みなさんが知っているように「挨拶」という漢字ですが、「挨拶」の「挨」には相手との距離を縮める、「拶」には相手の心を開かせるという意味があります。つまり、「挨拶」とは相手との車間距離を縮め、相手の本音を言わせる、という意味になるのです。うまくできていますね。
先生は大学時代、外国語(スペイン語)を専攻していました。そして、卒業の際にゼミ論(いわゆる卒論)を書く段階で上記のことを知り、漢字の意味についてスペイン語でまとめることにしました。
一口に漢字と言っても膨大な数があります。その中で先生が関心を持ったのは「糸瓜」という漢字でした。みなさんはこの漢字を読めますか?「いとうり」ではなく「へちま」と読みます。昔はお風呂で身体を洗うのによく使いました。「糸瓜」がなぜ「へちま」と呼ぶようになったのでしょうか。昔の人は、「とうり」と呼んでいました。「うり」はもちろん野菜ですので意味があります。そこで、「と」にも意味を持たせたいと考えたのです。そこで、思い立ったのが「いろは歌」です。初歩の初歩を表す言葉として「○○のいろは」と使いますよね。知らない人は調べてみてください。
「いろは歌」はこうなります。
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ 以下省略します。
もうわかりましたよね。「と」の場所を見てください。「へ」と「ち」の間にありますよね。へとちの間(ま)、「へちま」となったのです。どうですか?
みなさんは、日々漢字の勉強をしていると思いますが、何気なく書いたり、読んだりしている漢字にはこのように意味があるのだということを考えながら、漢字の勉強を楽しんでもらいたいと思います。