『勝ち方にこだわれ』これは、先生の師匠の言葉です。
先生は、柔道をやっていて中学生になるくらいからこのことを徹底して言われ続けてきました。
この師匠というのが、今では、ありえないくらいの超がつくスパルタの人でした。何か叱る時は、言葉の前にまず手が出るのが当たり前、いつも叩くから手が痛かったのでしょう何時からか竹刀で殴られるようになりました。その竹刀(今では、何代目か分かりませんが・・・)いつも傍らに置いてありました。
実際、先生の先輩の中からオリンピックの金メダリストや世界チャンピオンなどが出ています。これだけ書けば、ものすごいように聞こえますが、正直ここまでしないと70手前のおじいさんが、いろんな意味で元気な小中学生を指導していくことはできなかったのでしょう。
先生自体は、今では考えられないくらい体が小さかったこともあり、はっきり言って強くはありませんでした。だから、はじめは試合に出ても勝てません。時が経って少しずつ勝てるようになりました。何時の頃からか勝って報告に行っても『ゲンコツ』を貰ってその場に正座して叱られるようになりました。もちろん先生だけではなく、みんな同じ状況でした。
その頃は、正直『勝ったから別に良いじゃん!! じゃ〜どんなにすれば良いの?』って思っていました。だったら、『すげ〜悔しいからもっと強くなってやる〜』と思いながら、毎日練習していたことを覚えています。
ある時、子どもたちに昔話をしながらこのように言われていました。
『勝って』喜ぶだけなら誰でもできる。勝つことで成長しないと意味がない。そのためには、どうしたらもっと良くなるのかを研究し、その技術を磨いていかなければならない。浮かれていたらそんなことをしないでそのままになってしまい、気づいた時には遅い事だってある。この話を聞いて今までのことがようやく一本の線につながったことを感じました。
この事は、みんなに置き換えることができるのです。
ティエラEXオープン模試があります。
みんなは、テストを受けて、そのあとどうしてますか?
テストの後、よく聞くのが、『あれができなかった。ここがどうだった』ということです。
そう言っているときに一体何をしているかです。
ほとんどの人が、友達や先生と話す際に言っただけで終わっているのではないですか?
本当に大事なのは、その時にどう思ったかだけではなく、その思ったことを次に活かして行くためにどのようなアクションを起こし、どう変わっていったかが大事なのです。
テストの結果よかったとしても、その時に点数が良かったってことで喜んでいるのではなく、次に向けてどうしたらもっと良くなるのかを意識して成績データから自分の苦手分野を得意へと変えるために家庭学習を行い、得意分野は、どんな時でも同じような問題に接しても解けるように磨いていくことで、自分の武器となるように準備していくことが大事なのです。
このことができていないと本当に大事な勝負の時に重大なミスをしてしまうかもしれないのです。
受験生にとっては、このオープンテストを含めて、このような試験は本番までに何回も残っていません。だからこそ『勝ち方』にこだわったテストにしてください。