今日は「人間の暗記力」についてお話をします。「暗記」と聞くと、「暗記は苦手だから・・・」と思う人もいるかもしれませんね。しかし、「暗記」という勉強は誰もが出来ることなのです。得意・不得意ではないのです。では、どうすればできるようになるか。今日は、そのヒントを教えてくれる人物を紹介します。
皆さんは円周率をどこまで覚えていますか?3.14159265…せいぜい9桁くらいでしょうか。実は円周率を一番長く速く暗唱するギネス記録を持っている人は日本人なんですよ。それも現在、69歳の方です。原口さんという、千葉に住んでおられる方です。原口さんはどれくらい暗唱できたかというと・・・なんと10万桁!!58歳で6万8千桁、59歳で8万3千桁、そして60歳で10万桁の暗唱を達成することができました。10万桁・・・ピンとこない人が多いことでしょう。みなさんが知っている400字詰めの作文用紙、250枚分です。すごい量ですね。では原口さんは昔から勉強が得意だったかというと、そうではなかったようです。学校の通知表ではオール3を取ったこともあるそうですよ。では、どうやって10万桁の数字を覚えていったのでしょう。
その覚え方はとても独特なものです。例えば、3.14159265・・・を覚えるのに、「さー、安心得んと国許(くにもと)去った儚きその身は、・・・」と数字に言葉をあてはめながら物語を作るそうです。そうすると、10万桁の数字から、ある一つのお話が出来上がるわけです。よくある、「語呂合わせ」というものですね。自分が一番覚えやすい覚え方を、原口さんはご自分で見つけられたのですね。そして大切なことがもう一つ。原口さんは「楽しみながら覚えることが大切」と言われておりました。不規則に並んだ数字をただ覚えるよりも、物語が一緒の方がおもしろいですよね。
さて、暗記するためのヒントは分かったでしょうか。「自分に合った覚え方で」、そして「楽しく」覚えるということですね。覚え方は人それぞれです。書いて覚える人もいれば、読んで覚える人もいます。試行錯誤をしながら、早く自分にとって一番の覚え方を発掘してください。漢字・公式・英単語・・・いろいろなもの覚えれば覚えるほど、出来ることは増えていきます。その喜びを感じながら、暗記に取り組んでみてください。原口さんのお話を聞いて、勇気をもらったひとはたくさんいることでしょう。
「暗記は誰でも出来る勉強法!」次回の満点テストの得点を楽しみにしています。