140804一昨年、東北地方を襲った東日本大震災による甚大な被害を受けてから、原子力発電に対する考え方が大きく変わりました。
結論からいえば、まだ人類が手を出してはいけない領域だったのではないでしょうか。
現在では、原子力に変わる様々な発電方法【再生可能エネルギー】が検討されていますが、必要とされる電力を安定して供給できる手段はまだ確立できていないのが実情で、原発再稼動に向けて着々と準備が進んでいます。

おなじ原子力を使うのですが、まったく新しい研究も進んでいます。
『核分裂は制御できないが、核融合は制御できる』まったく発想の異なる、安全な原子力エネルギーがあるのです。九州地区のみなさんは実際に見学した人もいると思いますが、今注目を集めているのは『核融合プラズマ発電』です。
九州大学を見学した際には100年先のエネルギーだと聞いたのですが、2019年の運転開始を目標に、今年の1月に核融合実験装置の建設がスタートしました。この発電は核物質を必要としません。およそ150トンの海水から、日本の全人口が1年間に消費する電力を作り出すことができるのです。
莫大な予算や難しい技術など解決しなければならない課題はありますが、普通の海水から電力を得られる。これが実現したら、エネルギー問題は一気に解決です。

先生が子どものころ、一人ひとりが電話を持って通話したり、タブレット端末を見ながら授業を受けたりすることは、まったく考えられませんでした。こういった新しい道具や、先に話した新しい発電方法などは、何もない中から発想する力が不可欠だし、そういった人材がたくさん必要になります。

みなさんには勉強を通して、そういった力をつけていってほしいのです。世界中の多くの国で電力の心配がなくなる未来を想像したとき、なんだかワクワクしてきませんか。世界がひとつになって宇宙に飛び出す時代がくるかもしれません。

みなさんには、そういった新しい社会の中心にいてほしいと願うばかりです。