通っている子も、合宿に何度も参加している子も、「やめずに今年も続けてがんばろう」「今年も合宿に挑戦しよう」と決心するのは勇気のいることだったはずだ。

講習会や合宿に参加しようと決心したとき、ゼミに入会しよう、ゼミを続けてがんばろうと決心したとき、もしかすると「目覚ましく成績が上がるかもしれない」「生まれ変わったように成長できるかもしれない」と思っていたかもしれない。

ところが、この1年を振り返ってみてどうだろうか。決心してゼミに入会したのに、講習会をあんなにがんばったのに、勇気を振り絞って合宿に参加したのに、「思ったほど成績が上がらなかった」「思ったほど成長できなかった」と感じているかもしれないね。

でもね、君たちはほんの少しかもしれないけれど、確実に成長し、確かに生まれ変わろうとしはじめているよ。

あいさつの声を出せなかった子が出せるようになった。
いつもノートに赤線を引くのを忘れていた子が、ちゃんと赤線を引くようになった。
消しゴムだとか下じきだとか忘れ物ばっかりしていた子が、忘れ物をしなくなった。
床の上に落ちている紙切れを、自分の落としたゴミじゃなくても拾えるようになった。
難しい問題だとすぐにあきらめてしまっていた子が、粘り強く考えることができるようになった。
的はずれなところばかりノートまとめしていた子が、的確な場所を参考書で調べるようになった。
赤線の余白部分がいつも真っ白だった子が、少しずつ活用するようになった。
試験中にすぐにあきらめてしまっていた子が、最後の1分1秒まで必死に問題に立ち向かうようになった。
合宿では班の仲間たちと協力して、班の役割を果たすことができた。

どれも、小さな蝶が羽ばたくような、小さな変化かもしれない。
でも、その小さな変化を大切にしよう。
この1年間を振り返って、自分の中で起こった小さな成長を思い出そう。

この先、決心が鈍ったり、楽な道へ逃げたくなったりしたら、君たちの中にいる小さな蝶のことを思い出してあげよう。
君たちが忘れずに思い出してあげれば、きっと蝶ははたはたと美しく羽ばたいて、君たちに勇気を与えてくれるよ。

そして、いつか、小さな蝶の羽ばたきが、嵐のような大きな変化や成長を君たちにもたらしてくれる。

春期講習会から、君たちは新しい一つ上の学年がスタートだ。
この春も、努力量の自己新記録達成を目指してがんばろう!

140303最近先生は、大親友の娘さんによくおとぎ話をしてあげます。まぁ、娘さんと言ってもまだ産まれて4か月ほどなんですが…。一方的に話してます。
そんな中で最近よく話すのが『三匹の子豚』 みなさんは知ってますか? えっ!? 知らない? では簡単に…。

昔々あるところに三匹の子豚が暮らしていました。
ある日お母さんが「そろそろ自分たちで家を建てなさい」と言います。
三匹の子豚はそれぞれ考えます。
1番上の兄はワラを集めてワラの家を建てました。
2番目の子豚は木を集めて木の家を建てました。
3番目の子豚はレンガを積んで家を建てました。

さてここでトラブルが発生。様子を見ていたハラペコオオカミさんがやって来ます。
1番上の兄のワラの家は一瞬で吹き飛ばされ、2番目の子豚の木の家は、オオカミに体当たりされて粉々になります。追い込まれた2匹の子豚は、末っ子の子豚のレンガの家に逃げ込みます。

風を起こしても体当たりをしても壊れない丈夫なレンガの家に、オオカミは悩みます。
「よし! 煙突から侵入してやろう」
しかし、さらに素晴らしい3番子豚。オオカミの侵入を想定して、煙突からつながる暖炉で火をおこし、大なべに湯を沸かしていたのです!

オオカミは見事に大なべに侵入。慌てて逃げていきました。
こうして3匹の子豚はレンガの家で幸せに暮らしていきました。

おっと! 昔話がしたかったのではなく、大切なのは

①時間や量などの努力はきちんと報われる。
レンガの家を作るという大変な課題に取り組んだ子豚と、ワラで済ませようとした子豚。その重さも当然ながら、完成までにかかる時間。これらの努力はきちんと成果として現れましたね。

②人間には、頑張れる“時期”がある。
ポイントは3番子豚が1番頑張ったところ。人は年齢を重ねるほど要領が良くなり、手を抜いたり、少しでも楽をしようと考えるようになります。つまり早い(若い)うちの方がよく努力ができるのです。

③あらゆる事態を想定して万全の準備をしよう。
レンガで家を建てるだけでなく、煙突まで作る優雅さ…ではなく、オオカミの侵入を想定して大なべまで準備する周到さ。念には念を、万全の準備が勝利を呼びます。

そして最大のポイントは、

④この話はみなさんが相当幼いころから知っているということ。
でも普段はおとぎ話をこんな風に考えないですね。物事は見る角度によって大きく表情を変えます。難しい課題でも、見方を変えれば解決策が見えてくるものです。

①努力は報われる
②頑張る“時期”はお早めに
③万全の準備を
④物事は見方次第

さぁ、この4つの学びを活かして、今週も頑張っていきましょう!

140221みなさんは、
男は敷居を跨げば七人の敵あり、という言葉を聞いたことがありますか?

男は社会に出たらたくさんの敵に会うという江戸時代に出来た言葉のようです。
ですが今の時代ならもちろん男女両方みんなに言えることですね。

今現在小・中学生のみなさんでも体験することでしょう。
部活に行ったり、試合に行ったりしたら勝たないといけない相手。
EXオープンや学校の試験でも、いつも負けたくない相手がいますね。
仲が良くてもまあ競い合ってる時は、敵と言えますね。

じゃあ先生はどうですか?
敵ですか?
そうですね、たくさん宿題出してきますからね。
これは戦いですよ。

何と戦うんですか?ノートを出して参考書を開いて戦っている相手は誰ですか?
何回も素振りをしたり、筋トレをしたり、走り込んだり、誰と戦っていますか?

先生はこう思います。
七人の敵も五人くらいまでは己の中にある。

練習しないで試合に勝って感動できるでしょうか。
何も勉強しないで100点だったらうれしいですか。

努力をした分だけ、
それは自分自身にどれだけ勝てたか、
言い訳と弱音をどれだけ打ち払い、
強い意志でがんばれたか。

その先にしか、自分が納得できる結果はつかめません。