「研究所」を読むとき、どのように読みますか。「けんきゅう『しょ』」?「けんきゅう『じょ』」?さて、どちらが正しいのでしょうか。

「○○所」の「所」の読み方については①「しょ」と読むもの②「じょ」と読むもの③両方の読み方があるもの の3つに区分されます。

  • 「しょ」と読むもの 区役所・市役所・裁判所・刑務所・事務所など
  • 「じょ」と読むもの 試験所・出張所・紹介所・洗面所など
  • 両方の読み方があるもの 作業所・製作所・発電所・相談所・保育所など

さて、冒頭の「研究所」ですが、こちらの語は「両方の読み方があるもの」に区分されます。
このような2通りの読み方がある語については、地域による差があるようです。
西日本では「しょ」と読むことが多く、東日本では「じょ」と読むことが多いそうです。

これと同じことが人名にもあるようで、「中島さん」⇒「なかしまさん」・「なかじまさん」、「山崎さん」⇒「やまさきさん」・「やまざきさん」、ほかにも「中田さん」⇒「なかたさん」・「なかださん」といった例もあります。
西日本には「しま」「さき」「た」のような清音になる例が多く、東日本には「じま」「ざき」「だ」のような濁音になる例が多いという調査結果もあります。
そういえばサザエさんに出てくるのは「ナカ『ジ』マくん」。舞台は東京だなぁ・・・。

ただ、この話を知ったときに一番驚いたのは、名前の読み方の調査方法でした。
都道府県ごとに読み方の集計をし、清音・濁音のどちらが多いかを調べたそうなのですが、気の遠くなるような作業ですよね。
きっかけはちょっとした好奇心なのだとは思うのですが、それを実行に移す行動力には目を見張るものがありますよね。
これらの調査をした人たちのように、思いを行動に移す姿勢はぜひ見習いたいものです。