生徒の皆さんへ

突然ですが・・・「テストの点数を上げたいですか?」と聞かれたら何と答えますか?

また、「絶対に点数の上がる方法がある」と言われたらやってみたいと思いませんか。

「今から先生が絶対にテストの点数が上がる方法を教えます」と言います。すると、生徒の皆さんは「うっそ~、絶対なんてあるの?」と思うでしょう。そんな皆さんは今から先生に騙されてください。「絶対に成績が上がる、いや上げると思って次にあげる内容をチェックしてください。

家庭学習には、「予習」「復習」「テスト勉強」の三つの内容があることを皆さんはご存じですよね。それぞれの目的を皆さんは知っていますか?

能開の勉強では(高校の勉強では)まず予習がきますよね。予習の目的は勉強の区分けです。「自分は今週の授業で何がわかって、何がわからないのだろう?わからない問題のうち調べたらわかりそうな問題は何だろう?調べてもわからない問題は授業をしっかり聴こう!」という心持ちが大切なのです。つまり予習の段階で、問題を三つに分類することです。

・わかる問題 ・調べたらわかる問題 ・調べてもわからない問題・・・この三つをテキスト上で色分けするとよいですね。

次に授業が終わったら復習がきますよね。復習の目的はわからない問題をつぶすことですよね。ここで「調べてもわからなかった問題」に取り組むことです。解答を見ながら、あ~でもない、こうでもないと思考錯誤しながら問題を解く。そして、思考錯誤の過程をノートに記す。ここでは、試行錯誤すること、つまり考えることが最も大切です。

そしてテスト勉強。テスト勉強で大切なことは覚えることです。そしてスピードアップ、正確さのアップも意識しましょう。「わかる」と「できる」は違います。「わかる」をできるにするには何度も何度も訓練をする必要があります。この訓練の少ない人がテスト後に「あ~失敗しちゃった、ケアレスミスしちゃった」と言っているわけです。先生に言わせると「詰めが甘い」ということです。実力があるのに練習不足と言う訳です。

皆さんは、一週間でこの三つをバランスよく学習できているでしょうか?まずは一週間の中で「予習」「復習」「テスト勉強」の時間をバランスよくとりましょう。そして、予習は問題の区分け、復習は試行錯誤、テスト勉強は覚える、スピードアップ、正確さを意識して勉強に取り組んでみましょう。これである程度の学習時間が確保でき、科目ごとの学習ポイントがわかれば、必ず成績が上がります。さあ、今から行動に移しましょう。

「口」(クチという漢字)に2画を付け加えると、どんな漢字が思い浮かびますか? では、この後の文章を読まずに、できるだけたくさん書き出してみてください。時間は、2分間です。

皆さん、どうだったでしょう、たくさん挙げられましたか?

例えば、たんぼの「田」がそうですね。さらに、下に突き出れば「甲」。上に突き出れば「由」。上下に突き出れば「申」で、付け加えた「十」を外に出すと「古」や「叶」ができます。そして、「口」の中に書くの字を「+」ではなく、「一」だけにすると「旧・旦・白」などがありますね。また、「+」以外に「口」の中に他の2画を書くと、「目・四・囚」が考えられます。これで、もう終わりでしょうか。いえいえ、まだまだありますね。それは、「口」の周囲に2画を書くパターンです。「右・石・只・兄・号・史・台・占・召・句・可・司・加・叩・叱」など、たくさんあります。

これまでに出てきた「口」に2画を付け加えた27個の漢字は、一つひとつはどれも簡単で、知らない字はないのではないでしょうか? 確かに頭の中に入っている漢字ばかりですよね。では、考える時間が2分間ではなく5分間だったら‥、10分間だったら‥。本当にすべて取り出せたでしょうか? もちろん、答えられる数は増えますが、以前にこの問題を解いたことがない限り、すべてを答えるのは難しいと思います。もし、自信のある方は、次の問題はどうでしょうか? 10分間で「画数3の漢字」をできるだけたくさん書き出してみてください。33個はありますよ。

実力をさらに高めるためには、インプットの学習だけではなく、アウトプットの学習も必要です。能開(ティエラ)では、10月から公立模試を使ったアウトプットも強化する学習プログラムが、中3生を対象にスタートします。知っていても答えられない。本格的な実戦演習で数多くの問題に慣れ、そういう部分も確実に減らしていきましょう!

