11月末から、サッカーのワールドカップがはじまり、日本代表の快進撃もあって、かなり盛り上がっていましたね。
これが掲載される頃には、優勝国も決まっているでしょう。

昨年はオリンピック、今年はサッカーのワールドカップと、世界規模のスポーツイベントが開催されました。
そして、来年の夏には、フィリピンをメイン会場にして、インドネシア、日本(沖縄)との共催で、バスケットボールのワールドカップが実施されます。
小・中・高とバスケットボールにはまっていた先生としては、楽しみでしかたありません。

皆さんは、どんなスポーツが好きですか?

野球?サッカー?テニス?卓球?いろんなスポーツがありますが、好きになると実際にプレーし、憧れの選手が出てきたりして、「その人みたいになりたい!」と思う人も多いのではないでしょうか。

先生にも、当然のように憧れのスター選手がいました。
その当時、「バスケットボールの神様」と言われたマイケル・ジョーダンというスーパースターがいて、バスケをやっているほとんどの選手がお手本にしていました。
しかし、その当時チビだった先生は(小6で142CM、中3で155CM)、別の選手が大好きで、そのプレーを必死にマネしていました。

その選手は、マグジー・ボーグス(本名:タイロン・カーティス・ボーグス)という選手です。バスケットは身長が高いと有利なスポーツです。
NBA(アメリカのプロバスケットリーグ)の平均身長は190CMくらいなのに対し、この選手は160CMしかありません。
しかも、「シューズを履いて」です。NBA史上最も小さい選手です。

はじめチームは、話題づくりのために彼を入団させたのですが、あっという間にチームの中心選手となり、14年間レギュラーで活躍していました。
何よりすごいのが、その身長で213CMもある選手のシュートをブロックするわ、ダンクシュート(ボールをゴールに直接叩き込む)はするわで、身長差を感じさせないプレーをしていたのです。

この身長ですから、周りからは「やれるわけがない。無理に決まっている。」と言われていました。
初期のころは、インタビューもヒドイもので、身長をバカにするようなことも言われていました。
しかし、彼はこう返したのです。「別に。小さければ、高く飛べばいい。」と。
そしてこうも言っています。
「小さいことをああだこうだ言っても、ルールが変わるわけじゃないし、急に身長が伸びるわけでもない。だったら、それを凌駕するよう練習すればいいだけさ。」と。
チビだった先生は、その言葉を真に受けて、必死に練習したものです。おかげでチームメイトにも恵まれ、全国大会も経験できました。

皆さんはどうですか?
変えようもない事に文句を言い、努力する手を止めてはいませんか?
自分の力で「周り」を変える事は非常に難しい。
でも、自分の力で「自分」を変えることはいく分簡単です。
もうすぐ冬休み。講習会も始まります。自分のできることを、四の五の言わずに、最大限やってみましょう!

そうすれば、2022年をいい形で締めくくれますし、2023年を最高のスタートがきれて、いろんなことにチャレンジできるようになっているハズです!

中学入試が始まりました。早朝とはいえまだあたたかい(?)日でもあり試験会場の入場も予定の5分まえでした(寒いときはもっと早めの入場もありました)。

6年生の緊張した顔、はずかしそうな顔、友達をみつけてほっとした顔、うつむいた顔、様々な顔、顔。毎年のことながらどの顔も実は魅力的で、全員応援したくなります。
(もちろん一番応援は能開生ですが…)

教室に送り出したあとも立ち去らず、じっと入り口を見つめる保護者の方も何人かあります。校舎の中の我が子が見えているみたいです。

私も、「自分のベストの答案を作ってこよう。」「100点はいらない、6割~7割を目指して頑張ろう」。
うなずく生徒をおくりだします。

どの生徒も(あたりまえのことなんでしょうが)振り返りません。
まっすぐ試験場へ進んでいきます。その後ろ姿に明らかに成長した彼らが見えます。
うれしくなります。
少し寂しい気もしますが。
受験生諸君、おそれずまっすぐに志望校に向かっていってください。

