ある所に少年(名前はPくん)がいました。両親が教師、祖父も教師、親戚にも教師ばかり。。。という教師一家に生まれたPくんは、自分も教師になるのが当たり前のことだと思っていました。
そんなPくんでしたが、中学生くらいになると隠し持っていた天邪鬼な性格に火が点いてしまったのか、「教師になるのが当然と思われるのは癪だから」ということを理由に「俺は先生にだけは絶対にならない」と両親を含む家族に宣言してしまいました。

時が過ぎて大学生になったPくんは「自分はいったい何をしたいのだろう」「何をするべきなのだろう」と悩んでいました。そんな頃、

『‘何をするべきか、何をしたらいいのかわからない’ということは、発想を転換すれば‘何でもできるあらゆる可能性を持っている’ということだ』

という言葉に出逢いました。目標がないことにちょっと焦りを感じていたPくんでしたが、
「これといった目標がない」ということは逆に言えば「何にだってなれる」
ということを教えてくれるこの言葉に彼はいたく感動し、前向きにあらゆる選択肢を考えてみるようになり、様々なことにチャレンジしました。凝り固まった考えから開放された彼は、少年の頃に絶対にならないと言ったはずの‘塾の先生’にもチャレンジしてみました。そしてその後Pくんは20年以上、塾の先生を続けることになり、今も現役で塾の先生をしています。

P先生が「絶対にならない」とまで言い切ったはずの教師という仕事をずっと続けている理由は何でしょうか。なぜ彼はこの仕事がそんなに好きなのでしょうか。たくさんある理由のうちのひとつは「生徒の笑顔を見ると幸せを感じるから」だそうです。生徒たちの笑顔を見ると、どんな疲れも仕事の辛さも吹き飛んでしまい、いつも元気な自分になれるそうです。
[わからなかった問題がわかった!という時の笑顔]
[がんばったら点が上がった!という笑顔]
[志望校に合格した!という涙混じりの笑顔]
笑顔にも多くの種類がありますが、彼の心に最も響き、この仕事をしていることに喜びを感じる笑顔は
[泣き顔から立ち直り、「がんばる」と再び立ち上がる時の笑顔]
だそうです。そんな尊い場面に立ち会えるのが教師という仕事です。この生徒のこういう笑顔を見たいと願い、それを実現する-この魅力に取りつかれたP先生は生涯現役の先生でいたいそうです。

先生もP先生と同じです。キミたちが見せてくれる笑顔に、キミたちからの感謝の言葉に、キミたちが必死にがんばっている姿に、キミたちが困難を乗り越えて立ち上がる姿に元気をもらっています。
キミたちの家族だってきっと同じです。キミたちを支えて応援してくれている家族の方には、笑顔・感謝の言葉・がんばる姿・立ち上がる姿をしっかりと伝わる形で表現してください。

キミたちと出逢えたこと、共にがんばることでできることに感謝し、ここで改めて宣言します。
「絶対に諦めない!」「絶対に妥協しない!」「キミたちを全力でずっと応援し続ける!」
最高の笑顔を見るために。。。