大人になると子供の頃より時間が短く感じるそうです。「ジャネーの法則」というものがあり、10年生きてきた人にとっての1年と、70年生きてきた人にとっての1年では、同じ1年でも感じ方が全く違うそうです。

また、退屈な授業で何度も時計を見る場合、時間がなかなか過ぎないと感じるように、時間の経過に注意するほど、同じ時間でも長く感じられるそうです。これが子供と大人の違いに関係しているらしく、子供には待ち遠しい行事が多いのに対して、大人になると慣れ親しんだ刺激の少ない出来事ばかりのため、時間の経過に注意する回数が減り、その分時間が短く感じられるとのことです。

いよいよ2学期が始まりました。新しいことに挑戦し続ける人は、常に新しい刺激を受け、本当の意味で「長い」人生を送ることができるのかもしれませんね。

夏もそろそろ終わりに近づき、この8月後半から9月にかけては台風のシーズンとなりますね。

毎年、さまざまな被害も出ていて、昔から日本と台風は切っても切れない関係となっています。中でも「台風の目」と呼ばれる部分は、風の吹かない穏やかな晴れた天気となることを知っていますか?九州地方の生徒諸君は見聞きした生徒もいるかもしれませんね。もちろん中心にいる束の間は平穏であっても、通過した後は風向きが反対の強い風が吹き込んでくるため、危険ではあるのですが、初めてその話を聞いた時に強い興味を持ったことを未だに覚えています。

また、「台風の目」には、「激しく動いている物事の中心にあり、それを引き起こす原因となっている人や物」という慣用句としての意味もありますね。

夏休みも終わり、いよいよ受験も本格的なシーズンに突入します。周りの多くの人たちを巻き込みながらも、中心にいる自分は冷静かつ熱心に受験勉強に取り組み、受験の台風の目となって活躍していきましょう。

夏期講習会も最終日を迎え、暑かった夏も終わろうとしています。

この夏の最後に、皆さんに伝えたい言葉が「三日坊主」です。
このことわざは、皆さんも良く知っているように、「長続きしない人」を指します。
せっかくがんばってきたことも、終わったからといって、そこでプッツリ切れてしまえば、今までがんばってきたことも、全くの無駄になってしまいます。

皆さん思い出してください。
今回の講習会で、どれだけがんばってきましたか?
およそ、3~4日のタームになっていた講習会の期間。
日中、能開で必死に勉強し、深夜まで自分で必死に勉強した思い出は、自信となって皆さんの心の中にあるハズです。

しかし、そのがんばりも自信も、そこで止めてしまえば終わりです。
「習慣」に変わるハズです。

能開の講習会は上手い具合に、3~4日のくくりになっています。
「能開があるから勉強する」から、
「能開がなくても自分で勉強する」自分を手に入れるチャンスです。
講習会が終わってホッとした?
もう宿題がないから安心した?
さあ、そこでもう一踏ん張り!
大変な思いをするからこそ、自分を大きく変える夏にしよう!!

今年の夏も35度以上の猛暑日が続きましたが、お盆には一転して天気が不安定になり、各地で大量の雨をもたらしました。

天気というのは私たちの周りにある自然の中で、とても身近なものですね。

空に浮かぶ大きな入道雲を見上げたり、飛行機の窓から雲海を見たりして、あの中に入ってみたいなぁとか、不思議な気持ちになった人もいるかと思います。

雲というのは遠い空の現象と思われますが、たとえば地上で立ち込める霧は地表に張り付いた雲の一種ですし、実はお風呂の湯気もみそ汁の湯気も、暖められた水蒸気が立ちのぼる状態であり、ある意味で雲と同じ現象だと言えます。

