160411「ゴッホより普通にラッセンが好き」という芸人の永野さんのネタがありますね。
このネタや永野さんの好き嫌いは置いておいて、「わかる!その通りだ!」と思うことと、「でもね・・・」と思うことの二つがあります。

「わかる!その通りだ!」と思ったことは、今までゴッホやピカソの絵は美しいと感じたことは一度もなく、ピカソの絵に関しては幼稚園児が描いたような絵という認識しかありませんでした。それに対してラッセンの絵はイルカや海洋生物がリアルに生き生きと描かれて色使いも美しくきれいで部屋に飾りたい絵です。まさに「ラッセンが好き」状態です。

「でもね・・・」と思うことを少し語らせてください。
先生は大学時代に美術部に所属して油絵を描いていました。
絵を描くときには真っ白なキャンパスに絵具を置いていきます。
パレットに絵具をだし、自分のイメージの色を作り、キャンパスに色を置いていきます。
その絵に自分の表現したいものを描いていくために色を置いていきます。
自分の感動したもの、相手に共有してもらいたいもの、それをこめ、色を置いていきます。
納得いかない場合は、また、色を作り、思いと一緒にキャンパスに色を置いていきます。
何層も何層も色と思いを重ね、できた絵は、筆や絵画用のナイフの跡、色に至るまで様々な思いの結晶になって、自分にとってはかけがえのないものになっています。
そうした大学時代の経験をした後にピカソやゴッホを鑑賞する時は、その思いや描いていた時の感情がわかる気がします。決して美しいとは思わないのですが感動することが多くあります。「でもね、ピカソやゴッホも好き」なのです。

新学年を迎えたみなさん、今は絵に例えると「真っ白なキャンパス」の状態です。未来の自分を思い描いて自分の色を置いていってください。絵具は今からの行動や思いです。できた絵は「経験」という形で皆さんの宝物になりますよ。

160404みなさんも経験あると思います。
しゃっくり。
急にでてきて、嫌だなと思っていたらいつの間にか止まっている。いつの間にか止まっているので、止まったことも、しゃっくりが出ていたことさえ忘れてしまう。
でもしゃっくりが出ている時は何とか止めようと色々な方法を試してみますよね。

実は先生も今まで色々な方法を試してきたんです。
やはり一番ポピュラーなものは「驚かす」ではないでしょうか。ただ、「驚かす」のは自分ひとりでは出来ないですから、先生もよく友だちに頼んでいました。「驚かしてくれよ」と。
でもこの場合は驚かされることを予めしっているので、「わっ!」と言われても全然驚かなかったり。これではダメだと思い次は「(自分が)忘れた頃に驚かしてくれよ。」と頼み、今度は大丈夫かと思いきや、本当に忘れた頃に驚かされるので、しゃっくりが既に止まった状態で驚かされて、純粋にビックリしただけだったり。こんなことを繰り返していました。
しゃっくりの止め方として、世間でよく言われているのは、他に「水をのむ」「つばを飲み込む」「うがいをする」などあります。多分もっといろいろあるのではないかと思います。

ここで先生が教室のK先生から聞いた、今まで聞いたことがなかった止め方を一つ紹介します。それは、「パイナップルは何色?」と聞くことらしいです。相手が「黄色」と答えるとしゃっくりは止まるらしいです。先生にとってはあまりに画期的な方法だったので、先生はK先生に「今までどのくらい成功しました?」と質問しました、K先生の答えは「6人中5人は止まりました」というものでした。凄いのか、凄くないのか分かりませんし、質問はパイナップルでなくてもいいのではないかなとも思いましたが、一応成功率は8割以上なので効果はあるのだろうという結論に達しました。