ちなみに、初めて試験場へ行った受験生の感想に多いのが…
『頭のよさそうな人ばかりだ…』です。

でも大丈夫。 君も周りからそう見られています。
全力で戦ってきてください。

みなさんは今までで「もうあかん、ダメだ」と思ったことは何かありますか?
人生経験がまだ少ないので思い当たることはないかもしれません。
中には「私の辞書にあきらめるという文字はない」という人もいるかもしれませんね。

先生にはそんな経験が3つあります。今回はそのうちの1つ、「大学時代のテニスの試合」についてお話しましょう。
 
大学4年、最後の九州インカレ(九州地方の全大学の大会)が宮崎大学で行われました。
試合会場までは友達のカローラ(トヨタ車)で向かいました。当時はほとんど整備されていない国道
(片側1車線でギリギリ対向車とすれ違えるほどの道幅で、左側は崖で落ちたら明日の朝刊に載るというレベル…)
を軽やかに走り抜け、「数時間」かけて会場入り。試合前からとてもハラハラしました(笑)。

大学最後の試合ということもあり、先生を含む出場選手6人は気合い十分!
ドテラ(ちゃんちゃんこみたいなヤツ)着て目立とうぜ!ってな感じで試合に臨みました。
ただ目立つだけではなく、もちろん試合には勝つつもりです!目指すは「打倒、F大!」

大学の試合には、高校までにない殲滅戦(せんめつせん)というものがあります。
分かりやすく言うと「ダブルス3チームによるサバイバルマッチ」で、自分のチームが全員負けるまで
試合が行われる形式です。1チームでも強いチームがあると、相手の1番手・2番手・3番手、全てに勝つことが可能です。

試合は、コートを2面使って同時進行で行われます。
こちらの1番手が相手の2番手と試合をしている横で、先生たち3番手と相手の1番手が試合です。

相手はにっくきライバルのF大の1番手。先生たちと比べると、レベルは格上。
ゲームカウント 0-3(1ゲーム4点先取)、さらにボールカウント 0-3。
あと1点取られると、はい試合終了という状況。どうあがいても、レベルも流れも明らかにF大。

そこで先生は、前衛の竹田君と最終確認。
「となりではうちが勝っている状況だから、何とか相手を少しでも疲れさせよう。」⇒遅いけどね(笑)
 
1つの失点も許されない大舞台で、開き直ったこともあって、1点を取りました。
しかし1点とっても、ゲームカウントは0-3・ボールカウントは1-3になっただけ。
が、しかし、But!そこからさらにポイントを重ねボールカウントを3-3にします。
とりあえず相手のマッチポイントを一旦回避した形に。
ところが、さらに連続ポイントを取りそのゲーム奪取。ゲームカウントを1-3としました。
その先は…あれよ、あれよという間にゲームカウント3-3のファイナルゲームまで行き…

結果は、ゲームカウント0-3からの「4-3」で超絶大逆転勝利!

思えば相手は「もう決まった」という過信・慢心があったのではないかと思います。
相手のF大の1番手は、きっと心の中で「あと1点取って試合は終了する、よし次は隣のコートの1番手とだ…」
なんて具合に意識が次に向かっていた…かどうかはわかりませんが、結果から見ればそうとられても仕方がないでしょう。
まさか、その後に逆転負けが待っているとは、微塵も思わなかったでしょうね。

みなさんも前回のオープン模試のような様々なテストで、A判定だ!B判定だ!と、
気を抜いてはいませんか? 逆に判定がよくなかったからと落ち込んでいませんか?
そのテストは過去のもの。過去を振り返らず、今から入試当日までできることだけを考えて、
全力でやり切って、本番当日に「自己ベストのパフォーマンスを出す」ことを考えることをオススメしますよ!

