南アフリカでのワールドカップも、いよいよ終盤。残念ながら、ベスト16に終わった日本チームも、素晴らしいチームワークを世界に見せて大健闘でした。日本が唯一敗れたオランダの話をします。
オランダには、ある伝説的な選手がいます。名前はヨハン・クライフと言います。彼は現役時代、「クライフターン」と呼ばれる独自のフェイントで相手チームを翻弄し、ジャンピングボレーシュートを見事に決めたりして「空飛ぶオランダ人」というニックネームでたくさんの活躍をしたサッカー選手です。世界最高峰のサッカー選手として「BIG4」と呼ばれる選手の中の一人です。(ペレ、ベッケンバウアー、クライフ、マラドーナ)
クライフ選手は、バロンドール(欧州年間最優秀選手賞)という年に一度選ばれる世界最高選手に三度も選ばれたり、ワールドカップにオランダ代表として出場したりしました。地位や名誉をほしいままにしました。しかし、彼がサッカーの中で唯一手に入れる事ができなかったものがあります。それは『ワールドカップ』です。彼は、ワールドカップで優勝できませんでした。彼は当時のオランダ代表にこう言っていました。
『美しく敗れる事を恥と思うな。無様(ぶざま)に勝つ事を恥と思え。』
君たちに伝えたい事があります。クライフ選手は、勝つ事にこだわるのでなく、美しさにこだわりました。しかし、先生はこう思います。どんなに優れていても、勝ちにこだわる者にしか勝利はないという事です。目指す過程はどんなに泥くさくてもいい。どんなに挫折(ざせつ)してもいい。でもどんなに優れていても最後まで自分の目標を貫き通し、諦めずにチャレンジして目標を必ず勝ち取る事にこだわる人になってほしいと思います。