皆さんは「ながら勉強」というのを聞いたことがありますか? 勉強をしているときに…
・音楽を聞いている
・テレビがついている
・机の上が散らかっている
・手元のスマホがどうしても気になる
・マンガやゲームに手が伸びてしまう
なんてことはありませんか? 先生や保護者の方に注意されたことがあるかもしれません。「やってはいけない」と分かってはいる。でも、どうしても気になる……。ついやってしまう……。その気持ち、分かります。
複数の作業を同時におこなうことを、「マルチタスク」というそうです。そして、マルチタスクについて知っていてほしい研究データがあります。
- 脳はマルチタスクができるようにはなっておらず、絶えず必死に切り替えているに過ぎない
- マルチタスクのときのIQ(知能指数)の低下は、禁止の薬物を吸っているときの2.5倍である
- マルチタスクで、脳のストレスは3倍以上になる
- マルチタスクで、集中力は30%に低下する
- マルチタスクは、短期記憶や脳機能に障害を及ぼす(脳が縮小してしまう)
実は、マルチタスクはこんなに恐ろしいのです。
ただ、安心してください。決して、「テレビ・マンガ・音楽・スマホ・ゲームなどの時間を0にしなさい」と言っているのではありません。大切なのは「けじめ」です。「○時までは」「この課題が終わるまでは」と時間を区切ります。そして、集中して勉強したあとは、キチンと息抜きの時間を取ったらいいのです。また、スマホやマンガなど気の散るものは手元に置かないようにしましょう。スマホの置き場所でオススメなのは、玄関です。物理的にも心理的にも遠い場所に置けば気になりませんし、お出かけするときに忘れることもありません。ほら、一石二鳥です!
正しい家庭学習の習慣は、一生の宝となります。それは、現学年の教科書内容を理解することよりも貴重なものです。家庭学習を通して、学年が上がっても、社会に出ても通用する姿勢を培ってほしいと思います。