151005さて、今日は先生の初恋を話しましょう。
だれだって思春期があり想い悩む時期は必ずあり、その期間に相手の気持ちを推量することができ、優しくなれる時期でもあります。大人への成長段階なんですね。

過去を暴露することに躊躇しますが、聴いてください。

思い起こせば小6~中3まで初恋の1歳年下の女の子と文通をしていました。
早熟だったかな?とは思わなかった。
とにかく初めて運動場で彼女と遭遇した時に身体に電流が走りました。明朗活発の典型的な感覚を醸し出している生徒でした。

その彼女と同級生の女子に恋のキューピットを依頼して、文通が成立しました。
今なら、「告る」とか「スマホ」とかの手段がありますが、その時代は家庭にも黒電話さえなかったので、古典的な方法でした。シャイな先生はそこから踏み出せませんでした。チキン野郎です。

週2回の文通がスタートしたのですが、不思議な右脳開発現象はそこからスタートしました。

国語の成績がそれまで通知表が3だったのが、いきなり5になり中3まで続きました。
それまで算数と数学が少しばかり好きだったけれど、初恋には勝てなかったかな。
高校時代は本格的に古文があり、現代文にも影響し成績は過去の遺物になったようです。
古文は重要ですよ。

成績アップの原因は嫌われないために、文章を何度も推敲し漢字で書けるところはすべて辞書で調べ漢字にして、誤字のチェック、文脈のチェック、接続詞のチェックをして2時間以上を費やした便箋3枚を4年間書き続けた結果だったと思います。
彼女の返信がたまらなく嬉しかったことも懐かしい想い出ですね。
小6までは鉛筆、中学生になって万年筆を進学祝いに買って貰い、濃淡のある書き味に魅せられたことが4年間継続したのでしょうね。
その彼女とは4年間一度も話したことがなかったのです。君たちに信じられないでしょう。
だからこそ淡い初恋なんです。昔風なら「カルピスの味」です。
先生にとって「特別な存在」だったのではないでしょうか。

昨今、国語読解力の低レベルを指摘されている日本人ですが、文章を書くことで少し違った脳活用があるのではないですか。
身近なら日記でしょうか。三日坊主になる典型的なものですが、今、先生は自分史のために3月から7ヶ月継続中です。もちろん万年筆ですよ。

さて、君たちはその初恋の彼女との結果が気になるでしょう。
チキン野郎は4年後もチキン野郎の人生でした。

それから30年後、劇的な再会がありましたが、やはり先生はチキン野郎でした。