追伸
宿舎に帰ってからは、4年から1年までの全員から大絶賛!
人生初のヒーローになった瞬間でした!

11月28日、秋があっという間に過ぎてしまい、冬が近づいています。春夏秋冬、四季を更に細かく分けた二十四節気(にじゅうしせっき)では「小雪(しょうせつ)」と呼ばれる時期です。
北風も強さを増します。この季節によくあるトラブル……皆さん、もし風邪をひいたら何をしますか?

「病院で診てもらう」
「薬を飲む」
「たくさん水分をとる」
「消化にいいものを食べる」

…迷信ではありますが、「ネギを頭に巻く」なんて答える人もいるかもしれませんね。

私が幼稚園児の時の出来事です。
風邪をひいて高熱を出したある日、母から白い粉の入ったオブラートを渡されました。
「苦い薬だから、水をたくさん飲んでね。」
「この薬を飲むと風邪が治るんだ」
とわからせるために、母からいつもよりもゆっくりとした声で伝えられたことを覚えています。

薬を飲み、水分を摂って、暖かい恰好で眠った翌日には、私はすっかり体調が良くなっていました。
その後も熱が出た時は、市販薬だったり、不思議なオブラートだったりしましたが、小学生になる頃にはもう「苦い薬」を飲むことはありませんでした。

中学生になって風邪をひいたある日、ふとこのことを思い出しました。
母親に「小さい頃に飲んだオブラートの薬って何だったの?」と聞いたところ、母から「あれ?ただの砂糖だよ」と言われたのです。
あっけに取られた私は、「プラシーボ効果」という思い込む力の強さを知りました。

プラシーボ効果とは「本来は効果を持たないものを服用させ『薬だと思い込ませる』ことで効き目を確かめる」ことです。
「偽薬効果」とも言います。
幼稚園児だった私は「薬を飲んだから風邪は治る」と信じることで、自分の体調を治したのです。
実際に市販薬を作る時には効き目があるか確かめるために「新しい薬と見た目はそっくりだが、効き目成分がない偽の薬」を使い、効果を確かめる「二重盲検法」が義務づけられているのです。
単なる眉唾、というわけではなさそうですね。

「思い込む力」はバカにできません。
勉強で「努力が点数に結びつかない」こともあるでしょう。
個人差も、科目の違いもありますが、「自分はダメなヤツなんじゃないか」と思い込んでしまうこともあります。
でも努力を続けて効き目が出れば「努力したから難しい問題が解けた」「自分はできる!」と思い込むことができます。

皆さんには、「自分はできる!」と自分を励まし、奮い立たせる「思い込み」をしてほしいです。
ノートの作り方であれば、「大切な場所に印をつける」「よく出来る子の勉強法を聞いて」真似をすることも大事です。
能開の勉強の仕方やatama+の学習の仕方を身につけた人なら、「見本になるノートを作る」「誰かの勉強の目標になる」…周りから真似をされるリーダーになってください。
そして教室だけでなく、たくさんの人を巻き込めたら最高ですね!

どんなことも「できるようになる」きっかけが大切です。
冬期講習会が、体験生を含めて教室全体が「できるようになった!」努力と自信を身につけるきっかけになってほしいです。
できるぞ、とワクワク奮い立つ「みんなの心が熱くなる冬」を過ごせたら…と楽しみにしています。
体調にも気を付けて、この冬を愉しんでいきましょう!

