先生は、一度安土城址を見に行ってみたいと思っています。できれば、今月にでも…。
安土城をつくった織田信長は人間的な魅力にあふれています。肖像画などを見ると、西洋風の甲冑を身に着けて、華やかな人というイメージですが、基本的には彼の人生は不安の中で生きた50年だったと思います。すべてを否定しながら、ひたすら走り続けた。その信長がつくった城ですから、安土城は、さぞ華やかな城だったのだろうと思います。
信長のすごさは、柔軟性ではないでしょうか。
天下統一まで“ほぼ”ノーミスで行った男、それが信長です。
それを可能にしたのは、彼の限りなくやわらかい頭脳だったのではないでしょうか。
よく言われることに、
「信長は桶狭間の戦いで小兵力で大兵力を破る奇跡をおこしたが、その後は同じ手を二度と使っていない」
普通の人であれば、一度成功したら味をしめるものですが、信長はそうしなかったのです。
また、信長は「楽市楽座」をおこなっていますよね。
たとえば、物価が上がって庶民が困っている。普通の武将は「物価を下げよ」としか言えません。物価は自由競争をさせれば下がります。しかし、武将はそんなことは知りません。信長は違います。これを知っていたのです。そして自由競争を実現させたのが楽市楽座です。
これからの日本には強い責任感と、統率力を持った魅力的なリーダーが必要と思います。リーダーは人を束ねていかなければなりません、そのためには相当な覚悟と人間力が必要です。
はじめに信長は不安の中で生きた50年だったと言いましたが、先生なりに言えば、不安の中でこそ、ものごとは成しえるのかもしれません。生きた心地がしない、ちょっと大げさですが。そんな毎日だからこそ、まったく新しい感性が生まれてくる。「つくる」という行為には、常に苦しみがともないます。
勉強も同じで、1学期に光はなかなか見えないかもしれませんが、それでも光は自分で探さないといけないと先生は思います。
週1回のゼミで競争心と緊張感、そこから生まれる信長のような大胆な発想を感じ取ってみなさん1学期から夏へ、そして2学期へと進んで行って下さい。応援しています。