しゃっくりの止め方とされているものには多くの方法があり、自分なりの一番良い方法を各自で行っているんだなと考えていると、先生はあることを思い出しました。

それは教室で相談される「英単語や漢字の暗記の仕方」です。相談は「暗記の仕方」ではなく、「どれが一番良い暗記方法か」といったものが多いような感じがします。暗記の仕方も数多くあります。「見て覚える」「書いて覚える」「声にだして覚える」「歩きながら覚える」こういったものが主流で、あとは上のものを組み合わせて覚えているのではないかと思います。でも、どれが相談しにきた生徒のとってベストかは分かりません。見るだけで覚えることが出来れば見るだけで良いですし、時間はかかるけど書かないと覚えることができないのであれば、その人にとってのベストは書いて覚えるになります。先生は様々な方法を説明した後、様々な方法を試してみて、はじめて自分に一番良い方法が見つかるよと話をします。最初から最高の方法が存在しているのではなく、いろんなことを試し経験した後に自分にとっての最高の方法は見つかります。

これは暗記の仕方に限ったことではありません。
皆さんの周りには多くの試していないのもの、経験していないものがあると思います。そういったことにチャレンジしていくことで貴重な経験をし、皆さんの周りの世界を広げていくのだと思います。

皆さんは新しい学年をスタートさせます。
新しい学年ではいろんなことにチャレンジして、皆さんの可能性を広げていって欲しいなと先生は思います。

1603282016年と言えばオリンピックイヤー。様々なスポーツにおいて、国の代表選手が決まり、リオデジャネイロオリンピックへ向けて準備が進んでいるところですね。
少し前の話題にはなりますが、女子サッカーの日本代表「なでしこジャパン」が5大会中4大会出場しているオリンピックへの切符を逃しました。2011年にはW杯で優勝し、活躍が期待されただけに残念なニュースの1つでした。
その時に報じられるものは、「日本の力が弱まっている」とか「監督と選手の関係はうまくいっていたのか」など、だいたい自国の側から考えたものばかりでした。

今回、アジアから出場を決めたオーストラリア、中国の立場から考えてみると、なでしこジャパンはどのように映っていたのでしょうか。

どちらも強豪国ではありますが、最近の世界ランキングはオーストラリア9位、中国は17位で、4位の日本からすると下にいます。

今回の出場権をかけた争いの中で、日本は絶対に突破しなければならない相手だったはずです。「絶対に負けないぞ」という気持ちは、ひょっとしたらずっと上だったのかもしれないですね。その願いが現実となったわけです。

勝ちたいという気持ちを具体的に表現するのは、自らを鍛えることはもちろん、相手の想いや感情を考えてみることも大切だなと先生は感じました。
もし、中国やオーストラリアの選手たちが「絶対に勝ちたい」という気持ちで向かってくることをもっと理解できていれば、ひょっとしたら結果も変わっていた?かもしれません。

みなさんが、将来の夢を目指していくとき「何をどうすればよいのか」を考えますよね。
少し見方を変えて、「どんな人が求められているのか」を想像してみるとどうでしょうか。

・英語を使った職業に就きたい⇒どのように英語を使うことができればいいのか。
・人と接する仕事をしたい⇒どんな力をつけることが必要なのか。

立場を変えて見てみることで、今までになかった発想が出てきます。取り組むべき課題やこれからの具体的な行動もはっきりするはずです。
自らの夢の実現へ向けて、ぜひ考えてみてください。

160322もしみなさんが海外の人に日本の文化を紹介するとしたら、何を紹介しますか?
歌舞伎、アニメ、三味線、書道、サムライ、カラオケ…
日本には海外に誇れる文化がたくさんありますね。その中で、先生がもっとも素晴らしいと思うもの、それは「お弁当」です。

オーストラリアに留学をしていたころの話です。
ホームステイをしていた先生は、ホストマザーから昼食を作ってもらい、それを持っていくことにしていました。
緊張しつつ、初めての登校。先生が学習するクラスには、韓国やサウジアラビア、タイなどいろいろな国から生徒が集まっていました。英語を使う面白さを感じつつ、いよいよ楽しみにしていたランチの時間がやってきました。弁当箱を開けるとそこには・・・

レタスとトマトを野菜ではさんだものと、フルーツ。
「あれ?!これだけ??」と思ってしまったことを覚えています。

食べることが大好きな先生にとって、それはとても衝撃的な出来事でした。朝食や夕食はたくさんの量が出てきますので、おなかがすくということはありませんでしたが、日本のお弁当とは全然違ったことにとても驚きました。

