みなさん突然ですが、「カレーの味がしないカレーライス」って食べたことありますか?
見た目はどうみてもカレーだし、中に入っている具材もほとんど変わらない。
ただ、食べてみると自分の知っているカレーの味がしないカレー。
具体的に言えば、カレーなのに「甘い」。カレーの甘口ではなく「甘い」カレーなんです。
「ほんとにカレーかよ」って思うかもしれませんが、カレーなんです。
先生は食べたことがあります。どんな時だったかというと、「普通のカレーが食べれない状態になった」ときです。
子どもの頃ですが、体調が悪くなってしまい病院に入院していた時期がありました。
その時に「塩分をたくさん含んだ食事はダメ」という制限があったんです。
ですから、出てくる食事はほとんど「辛くない」食事でした。
お醤油やマヨネーズも、普通のものより全然塩分を使ってないものだったり、スナック菓子やファーストフードなどは絶対禁止!!という感じでした。
そんな生活の中で出てきたのが、冒頭にあった「カレー味のしないカレー」です。
先生もカレーは大好きでしたが、いつもと違うこのカレーはとても好きになれるものではありませんでした。
ひょっとしたらみなさんの中にも同じような経験をした人がいるかもしれないですね。
今まで当たり前だったことが急にできなくなってしまったり、生活が変わったりしたことが。「怪我をして大好きなスポーツや習い事ができなくなった」とか「すごく仲の良かった友だちが急に転校していなくなった」など。
どうですか、こんな時どんな気持ちになりましたか。
悔しい思いをしたり、現実を受け入れることができなくて、なかなか立ち直ることができなかった人もいるかもしれませんね。
みんなには今夢中になっているもの、きっとありますよね。部活、趣味、友人と過ごす時間だったり、受験生はやっぱり「勉強」かな。
今やっていること、過ごしている時間についてもう一度考えてみませんか。
勉強や部活については「今の自分は一生懸命になれているのか」
友人関係や家族との悩みであれば「本当にこのままでいいのか」
大切なものから離れて本当に、今までの価値が分かる時もあります。
でも、もっと大切なことは「自分にとっての真の価値を理解しようとすること」ではないかと思います。
受験生は今、勉強でものすごくしんどいかもしれない。いやものすごく「不安」か。
勉強やいろんなことを両立させるのが、「正直きついな」って思っている人もひょっとしたらいるかもしれません。目の前にある現実に、必ず自分にとっての「価値」があるはずです。点数や順位以上に大切なことを見失ってしまわないようにして欲しいです。
ちなみに、カレーの話しには少し続きがあります。その時、お世話をしてくれた看護士さんの言葉が先生にとっては忘れらないのです。
「食事に使う塩分が限られた中で、どうやったらおいしい食事が作れるか。調理師や栄養士の先生は一生懸命考えて作ってくれてるんだよ。だから大切に食べようね」
しないで済むならしたくない経験でした。しかし、周りのたくさんの人が協力してくれたからこその今の自分。今思えば「1人じゃなかったんだ」と実感できた瞬間だったのかもしれませんね。