先日、先生の祖母が入院しました。
もう90歳を越えていますが、普段はとても元気でたまに一緒にお昼ご飯を食べても身近なことなどもハキハキ話す、とても楽しいおばあちゃんです。そんなおばあちゃんですので、周りに心配をかけまいと一ヶ月前ほど前から我慢をしていたようですが、腰と背中が痛かったようです。我慢できなくなり先生に病院に連れて行ってほしい、と言ってきました。
なんでもっと早く言わなかったんだ、とも思いましたが病院にいくとなんと背骨が骨折していたことがわかりました。そりゃ、痛いよ・・・。
即日、入院から手術という流れになり、病院の先生と先生(ややこしいので私といいますね)病院の先生と私で手術前の打ち合わせになりました。
病院の先生の話によると、「手術ですぐに直る」しかも「手術の翌日にはすぐ歩けるようになる」とのお話しでした。私は骨折が一日で直る意味がわかりませんでした。おばあちゃんは背骨の一部が圧迫されてつぶれたようになる脊椎圧迫骨折という診断結果でした。そのつぶれた箇所に向かって細い器具を入れて、つぶれた部分に骨の代わりになるセメントのようなものをいれると、なんと、つぶれた骨が持ち上がり元の形に戻る、ということらしいです。私はそんな技術があることも知りませんでしたし「よろしくお願いします」としか言えませんでした。正直に言うと、そんなにうまいこと直るのか?とも思いました。
結果から言うとおばあちゃんはたった40分くらいの1回の手術で嘘の様に痛みがなくなり、とても元気になりました。痛みでまったく歩けなかったのに次の日のお昼には歩行器で歩き始めていました。全く知らなかった医療技術の進歩に感動しました。
病院の先生にはとても感謝しています。
しかし、全然違うことも考えてしまいました。
実は病院の先生ですが、技術的には素晴らしいですし、おばあちゃんを治療してくれて感謝はしているのですが、手術前からずっと態度が良くなかったのです・・・。
初対面の私に一度も挨拶がありませんでした。手術の説明のときはずっとパソコンに向かって話しをしていました。(私と目が合いませんでした。)ものすごく声が小さくてとなりの看護士さんが気をつかって通訳してくれたほどでした。
また、先生は手術後に簡単な報告はしてくれましたが、あれ以来1週間以上経ちましたがまだ一回も入院病棟には来てくれていません・・・。感謝はしますが、尊敬はできない先生だな、と思ってしまいました。この素晴らしい技術を後輩に伝えることがこの先生にできるのか?などと考えてしまいました。
(ちなみにその病院の先生は40歳前後の男の先生でした。)
医療技術はとても進んでいると思います。しかし、人間力はその進歩に追いついているのでしょうか?技術は使う人間がいて始めて役立ちます。その技術を使うか使わないかの判断も人間がします。医療現場だけでなく、最新の技術を使う側はしっかりとした説明をし、信頼関係を構築してから最新の技術を利用することが求められます。
技術の進歩に追いつく人間力の強化が求められる時代なのではないか、と私も勉強になりました。
さて、皆さんは将来どんな仕事をして、その現場ではどんな人間になっているでしょうか?