中学1年生の歴史の授業で最初に出会う「世界四大文明」の中の1つに、現在のイラク、シリア、トルコにまたがって発展した「メソポタミア文明」があります。
私たちは普段「1時間=60分」のように60を1単位とする「60進法」を用いていますが、これはメソポタミア文明で発明されたものです。

このメソポタミア文明に伝わる神話の中に、『ギルガメシュ神話』というものがあります(ギルガメシュというのは古代メソポタミアの王の名前です。)。
今回は皆さんに『ギルガメシュ神話』の中の一部を紹介します。

ギルガメシュが王に即位して最初に行ったことは、“森の怪物”フンババとの対決です。
ただ、「怪物」というのはあくまでギルガメシュ側の見方であり、本来のフンババは樹齢数千年を誇る杉が繁い茂る森林を長年守り続けてきた“森の王”でした。
ギルガメシュとフンババの闘いの最後の様子が次のように記されています。

ギルガメシュは手に斧を取り一本の杉を切り倒すと、…(中略)…森の王フンババが叫ぶ。
「いったいだれがやって来たのだ!いったいだれが私の山にはえた杉の木を切り倒したのだ!」
フンババの眼から滝のような涙がこぼれ落ちた。
ギルガメシュは天の神シャマシュに祈った。シャマシュはギルガメシュの祈りを聞きとどけ、大いなる風をフンババに送った。
フンババは前にも後ろにも進むことはできなかった。
フンババはついにギルガメシュにこう言った。
「私はここを去ろう。ギルガメシュよ、わが主となれ。私はそなたの家来になろう。私が育てた杉を切り倒し家を建ててはどうか。」
ギルガメシュは迷った。
どこからか声がした。
「フンババを殺せ。生かしてはならぬ。」
その声は友のエンキドゥだった。
ギルガメシュはフンババの首筋に斧を振り下ろした。
次にエンキドゥが、二度斧を向けた。
杉の大樹の悲鳴が二度聞こえた。
こうして森の王フンババは打ち倒された。
辺りを静寂が支配した。
※出典 矢島文夫訳「ギルガメシュ叙事詩」(ちくま文庫 1998年刊)

歴史のプロセスの中で人間は大自然に立ち向かい、未開の山野を切り拓き、都市を建設してきました。
そのおかげで、今、私たちは豊かな暮らしを送ることができます。
しかし、地球の視点から見れば、文明の始まりは破壊の始まりでしかなかったのでは?
フンババを殺す必要はあったのか??
人間ってそもそも何者???
そんなことを考え出すと、少し寂しい気持ちにもなってきます。

世界中で戦争、自然災害、感染症の拡大が絶えません。
私は最近、このまま行くと地球はなくなるのではないかと、本気で考えるようになりました。
きっと、私たちの身の回りにはフンババのようなかけがえのない存在がまだまだたくさんあるはずです。
そうしたものに一つでも多く気づき、大切にしていかなければなりません。
そのためにも、地球上で世界が抱えている課題を皆さんと一緒に学び、自分にでもできる具体的なアクションを起こしていきたいと思います。

朝晩は肌寒くなり、冬への移り変わりを感じる季節となりました。朝の寒さを感じたと思ったら、昼になるといつの間にか心地よい気温になっていることに気が付きます。秋の季語に「小春日和」という言葉があります。辞書で調べると、『11月から12月にかけての,よくはれた春のような感じがする,あたたかいひより。』とあります。春先のことだと勘違いをしている人が多い言葉でもありますね。

明治期の作家、島崎藤村が『秋から冬に成る頃の小春日和は,この地方での最も忘れ難い,最も心地の好い時の一つである。』と随筆の中で書いています。ただ「寒いなぁ」とか「暑いなぁ」とか日頃から簡単に言ってしまっていますが、この変化を感じることができる人は、いろんなことを楽しめる人だと思います。

皆さんは季節の変化を感じて、この学年で達成したい自分の目標に向けて努力しているところだと思います。特に受験生は、入試本番に向かっていきます。受験生は、目の前の一問一問に全力をかけて、秋のあたたかさを感じる余裕がないかもしれません。ふと窓の外を見ると紅葉している木々があり、夕方になるとコートを着ている人がいます。

あっという間に冬になる季節、気温の変化に体調を崩さず、変化を楽しみながら、入試までの限られた期間を計画的に学習していきましょう。

ここ数年新型コロナウイルスの流行により入国制限があり、外国人観光客がどこの都市からも消えていましたね。先月入国制限が緩和され、先生が住んでいる長崎でも、カメラを持って歩いている外国人観光客の姿を多く見かけるようになってきました。

