いよいよ受験シーズンとなりましたね。高校3年生、中学3年生、中学受験の小学6年生は今どんな思いで過ごしているでしょうか?本当に体調管理に気をつけて最大限の力を発揮してもらいたいと思っています。私もこの時期を迎えると、今までのいろいろなことを思い出します。今日は、その中から一つ印象的だった話をみなさんにお伝えしようと思います。
今から数年前のことだったと思います。地区のTOP高校の中でも最も難関の理数科を受験しようとしていた一人の生徒がいました。
その生徒は日頃から成績も優秀で、一つ一つの取り組みも実に丁寧な女子でした。今でも彼女が当時作っていたノートは、写真に撮って後輩である生徒たちに時々見せたりしています。彼女はものすごく理系の科目が得意だったわけではなく、むしろ文系の科目が得意だったくらいですが、より高いレベルを目指したいということでの受験でした。
が、やはり要とも言える数学がどうにも苦手で悪戦苦闘の連続です。どれだけ勉強しても周りの生徒に追いつかず、不安がどこまでいっても消えない・・・そういう日々をずっと送っていました。そしていよいよ試験当日のこと。午後3時くらいだったでしょうか?雪の中、試験を終えた彼女は校舎に一人で現れ、黙々と勉強を始めました。
「確実に落ちたから、次に向けてがんばる」と。目を真っ赤にした彼女がそこにいました。
「不安だらけの受験で大変だっただろ?」と聞くと彼女はこう言いました。「不安のない受験なんて価値がないって今は思う。不安だらけだったから悔いが残らないくらいやれた。だからチャレンジしてよかった。次へ向けてやり直します。」と。
今でも彼女の言葉は私の中で、とても印象に残っています。結局彼女は合格していたのですけどね。東進へ行った後も、自分は非力だから、他人より努力しないとついていけないから、とコツコツ通っていましたね。本当に力のある、伸びる人は謙虚ですね。謙虚だからこそ、不安が多いからこそ更に努力して更に伸びる。そう思います。
今、不安だらけの受験生、あなたの不安は間違ってない。努力しているからこその不安です。そして今は不安を一つずつ消せるよう、ひたむきにがんばってみましょう。