200225

10月に入りⅡ期のゼミがスタートしてちょうど1ヵ月になります。能開の学習には慣れましたか。1週間の中で復習と予習に取り組む勉強は本当に大変だと思います。なぜそんなに大変なのかというと、能開が『鍛錬の場』だからです。“鍛錬”という言葉は、皆さんも漫画やアニメで聞いたことがあると思います。イメージ的に話をすると、主人公が能力を上げるために厳しい特訓をする時に使われる言葉です。

では皆さんはこの“鍛錬”という言葉の由来を知っていますか。

調べてみると、この“鍛錬”という言葉を現在のような意味で使われ始めたのは、江戸時代初期の有名な剣豪宮本武蔵が関わっています。宮本武蔵の有名な書物である「五輪の書」の中で、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」という記述が残されています。この武蔵の「鍛」と「練」という二文字を取って“鍛練”という日本語が生まれたと言われています。ただし、この中では「練」という文字になっています。

では、「錬」を使った“鍛錬”はどうなのかというと両方とも金偏が使われていることからも分かる通り金属に関係する事が基になっています。それは宮本武蔵も使っていた日本刀を作る工程の一部です。皆さんも映画や時代劇で見たことがある鍛冶屋が真っ赤になっている金属を叩き続けるあの作業の事です。無駄に叩いているように見えますが、あの作業にはとても重要な意味合いがあります。もともと日本刀の材料は「玉鋼」と呼ばれ、不純物が多く含まれています。“鍛錬”というのは、熱いうちに叩くことによってその不純物を取り除く作業になります。合わせて、その際に引き伸ばしては折りたたむという作業を15回程度繰り返すことで刀の強度を上げていきます。この作業が日本刀を世界一の強度にしていると言われています。時間をかけて、刀の強度を上げていくこの厳しい作業が“鍛錬”という言葉の意味に繋がっているのだと思います。

先生が能開は『鍛錬の場』であると言ったのは、ただ単に鍛える場であるだけではありません。皆さんの学習の中にも不純物つまり間違えている部分があります。先生たちは、能開の学習を通じて、間違えた勉強の仕方に指導を入れていく中で正しい勉強の仕方を身に付けさせていきたいと思っています。時には鬼のように厳しく叱ることもあるかも知れません。ただ、それは皆さんに正しい勉強の仕方を身につけてもらいたいと考えているからです。正しい勉強の仕方が身につけば、この先どんなに学習が難しくなったとしてもきっと乗り越えていくことが出来ます。

この『鍛錬の場』である能開の学習を乗り越え、自分自身を鍛え上げながら、日本刀のような未来を切り拓く“刃”になってほしい思います。

では、今週のゼミも一緒に頑張って学習していきましょう。