ところで、皆さんは「外国に行ってみたいな」と思ったことはありますか。世界には206の国と地域がありますが、海外へ行くとき・日本に戻ってくるときには、必ずパスポートという国が発行する身分証明書が必要です。パスポートがあればどこにでも行けるわけではなく、通常はビザと呼ばれる渡航先(相手国)が発行する入国許可証のようなものを事前に取得しておかなければ、その国に入ることはできません。しかし短期間の滞在の場合、日本のパスポートを持っていればビザがなくても入国できる国が、なんと192カ国もあるのです!そしてその数は世界第一位です。そのため「日本のパスポートは世界最強だ」といわれることがあります。

先生は大学生のころアメリカの都市やブラジル・ヨーロッパの国々を旅していました。飛行機に乗って初めて訪れる国に着くと、とてもわくわくした気分になり早く空港の外へ出たくてたまらなくなっていました。しかし、空港の外に出る前には必ず入国審査を受けなければなりません。入国審査では自分のパスポートを出し、入国の目的などの確認をされ、最後にパスポートに入国許可のスタンプを押してもらうのです。

先生は一度も入国拒否されたことがありません。当たり前だと思っていましたが決してそうではなく、すべて日本のパスポートのおかげなのです。日本のパスポートを持っているということは、日本国が身元を保証してくれているということです。自分の努力で築いた信頼ではなく、日本が長期間にわたって築き上げた国同士の友好関係や信頼関係のおかげで、日本人はとても有利な待遇を世界でも受けられているのです。

今、世界のあちこちでは戦争や紛争・貧困など様々な問題が山積みです。これだけ多くの国々と友好関係を結べている日本だからこそ、我々日本人には「できること」がたくさんあると思います。今、皆さんは日本という安全な国で高い教育を受けることができていますね。そして希望すれば日本国のパスポートを持ち、留学する機会も比較的容易に得られます。この恵まれた状況を最大限利用したいと思いませんか。外国に行き自分の目で世界を見ることで、日本のいい所・他国のいい所を発見するだけでなく、改善すべき点など新たな発見もあるはずです。いつも見ている世界が違ったものに見えてくるかもしれませんね。

語学だけではなく、世界の地理や歴史を学ぶことで更に見え方も変わってきます。今学校で学んでいる科目をテストや入試のための勉強だと思って取り組むのではなく、何事もつながっていることを意識しながら学べるといいですね。そして、当たり前のように得られている学びの機会や環境に感謝するとともに、このチャンスを最大限生かしてほしいと思います。

最近ミュージカル鑑賞が趣味の一つになりました。きっかけは5年前のお盆に「レミゼラブル」という演目を鑑賞したときです。有名なミュージカルなので知っている方も多いでしょう。オーディション番組で有名になったスーザンボイルさんが歌った「夢やぶれて」や「民衆の歌」などはこの劇中の曲です。

劇場で何かを見るというのは、たまにいく映画ぐらいでほとんどなく、その時も有名な俳優さんや女優さんが出演するのを何気なく楽しみにする程度でした。

しかし、度肝を抜かれまた。

ジャッジャーン!!!からだ全体にぶつかってくる音の波!
生演奏の音楽!俳優さんの大迫力の声!
圧倒されまくりでした。
演目が進むにつれどんどん引き付けられ、拍手が自然と出るように。
「オンマイオウン」という曲のときには立ち上がりそうになるぐらい前のめりに。
そして、カーテンコールのときには気が付くと立ち上がって大拍手。

からだ全体で感じ、こころ動かされ、感動した1日でした。
そこから、ミュージカルを時間をつくって劇場で見に行くようになりました。

「好きなこと」や「やりたいこと」を始めるとき、からだで感じ、こころ動かされ「感動」することが「きっかけ」になることが多いですね。大きな感動でも小さな感動でも、何かをスタートする「きっかけ」になると思いますよ。しかも予想もしない意外なタイミングで来るかもしれません。

