2018年6月30日
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産への登録が決定されました。
国内の世界遺産登録は6年連続で22件目になります。
ところで先生の教室は島原にあります。
島原と言えば歴史の教科書にもある「島原の乱(1637年)」が起こった地域です。
「島原・天草一揆」とも呼ばれます。
その最後の舞台となったのが、今回世界文化遺産に登録された「原城跡」です。
「島原の乱」は現在の長崎県島原半島、熊本県天草諸島を中心に起こった住民一揆で、住民の多くがキリスト教に入信していました。そして、弾圧を受けた住民たちは廃城になっていた原城に立てこもりました。最終的に3万人以上が籠城したと言われています。
しかし、長期戦による疲れと飢えに耐えていた一揆軍は、徐々に士気が下がり、多くの投降者を出した後、幕府側の再度の総攻撃を受けて壊滅します。原城は落城し、リーダーの天草四郎は討ち取られ、一揆軍はほぼ全滅しました。
これにより勃発から鎮圧までに約半年をかけた日本史上最大の反乱は幕を閉じます。
注目すべきはリーダーの「天草四郎」です。
本名を「益田四郎時貞」といい、乱が起こった当時は15歳でした。とても博学な少年で、キリスト教の経典などを暗記し、人々に説いて聴かせていたそうです。迫害を受けていたキリシタンたちの精神的な支えになっていたのでしょう。
君たちとそんなに変わらない年齢の少年がシンボル的存在として何万人もの一揆軍を指揮する。大人でも怖気づき逃げ出したくなることをわずか15歳の少年がやってのけたのです。すごいですよね!本当に「究極のリーダーシップ」だと思います。
あれから380年がたち、平和な世の中になりましたが、
君たちも勉強やスポーツなどいろんなことに挑戦する気持ちを忘れずに、
これからの生活の中で「リーダーシップ」を発揮してほしいと思います。