最近聞いて、面白いなと思った話をします。
みなさんは、「ゴールドラッシュ」という言葉を聞いたことがありますか?
ゴールドラッシュというのは、1848年アメリカのカリフォルニアのある川から砂金の粒が見つかったというニュースが全世界に瞬く間に広がり、世界各地から一攫千金を夢見る金鉱探し達や、彼らに物資・サービスを提供する商人・職人・銀行家・弁護士たちがカリフォルニアに押し寄せたときの状況を表す言葉です。今では大都市の一つとして数えられているサンフランシスコも、1847年には100人そこそこの田舎の村だったそうですが、カリフォルニアへの入り口、物資補給基地、歓楽街として3年後には人口3万5千人の都市へと成長した
そうです。(参考:日本大百科全書)
その金鉱探しの一人、Aさんについて話をします。
Aさんは、集まってきた他の人たちと同じように、大金を手にすることを夢見て、採掘機を始め大量の機材を買い込み、意気揚々と金を求めて掘り始めたそうです。しかし、そう簡単に見つかるものではありません。時間とお金だけがどんどんと費やされていきました。周りでは、金脈を掘り当てる人もいましたが、大半の人間は現実の厳しさを目の当たりにし、夢半ばに次々とその地を去っていきました。そのうちに、彼の心の中にあった野望も現実に打ち砕かれていき、とうとう金探しを諦めてしまいました。次の生活の足しにと、所有していた機材も
全て売り払い、彼はカリフォルニアをあとにしました。
そのAさんの機材を買った人は、まずは土地の調査を専門の人に依頼し、候補地を挙げてもらいました。そしてその候補地を次々と掘り進めていくうちに、大量の金を発見することができたそうです。その発見した場所というのが、何とAさんが掘っていた場所とほぼ同じで、1mほど深く掘っただけだったそうです。
あと1m、諦めずに掘っていれば・・・
Aさんの人生は大きく変わったでしょうね。
実は、同じような経験をみんなもこれからするんじゃないかな、と思います。先生も何度もくじけそうになったり、諦めそうになったりしてきましたから。
「もう嫌だ。」 「しんどい。」 「やめたい。」 「逃げ出したい。」 「諦めた。」 「もう帰るー。」
そんな時に、「あと1m」ということを思い出して欲しい。今はまだ結果は出ていないかもしれないけれど、もう少し続けることで大きく変わる、成長できるかもしれないと信じて欲しい。
確かに大変で、逃げ出したくなることはある。しかし、そこから逃げずに、立ち向かい続ける人間は、成功を手にすることができると先生は思っています。そうやって大切なものをつかんできた君たちの先輩たちの姿をたくさん見てきたから。そして、今ここにいるみんなにも、その魂を受け継いで欲しい。その魂をみんなに伝えていくのが先生のやるべきことだと思っています。ぜひこの思いを受け取って、一歩足を踏み出せる人間になっていこう。