いろいろなことをやってみて、「感動・感心」が「きっかけ」になって「好きなこと」「やりたいこと」が増えてくると素敵ですね。

もうすぐ11月になりますね。11月20日は、先生が尊敬する人の誕生日です。

皆さんは、RFKを知っていますか。JFKなら、歴史好きの人は知っていると思います。そうジョン・F・ケネディ大統領のことです。そのケネディ大統領の8歳下の弟がRFKです。本名は、ロバート・フランシス・ケネディ、通称“ボビー”とも言います。

RFKことボビーは、日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは、兄のケネディ大統領と並んでよく知られた政治家です。ボビー・ケネディはケネディ政権下で司法長官となりました。兄を影で支え、マフィアの撲滅などに力を尽くしました。ケネディ大統領の暗殺後、自らも大統領になることを目指し、1968年の大統領選挙の予備選を戦っていましたが、ロサンゼルスで遊説中、暗殺されてしまいました。享年43でした。

この暗殺自体も、ケネディ大統領の場合と同じく不可解な点が多く興味は尽きません。しかし、ここで皆さんにお話したいのは、そのことではなく、ボビーが行ったある演説についてです。ボビーは、キング牧師と連携するなど、兄よりいっそう人種問題に力を入れていました。

その活動は海外にもおよび、当時、アパルトヘイト(人種隔離政策)を行っていた南アフリカにおもむき、人種差別廃絶運動に支援を表明し、演説を行っています。南アフリカ政府に命の保証はしないと宣言されるなど、非常に緊迫した状況で行われた、その時の演説が「さざ波演説」と言われているものです。

“我々は自由の名の下にあります
誰かが理想のために立ち上がるとき
より良い社会を目指すとき
あるいは不正義と戦うとき
そこにさざ波が生まれます
力と勇気のさざ波が何百万と行き交い
やがてうねりとなって
抑圧や抵抗という強固な壁も流し去るのです”

先生は、これを聞いて大変感銘を受けました。先生のような小さな人間は、大きなうねりを起こすことはできない 。しかし、小さなさざ波だったら起こすことができる。「君は一人ではない、背を向けるな」と勇気づけられた気持ちでした。

皆さんも、日々の目の前の課題・目標にしっかりと取り組むことで、さざ波を起こすことができます。それを積み重ねると大きな大きなうねりになり、皆さんの人生を変え、社会そのものを変える力になるかもしれません。

11月は、多くの模試が開催されます。 目の前の課題にしっかりと取り組むことで自分の中にさざ波を起こすよい機会です。それは、静かでも確実に大きなうねりとなり、皆さんの人生を変えていくはずです。しっかりと頑張りましょう。

季節はすっかり秋めいてきましたね。

食欲の秋、スポーツの秋、勉強の秋、読書の秋などと言いますが、先生も特に読書については好きな本を繰り返し何度も読むことがあります。すると、読むたびに新たな発見があったり、違う視点で書かれていることをとらえるようになったりしますよね。

さて、「葦編三絶」というという言葉があります。
意味は、「何度も繰り返して、熱心に本を読んだり勉強することのたとえ」になります。
「葦編」とは、昔、字を書いた木札や竹の札を皮のひもで綴った中国の書物のことで、それを繰り返し読むことで、皮のひもが「三絶」、つまり「三度も切れる」ことを表しています。

能開生のみなさんは、参考書を何度も繰り返し使っていてボロボロになったり、テキストを繰り返し解く中で中身が外れてテープで補強したりすることがあると思いますが、まさにその状態のことを指します。

能開では繰り返すことの大切さを伝えています。今使っているテキストはもちろん、過去に使っていたテキストも含め、「繰り返し学習」を行い、完璧に自分のものにしていきましょう!