帰ってきてから知ったのですが、日本のようなおかずがたくさん入っているお弁当は海外では珍しいとのこと。みなさんが学校へ持っていったり、お店で買ったりする弁当は、外国の人にとっては立派な「Japanese Culture(日本の文化)」なのです。

実は今、アメリカなどでは日本のお弁当が大ブームとなっているそうです。「Bento」(弁当)という言葉が出来ているほどです。
先生の将来の夢は、ホストファミリーにもう一度会いにいき、日本のお弁当を作ってあげることです。

みなさんもテレビやインターネットだけでなく、ぜひ自分の目や耳で海外の文化に触れてみてください。新しい発見やその時にしか感じることの出来ない新鮮な体験が、みなさんを待っていますよ。

160314「世界で一番高い山は?」と聞かれると何と答えますか。ほとんどの人が「エベレスト(チョモランマ)」と答えることでしょう。
標高8848mのエベレストは間違いなく世界最高峰の山でしょう。

しかし、ちょっと見方を変えて考えてみませんか。
地球の中心から一番離れている山はどの山なのでしょうか。
考えようによっては、地球の中心から一番離れている山が、世界で一番高い山ともいえるのではないでしょうか。

なぜ、このような考え方が出来るのか、それは、地球の形に原因があるのです。

みなさんは地球の形を知っていますか。
「球」、そうです「球」なのですが、厳密にいうと、きれいな球ではないのです。
地球の自転による遠心力によって、実際には赤道半径が極半径よりも長い楕円体なのです。
とはいっても、赤道半径6378kmに対し、極半径は6357kmなので、その差は21kmしかありません。
割合にすると、たったの0.3%の違いです。
しかし、大きな地球を基準としているので、その差はなんと21kmもあるのです。

この基準でいくと、世界最高峰の山は、南米エクアドルの赤道付近にある「チンボラソ」という山ということになります。
チンボラソは標高6310mの山です。
海面を基準とした標高ではエベレストには遠く及びませんが、実はこの山が世界で一番地球の中心から離れている山なのです。
ちなみに地球の中心からの距離は、エベレストが6382kmで、チンボラソが6384mで、チンボラソの方がエベレストよりも2km(2000m)高いということが出来ます。

なかなか面白いですね。

このように何を基準にするかによって、その答えも変わっていくのです。
みなさんも、いろいろな物の見方を学んで愉しんでみてください。

160307「となりのトトロ」「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」…
ほかにも数々のアニメ映画を作り、日本だけでなく世界で愛され、
2014年にはアメリカのアカデミー賞を受賞した宮崎駿監督。
みなさんもその作品は観たことがあるでしょう。
では、その作品を作る現場は観たことがありますか。

宮崎監督がアニメ映画制作のために立ち上げたスタジオジブリでは、300人にも及ぶスタッフが1500を超えるカットを2年以上かけて完成させます。
宮崎監督の一番の仕事は、1カットごとの絵コンテ描くことです。
その仕事場で、監督が四六時中つぶやく言葉があります。

「面倒くさい」
「面倒くさいなぁ」
「究極に面倒くさい」
巨匠と呼ばれる名監督でも、面倒くさいものは面倒くさい。常にポジティブではないんですね。
みなさんも勉強や部活、習い事で面倒くさいと思いことはあるでしょう。
それでいいんだと思えてきます。

しかし、宮崎監督はこう続けます。
「世の中の大事なものって、たいてい面倒くさいんだよ。面倒くさいっていう自分の気持ちとの戦いなんだ。」

絵コンテは、映画のもとになる下絵で、キャラクターの動きや表情、セリフや背景を細かく描いて、自分が表現したいことを大勢のスタッフに伝えるものです。
すべて無から生み出すアニメ映画では、草一本の表現、髪の毛一本の動きなど、些細なことでもうまく描かなければ、その世界を台無しにしてしまうのです。
自分自身が描く一本一本の大切さ、価値を理解しているからこそ、自分自身の折れそうな気持ちに負けずに続けていけるのです。