気象庁気象研究所の研究官で、雲研究者の荒木健太郎さんの著作「すごすぎる天気の図鑑」では、雲や天気についての解説を、写真やイラストなどで楽しく読むことができます。

荒木さんはアニメ映画「天気の子」を監修されるだけでなく、作品の中にも本人役として登場するそうです。「すごすぎる天気の図鑑」からいくつかの解説を紹介しましょう。

雨のつぶの形はよくあるイメージと違って、頭はとがっていない。

地震雲は地震の前兆ではない、飛行機雲を違う角度からみたもの。

虹は半円ではなく本当は丸いが、虹のふもとまで行くことはできない。

1時間に100ミリの雨は、1平方メートルに100キログラムの水がたまる凄さ。

台風の予報円は台風の大きさではない、確率70パーセントの範囲のこと。

今まで何となく見ていた空や雨や台風のことも、ひとつひとつに科学的な原因がありますが、すべてが解明されたわけではありません。皆さんも目の前にある雲がどんな形で、どこから来たか、考えてみませんか。空を見上げるのが楽しくなりますし、夏休みの自由研究にも役立つかもしれませんよ。

いよいよ8月ですね。テレビでは、連日「東京オリンピック」の中継があり、日本人選手を含め多くのアスリートたちの雄姿が映し出されています。先生は試合・競技を見るのも好きなのですが、そのあとのメダリストに対するインタビューを見るのが大好きです。

特に今年は異例ずくめのオリンピック。開催が1年延期され、それでも開催されるかどうか危ぶまれていました。それもあってか、そのインタビューでよく耳にするのが「オリンピックを開催してくれたことに感謝します」という感謝の言葉。この日のために4~5年も血のにじむような練習をしている選手が世界中にいます。その努力の成果を出す舞台がなくなるかどうかの状態が続いていたのです。

しかし、その不安の中でも開催されることを信じて日々練習してきたアスリートたちのことを思えば、その感謝の念はとても共感できます。開催前からも、「アスリートのために」といった言葉は飛び交っていましたが、改めて試合・競技を見て、喜び・悔しさの中からインタビューに答えるその姿を見ると、心が締め付けられる思いがします。

一方で、高校野球においては、チームに陽性者が出たために夏の甲子園を辞退しなければいけない高校がいくつかあります。甲子園を目指し練習をしてきた部員たちの目標は、無情にも奪われてしまったのです。

「がんばる場所」があることのすばらしさ・大切さを改めて感じませんか?

このコロナ禍は、今までの「当たり前」が当たり前でなくなっています。がんばりたくても、がんばる場所を奪われる人もいれば、周りの人たちの献身的な努力によって、その場所が維持されている人もいます。

この夏、みなさんは「講習会」「お盆特訓」などで、いろいろ自分で調べ、多くの問題を解き、自分のレベルを高めるために大いにがんばっていることと思います。でも改めて考えてみてください。その「がんばる場」があることを。皆さんが講習会などに参加できるのも、おうちの人の応援・協力があるからこそなのです。「がんばる場」に「参加できる」という環境を整えてくれたおうちの人に感謝していますか?

今日の話を少し頭において、講習会が始まる前に「参加させてくれてありがとう。私がんばってくるね!」と、講習会が終わった後に「参加させてくれてありがとう。すごくがんばれたよ!」と、言ってみましょうよ!

