普段はあまり本を読まない人でもマンガだったら読みやすいですよね。勉強だけでなく、キャリア教育にも役立つ伝記のお話です。
伝記マンガの教育的効果は予想以上に高いと思っています。ストーリーになっていることで、読んで得た知識や、沸き起こった感情が心に強く残ります。
本能寺の変について、教科書で文字だけ学ぶより、「燃え盛る寺の周りに立ち並ぶ桔梗の幟旗」の光景を絵で見たほうがずっと覚えやすいです。
豊臣秀吉、伊能忠敬、エジソンなど。小学生時代に伝記マンガに夢中になった保護者の方も多いと思います。小学校の図書館などには、こうした伝記マンガが一通り揃えられていることもあります。私も家から図書館が近かったので、毎日のように通っていました。
そんな伝記マンガのラインナップが、近年大きく変わってきています。
書店に並ぶのは、歴史の教科書に出てくる偉人たちに加え、スティーブ・ジョブズ、オードリー・ヘプバーンといった近現代の人物の伝記です。とはいえ、これまでの伝記マンガは、主に歴史を学ぶものに過ぎませんでした。
それに対して、近現代の人物に焦点を当てた伝記マンガは、子どもたちのキャリア教育に効果があると言われています。「子どもが人生の目標を持つのに一番手っ取り早いのが、憧れの人を見つけること」。
近年の伝記マンガは子どもが憧れの人を見つけるのに最高の教材だと思います。人が誰かに憧れるには、二つの条件が必要だと言われています。「一つは、かっこいい、こうなりたいと思わせる魅力。もう一つは、私でもなれそうという親近感です」。夢・志をもつための第一歩として、憧れの人を見つけていきたいですね。