例えば、ノートに毎ページ日付とタイトルなんて面倒くさい、途中式なんて面倒くさい。
宿題なんて面倒くさい、辞書参考書を使うなんて面倒くさい。
それでもがんばる能開生のみなさんも「大事なことは面倒くさい」ということを理解している人なんだと思います。

「面倒くさい」と思う気持ちを否定せず、その裏にある価値や意味を考えてみてください。
それがわかれば、立ち向かえるはずです。

160229皆さんはどんなスポーツが好きですか。
先生は色んなスポーツが好きですが、中でもボクシングとテニスが好きです。
今日は、一流のスポーツ選手(アスリート)と呼ばれる人たちには2つの共通点があるという話をします。

1つ目は自分が使う「モノ」に対する強い愛着心。
2つ目はやり続ける強い精神力。

シューズ、ラケット、バットやグローブ。
これらは実際にプレイをする上で必要だから、皆さんも納得できますね。
しかし、本当の一流プレイヤーは日常的に使う「モノ」への愛着も一流なのです。

現在西部ライオンズで活躍している菊池雄星投手。
花巻東高校時代に入部時からずっとやり続けた「トイレ掃除」。
トイレ掃除といっても素手で便器を洗うという修行レベル。
菊池投手を育てた佐々木監督は「嫌なことから逃げないでやることが精神を鍛える」と言われました。
先生が感心したのは、みんなが嫌がるトイレ掃除を、菊池投手が笑みを浮かべて喜んでしていたということです。
「自分が毎日使うモノですから感謝しながら掃除して当然ですよね」と菊池投手。
正に「モノ」に対する愛着がないとできません。
それを現在でもやるという継続力。これが本物の一流アスリートです。

皆さんも、今から新学年へのステップを登っていきます。
新しくなくとも筆記用具やノート・参考書へは愛着を持って使ってください。
講習会で大量の宿題を出されても、嫌がらずに笑みを浮かべて喜んでやってほしいと思います。
かなりの精神力が要求されますが、やり切った後は超スーパーウルトラ充実感があること間違いナシです。
『継続こそ力なり』

160222皆さんは『78:22の法則』という言葉を聞いたことがありますか。これはユダヤの法則とも言われ、世の中はすべて78:22の割合で成り立っているという考え方です。

世の中すべてと言ったら、少しおおげさに聞こえるかもしれませんが、人の体だけで考えても

①人の体を構成している成分の割合は、水分が78%に対してそれ以外の物質が22%
②呼吸では、肺呼吸が78%に対して皮膚呼吸が22%
③健康な人の腸にいる菌の割合は善玉菌が78%に対して悪玉菌が22%
④足の裏にかかる体重の割合は、かかとが78%に対してつま先が22%

と、これだけたくさんのことが78:22の割合で構成されていると言われており、人はこの数字のバランスが崩れると体調不良や病気になることもあります。又、自然界の中でも

①地球の海と陸地の割合は、海の78%に対して陸地が22%
②空気中の成分の割合も窒素が78%に対して酸素が22%

挙げたらきりがありませんが、私たちを取りまく環境の中にも、この数字の比率で成り立っていることがたくさんあります。

ところで、なぜ『78:22の法則』がユダヤの法則と言われるのか。すべてのものは、この数字で成り立っているというのは、もともとは宇宙の法則からきており、ユダヤ人が世の中には、お金を借りたい人が22、お金を貸したい人が78の割合でいると考え、預金者と借金者をこの数字の割合で管理したことで、銀行業で成功を収めたからだと言われています。

この法則で考えると、人間のやることは完璧ではないのだから、どんなに頑張っても100%の内22%は不完全のままで終わるということになります。自分では100%達成できたと思っていても、他人から見たらできていないと言われたこともあったはずです。これは人間である以上、仕方がないことかも知れません。
大切なことは、人間にとって初めてやることは、勉強にしろ、スポーツにしろ、なんであれ「どんなに頑張っても78%しか達成できない」ということを自覚し、この不完全の22%を次にどう活かすかです。そして、次にやるときは、この22%を100と考えて、最大限の努力をしていく。そうすると1回目では最大限78%の達成度が、2回目では78%+22%×0.78=95%へとレベルアップしたことになり、これを何回も何回も繰り返すことで、限りなく100%に近づいていくことになります。どんな分野でも一流と呼ばれる人は、自分の最大限の努力を何回も何回も繰り返しているのです。

