160829暑かった夏も終わりに近づいていますが、厳しい暑さが続いています。
夏のお楽しみといえば、花火大会もそのひとつですが、先生の住んでいるところでも、先日花火大会が行われました。
様々な色彩で夏の夜空を彩る花火は、暑さを忘れさせてくれます。

でも、なんで、花火はあんなに色鮮やかなのでしょうか?
火の色といえば、赤やオレンジを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、実際は、赤や青、緑に黄色、紫と様々な色の花火が上がっています。

花火には、その色のもととなるものが火薬に入れられているんですね。
なんだと思いますか?

実は、金属なんです。
「え?金属って燃えるの?」と思うかもしれません。

金属は燃えます。(燃えない金属もありますが。)
リチウム・ナトリウム・マグネシウム・アルミニウム・鉄・カリウム・カルシウムなどは燃えやすい金属なんです。

しかし、燃えやすい物質である鉄であっても、ある程度分厚くなればまず燃えませんし、アルミ箔でも小さく丸めればそう簡単には燃えなくなります。金属というのはほんの少しまとまっただけで燃えにくくなるのです。

逆に、燃えやすい状態というのは、粉末状であったり、薄く伸ばされている状態の時です。砂鉄やアルミ箔は燃えやすい状態と言っても良いですね。

また、金属は「水に入れても燃える」というのが非常に面白いところです。
燃えるのには酸素が必要だというのは常識ですが、水はH2O、つまり酸素を含んでいる物質です。金属はこの水を分解して酸素を奪って燃えられる変わった物質なのです。

はっきり言って、燃えやすい状態の燃えやすい金属は「油より燃えやすい」のです。

さて、金属を燃やしたら、炎の色は赤だけでなくさまざまな色になります。ナトリウムなら黄色、銅なら青緑というように、金属の種類によって違っています。
このように、金属を燃やしたときに、その金属の種類によって決まった色を放出することを「炎色反応」といいます。
花火は、この「炎色反応」を利用しているんですね。
よく考えられたものだと思いませんか?

そういえば、虹の色の数を「7色」と決めたのは、あのニュートンだということを知っていましたか?
ニュートンといえば、リンゴが落ちるのを見て発見したという「万有引力の法則」が有名ですが、光の研究でも有名なのだそうです。

ティエラでこの夏、猛勉強している君たちの中に、将来、もしかしたら、新しい花火の色を作っている人がいるかもしれません。花火に限らず、ニュートンのように様々な分野で、世界に役立つ大きな発見をしてくれる人が出てきて欲しいと思います。