今日は『エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする』という本を紹介します。エッセンシャル(essential)とは、「欠くことのできない、非常に重要な、本質的な」という意味の言葉です。英検準2級くらいのレベルの単語ですね。

著者のグレックさんはアメリカのシリコンバレーにあるTHIS Incという会社のCEO(最高経営責任者)で、AppleやGoogleなどの名だたる企業のコンサルタント(経営者にアドバイスをする仕事)を務めている人です。

エッセンシャル思考は「普通の人が、すごい人に勝つ手段」として、海外ではかなりの知名度を持っている言葉です。簡単に説明すると、「自分がやりたいことを実現するために、何をやめるかを見極めて、やると決めたこと以外はやらない。」という考え方のことです。すぐに集中力が途切れて課題がなかなか進まない人や、何とかして結果を出したい人には、この思考が役に立つと思います。

・やらなくてはならない
・どれも大切だ
・全てをこなすためにはどうしたらいいか

日本にはこういう思考の人が多いように思います。たくさんの「やらなければならないこと」に囲まれ、全部やろうとがんばるけれど、結局どれも中途半端になっていませんか?これらは「非エッセンシャル思考」と呼ばれます。

「エッセンシャル思考」では、この世の中にある多くものはムダであると考えます。自分にとって本当に大切なことは少ないので、ムダなことを捨て、今、重要なことに力を注ぐのです。結果を出す人は、やることを絞ることで成果を出しています。捨てるかどうかを悩んでいません。そういう人たちにとっては、「捨てることは当然」なのです。「より少なく、しかしより良く」を実践しています。

かといって、何でもかんでも捨ててOK!ということではありません。それはただのワガママです…。そうならないためには、常に何が重要なのか考え続ける(本質を見る見抜く)習慣を身につける必要があります。まずは「早く小さく」始めて、捨てたことを後悔せず、失敗したとしてもいちいち挫折せず、すぐに次の挑戦に向かうことができれば、結果は必ずついてきますよ。