あと1ヶ月と少しで新学年が始まります。新しいことにチャレンジしなければいけないことが、増えてくると思います。そのときは、この『78:22の法則』を思い出し、理想とする自分に近づけるよう努力していきましょう。

1602152月も半分が過ぎましたね。
今年は特に暖かかったり、寒かったりを繰り返し、その日その日の天候に一喜一憂する日々を過ごしています。
さて2月は如月(きさらぎ)とも言われることを知っていますか。
これはそもそも旧暦の2月(今の3月頃)の異名です。
「如」という漢字には「従う」というような意味があり、「何かが動き出すと、それに伴って、他のものも動き出す」という意味で使います。
つまり、「如月」は、「草木や生物が次々に動き出す季節」であることを意味しています。
もちろんこれは旧暦の話であって、新暦の2月とは状況が異なります。
また、この「如月」という名称は、昔の中国で2月を表すことばで、それをそのまま文字だけ使っているのです。
「きさらぎ」という読み方の語源には
衣更着(衣をさらに着る)・・・寒さがぶり返すため、衣を更に重ねて着ることから
気更来(陽気がさらに来る)・・・春の陽気がさらに増してくる時期だから
生更ぎ・・・草木が生き生きとし、芽吹く季節だから
など、いろいろな説があります。

本来は今の3月頃を指し示す季節であることや、3月をあらわす「弥生」は「弥(いよいよ、ますます)生(草木が芽吹く)」季節であることを考えると、「如月」=「生き生きとし始める季節」と考えたいですね。

春の訪れが感じられる時期です。新年度に向けて、皆さんがさらに生き生きと成長していくことを期待しています。

1602082月3日は節分でしたね。豆まきはしましたか?

人によっては住んでいる家の状況で、外に豆をまくのが難しい場合もありますよね。
先生が子どものときはアパートに住んでいましたが、ベランダのすぐ下が芝生だったので、節分の夜にはその芝生に向かって豆をまいていました。まあ、翌朝は芝生に鳩がたくさん集まっていましたが・・・

この『豆まき』は中国の習俗が伝わったものらしいです。豆は「魔滅(まめ)」とも書き、大豆を鬼の目に投げつけて、鬼を退治できたという話が残っているとか。
あと、豆まきに用いられる豆は「いり豆」でなくてはいけません。「いる」が「射る」という意味に繋がり、「魔の目(魔目=まめ)」に豆を「投げつける(射る=いる)」ことで「魔を滅する(魔滅=まめ)」。単純に『豆まき』といっても、いろいろな意味が含まれていますね。

そういう意味を含めて、豆をまくときの言葉は知っていますよね。
「鬼は外!福は内!」

そんな悪者にされている鬼ですが、一方でこんな言葉もあります。
『目は臆病 手は鬼』

先生も新聞で目にしてはじめて知ったのですが、三陸地方に伝わる言葉らしいです。

気仙沼(宮城県)のある魚問屋で、大にぎわいの宴席のあと、下げた食器の山を見てため息をついている店の人たちに、一家のお母さんが言った言葉。

やらなければならないことが山のようにあって逃げ出したくなるときも、とりあえず手を動かせばどうにかやりきることが出来るという意味ですね。目で見ているときには不安になることも、手は不可能を可能にする、鬼のように強さを持っているということです。

これは特別な力ではなく、きっとみんな持っている力です。

今、目の前に不安を抱えている人もいると思います。新学年に向けて、新しく始まる中学・高校生活に向けて、受験に向けて、あるいは毎週の宿題に・・・そして君たちの将来にはもっと大きな困難が立ちはだかることがあるかもしれません。でも、君たちの手はそれを打ち砕く力を持っています。

豆まきで追い払った鬼ですが、君たちの手には味方になってくれる鬼が出番を待っています。大切なのは「手を動かす」こと、行動することです。