皆さんは「うるう年」のことは知っていると思います。2月が29日間になる年が4年に1回やってきますよね。現在私たちが 使っているカレンダーは、地球が太陽を1周する日数(これを「公転周期」といいます。)を1年と決めていて、皆さんも知っているように、1年を日数に直す と365日になります。ところが、実際に計算するとこの公転周期は365日よりもちょっとだけ長いので、年が経つごとに少しずつずれていくのを調整するた めに「うるう年」が設けられています。
うるう年は「カレンダー」と「公転周期」とのずれから設けられているのですが、実は「時計」と「地球の自転」にも同じ様なずれがあるのです。
時計では地球が1回転する(自転)時間を1日と決めています。時計での1日は24時間です。秒に直すと86,400秒にな ります。地球も時計と同じ様に86,400秒で1回転しているのなら何の問題もないのですが、実際には地球の自転にかかる時間は一定ではありません。その ため、放っておくと時計の指す時刻と太陽の位置がだんだんおかしくなってきます。時計では夕方の5時なのに、太陽は東の空にあるなんてことも起こりかねま せん。それでは、この「時計」と「自転」のずれをどうやって調整しているのでしょうか。ここからが「うるう“秒”」の出番です。
大晦日がいつもより1秒長い年があります。つまり、12月31日の午後11時59分を1秒多くして61秒にするので す。(6月30日に実施する事もあるそうです。)うるう年のように定期的には設けられないのですが、最近では2008年の12月31日に実施されました。 いつからこの「うるう秒」がいつから始まったのかを調べてみると、そんなに昔のことではなく、記念すべき第1回は1972年だそうです。ちなみに、先ほど 「地球の自転は一定でない」といいましたが、自転が時計の1日よりも短くなることもあるようです。そのため1日を1秒短くするということも必要ですが (「負のうるう秒」というそうです。)、これは今まで一度も行われたことがないということです。
今年の大晦日はうるう秒ではないそうですが、何年か先の年末恒例の徹夜特訓のときに「うるう秒」が実施されたら、今年の受験生より「1秒だけ」多く勉強できることになりますね。