皆さんは家事労働をしていますか?
家事労働は単なる「お手伝い」ではありません。「家の仕事の分担」です。お米を研ぐとか茶碗を洗うとかお風呂掃除とか、家で誰かがしなければならない仕事を請け負うことです。お手伝いならしてもしなくても生活は成り立っていきますが、家事労働としての役割はしないとたちまち生活に支障をきたすのです。例えば、お米研ぎが遅れると家族の夕飯が遅れるといった具合です。

こういった役割がある人は、家事をやらなくてはならない時刻になったらさっさと取り掛からなければなりません。外で遊んでいても時間になったら引き上げなければなりませんし、ゲームに夢中であっても中断しなければなりません。そこにはスイッチの切り替えが必要なのです。だから毎日、責任のある家事を分担されている人は、このスイッチの切り替えができるようになっていきます。手早くきちんと家事を済ませてからまた自分のしたいことをします。自然に集中力や俊敏性も備わってきます。こういう人は勉強もてきぱきしていけるようになります。併せて、家事労働を通じて親の苦労もわかる人になります。また、自分も家庭生活を支える上でなくてはならない一員なのだという誇りも生まれます。人の立場の分かる人にもなっていきます。
これは「見える学力、見えない学力」(著者:岸本裕史)という本にあった話です。岸本裕史先生は陰山英男先生が有名にされた「百ます計算」を考案された方です。

勉強を言い訳にして家のお手伝いから逃れている人はいませんか?
勉強時間の質を高めるのは集中力です。家の役にも立ち集中力も身につけられる良い生活習慣を身につけてください。