約束は誰としますか?
家族や友達、先生などいろいろな人といろいろな約束をしますよね。みなさんは約束を守る人ですか? 約束を守れなかったとき、「まぁいっか」で終わらせていませんか?
でも、逆の立場で考えてみませんか?
友達と大切な約束をしたとき、その友達が約束を守ってくれなかったら、それが繰り返されれば、その友達のことをみなさんは信用できるでしょうか。

自分との約束というものもあるでしょう。
自分との約束=目標ということが出来ますよね。
例えば、1年前に「私は、毎朝早く起きて、1時間勉強する」と決めたとしましょう。
今、それが続いている人は、自分のやって来たことに自信が持てるはずです。
それが積み重なった時、自分の心の中で、喜びが増えていくでしょう。
逆に、今続いていなかったら?
嫌な気持ち、「やっぱり私はダメなやつだな~」って自己嫌悪になりませんか。
さらに、その目標を持たなくなった時、不安、虚しさ、悲しみが増えていきますよね。

どんなに小さな約束でも守られれば大きな信用=自信になるに違いありません。
人は誰しも困難にぶつかることがあります。
その度に、「まぁ、いっか」で終わらせてしまうと、5年後、10年後はちっぽけな自分がいるだけです。
今からでいいんです。
時には歩く速度がゆっくりになっても、遠回りしてもいいんです。
ただ自分の信じる道を堂々と進み、自分との約束を守りましょう。
それが大きな自分に変えてくれます。

マジシャンという職業を知っていますか。手品師のことです。

テレビなどで手品をやっているのを見たことがある人もいるでしょう。
例えば、カードを相手に1枚選んでもらい、そのカードを残ったカードの真ん中あたりに戻す。「パチッ」と指を鳴らすと選んでもらったカードが一番上に上がってくる。不思議ですよね。

でも手品にはやってはいけないルールがあります。
「同じ手品を繰り返してはいけない」

手品が成功するのは、「今から何が起こるか、見ている側は分からない」という点にあるのです。見ている側は何が起こるか分かっていないので、実はタネが見えているのに、それがタネだと気づかないことが多いのです。
つまり、「予習」をしていない状態だから手品が不思議に見えるのです。

手品を勉強に置きかえてみましょう。
ぶっつけ本番の授業は大変です。
何が起こるかわからないから。
でも、予習していると授業がとても分かりやすいですよね。

「移項」がよく分からない、「等積変形」がよく分からない、「有理化」が分からない。理解するのは難しいかもしれませんが、こういった用語が出てくると最低限知っておくだけでも、それはそれで予習なのです。

大変だけど予習をがんばりましょう。できるだけ予習をがんばって授業に臨みましょう。
きっと学力アップのタネが見えてきますよ。

突然ですがみなさんに質問です。

『ひとりで家にいるときに次に挙げる事柄が同時に起こりました。あなたならどの順番で片付けていきますか?』

①赤ちゃんが泣きだした
②トイレに行きたくなった
③電話が鳴った
④チャイムが鳴った
⑤お風呂の水が出しっぱなしなことに気づいた

さて、どうでしょうか。
「とりあえず風呂の水はすぐに止められるからまずはそこから……」とか、
「赤ちゃんがかわいそうだからあとはどうでもいい!」とか、
何を優先するかは実は三者三様かと思います。

こういう「一気に何かをこなさなければいけない」という場面が、みなさんにもあるかと思います。
ただ、私たちには1つの体しかありませんので、「同時に全部こなす」は土台無理な話です。
「一気に」を求められる場面(「定期テスト前にゼミの宿題が修羅場」的なやつですね。)でみなさんにぜひ意識してほしいのは、「何かを諦める」のではなく、「優先順位を考えて順番にすべてこなす」ことです。
「チャイムが鳴ってるから赤ちゃんは泣かせておけばいいや!」……なーんて諦める人はいないと思います。
願わくはみなさん、
「とりあえずチャイムの向こうの人には事情を説明して別室で待ってもらって、まずは落ち着くまで赤ちゃんのそばにいてあげよう。」
と、優先順位をつけて修羅場を乗り切れる人になってくださいね。

(おまけ)
ちなみに上の質問はネット上で見かけた心理テストで、これによって「あなたが人生で何を優先するのか」がわかるそうです。

①赤ちゃん …愛情
②トイレ …自分自身
③電話 …仕事
④チャイム …友達
⑤お風呂 …お金

だそうです。
優先順位をつけるためには、こういう自分の価値観を知っておくことも大切ですね。