今回は、正義の味方「仮面ライダー」の話をしよう。
1971年にテレビシリーズで登場して以来、何度か中断したものの43年に渡ってテレビ放映されている人気シリーズでもある。今では「第26代・仮面ライダー」が2014年の10月にテレビ放映を開始したばかりだ。
さて、初代仮面ライダーの宿敵は何か知っているか?(知るわけないか・・・)
それは、悪の秘密結社「ショッカー」だ。(有名なはずなんだけどな・・・)
特撮テレビドラマに出てくる「悪」の目的は、ほぼひとつに決まっている。そう、ショッカーの目的は「世界征服」だ。さて、世界征服という目的が良い悪いは別として、もしそれを本当に叶えたいとするならば、ショッカーがやるべきことは何だろうか。
「国連軍と戦う?」、「莫大な財を築く?」、「国家をつくる?」
どれも正解かもしれない。しかし、そんなことには目もくれず、やっていることといえば、
「幼稚園のバスを襲う」
ということだ。
なんとも滑稽だと思わないか。でも幼稚園のバスを襲えば、宿敵仮面ライダーが必ず助けに現れる。仮面ライダーはショッカーの目的を邪魔するので、排除したいというのが狙いだ。筋は通っているようにも見える。でも、そんなことやっている限りはいつまで経っても世界征服なんてできないよ、と誰でも思うだろう。
このように、ショッカーの行動に注目すると、何かイライラしているのかな、と感じないか?うまくいかないのは全て仮面ライダーのせいだ、ということにしている。仮面ライダーを倒せば目的が叶うと思い込んでいる。あまりにも近くを見すぎて、遠くの目的を見失っているばかりか、「仮面ライダー憎し」という怒りの感情に任せて、本来持つべき能力を発揮できていないようにも感じる。だって、世界征服という壮大な目標を掲げるだけの能力があるのに(笑)。
これは、勉強に向かう君たちにも言えることだと思う。志望校を合格するためには、努力を積み重ねていくほかない。言い換えれば「成績を上げる」ということになるだろうか。成績を上げるために、素直になることの重要性はわかっていると思う。知らないことが恥ずかしいとか、自分がどう思われるかどうかばかり気にしていては、肝心な「勉強に対する姿勢」そのものが崩れていることがよく分かるはずだ。
成績が上がる人の全て素直だとは言えないが、成績が上がらない人は、どこか素直になれない原因があると考えたほうがいい。たとえば、親や教師との関わりの中でイライラすることがあると、わざと自分の能力を発揮しないという形で現れてしまうことはないだろうか。さらに始末の悪いことに、これを放置しておくと自分には能力がないと思い込んでしまう。「どうせ俺なんて…」と言ってしまえば、何も始まらない。
高い目標を掲げるということは、それ自体、本当に素晴らしいことだ。しかし、それを見つめ続けることは容易いことではないかもしれない。
2015年。またこうして新年を迎えることができた。
もう一度、志望校を見つめ直そう。いや、もっと遠くにある夢を目指そう。
1年で最も心が平静になれる今だからこそ、決意を強くしよう。