みなさん「ヤママユガ」を知っていますか?
ヤママユガは、クヌギやコナラなどの葉を食物として日本各地の広葉樹林に生息し、卵→幼虫→蛹→成虫と完全変態をする蛾の一種です。幼虫では4回ほどの脱皮を繰り返し、蛹となるときに繭をつくります。その繭からとれる生糸はとても丈夫で、色が薄いものはその強度を利用して、昔は釣り糸などにも利用されていたそうです。
成虫となるときに繭からどのように外に出てくるのでしょうか?
強固な繭を喰い破って、すんなりと外に出てくるのではありません。口のようなところから出る分泌物で繭を少しずつ溶かし、柔らかくなった小さな穴を足でかき分け、身をよじりながら長時間かけて出てくるそうです。
成虫となるために繭から出ることはとても大変なことなのですね。
では、出てくる前に繭を人工的にハサミで切るなどして、その手助けをしたらどうなるでしょうか? そのことを実験された方の報告によると、成虫での生存期間が、半分ほどになるものが多くなったとのことです。
受験生のみなさんは、憧れの志望校への挑戦が刻々と近づいてきており、今が本当に大変な時期だと思います。逃げ出したくなる気持ちが時々現れたりしている人もいるでしょう。でも、決して負けないでください。この山場を乗り越えることは、これからの人生において、とてもとても重要なことなのです。
ぜひ、自分の殻は自分の力でこじ開けてください。きっと、素晴らしい将来が待っています。