勉強でもスポーツでも仕事でも何かに取り組んでると、必ず調子の波があるものです。いつも順調なときばかりではありません。調子の波が落ちて、思うように事が運ばないことも起こってきます。そんなときは気力や体調も衰え気味で、あせったり、「もうダメだ」と悲観して悩んだりしがちです。これが、いわゆるスランプです。
順調、不調の波の大きさは人によって違いはありますが、だれにでも起こることです。あのイチロー選手でも、年に二、三回は必ずスランプに見舞われるそうです。
じつは、こういうスランプのときこそ、次の飛躍のためのエネルギーを貯えるチャンスなのです。結果のことは考えないで、やるべきことを着実にくり返していけばいいのです。いずれ調子は回復してきて、気付いたら以前より一段高いところに進んでいるはずです。
見方をかえれば、スランプは飛躍の前兆なのです。たとえば、みなさんが勉強をしていて調子が落ちてきたとしても、それは決して能力がなくなったからではなく、もっと能力を発揮できる前兆なのです。心配したり落胆したりせず、むしろその状態を歓迎していいのです。
もし、わたしは人よりスランプの回数が多いと感じている人がいたら、それだけ向上するチャンスに恵まれていると考えましょう。あるいは、あまりに大きなスランプに見舞われていると感じたら、それだけ実力が高く評価されていると思ってください。
何もしないことをスランプのせいにはしないでください。
決して逃げず、歩みを止めず、堂々と前に進み続ける。これこそスランプに立ち向かう最善の策です。