普段皆さんが使っている言葉ですが、その中に地元の方しか通じない言葉『方言』があります。当たり前のように使っている言葉ですが、実際に地元を出て行くと『え!これも通じないの!?』というものがたくさんあります。

先生が高3の卒業間近に、県外の大学にいくことが決まっていた友達と、方言禁止ゲームをして、方言を先に使ったほうが罰ゲームというのをしながら一緒に帰ったことがあります。そのとき、2人がよく使ってしまっていたのが『○○かぁ~』でした。○○には形容詞が入り、寒い→寒かぁ~や、眠い→眠かぁ~など、先生が住む長崎ではおなじみの言葉です。

『方言使わんとか難しかぁ~』「ほら、また方言使った、罰ゲームね」みたいなやり取りをしながら帰ったのですが、実際大学生活が始まり、県外で生活してみると先生の予想を大きく越えていました。先生は、北海道の大学に進学したのですが、全く言葉が通じないのです。先生の言葉が伝わらないだけでなく、その大学の地方の言葉がわからないのです。

部活の先輩にごみを渡されて、「これ、投げといて」と言われ、ゴミ箱に投げたらめっちゃ怒られたし・・・(投げるは捨てるという北海道の方言です。)、マネージャーに『ごめん、これ直しとって 』といって渡した道具を「はい、直しておいたよ♪」といって修理されたこともあったし・・・(長崎では「片付ける」を「直す」といいます。この場合、先生は片付けておいてという意味で渡したのですが、マネージャーは少し破れていた道具を本来の意味の通り直してくれていました。結局先生自身でその道具を片付けました)。

さまざまな体験を通じ、先生は、言葉というものは相手に伝わらないと意味がない、だから相手にわかりやすい言葉で発言しようと意識するようになりました。普段のわかりやすい授業の原点はここにあるのでしょうね。笑

ここからキミたちも大人になっていくにつれて地元以外のいろいろな場所で過ごしていくかもしれません。それだけではなく、日本を出て世界に飛び出て行く子もたくさんいることでしょう。いろいろな言葉や文化に触れ、またいろいろな地方の友達を作ることで自分自身の価値観が変わり、一皮も二皮も剥けていくことでしょう。

それではみなさん、机の上を直して勉強をがんばって行きましょう!