世界的なパンデミックを経験している子ども達へ、私を含んだ大人たちがどのようにバトンを繋げるのかを日々考えさせられます。そんな混沌とした時代の中でも、光を放ってくれているのは、子ども達の笑顔ではないでしょうか?

広畑校での大きなスローガンは、「しんどい時こそ、笑っていこう!それこそが真の強さだよ」。その言葉を子ども達は日々実践してくれているから、教室の雰囲気はいつも陽気であり、本当の闘い(自分との対峙)に全力で挑戦してくれているように思えます。

実績としても、広畑校の子ども達は多くの中学・学年で成績1位や上位を獲得しながらも、それに甘んじることなくさらに頂きを目指しています。その姿に触発され、まわりの子ども達へ波及する好循環を生んでいることも、「未来への武器」になると信じています。

子ども達と共有する言葉がたくさん生まれることも、広畑校のストロングポイントといえます。今の全学年共通ワードは 「後ろに明日はない」。

過去には「栄光」と「後悔」しか残らないのでは? 教室でよくする会話の一部です。時間とともに栄光は美化され、後悔は風化され、やがて薄れていきます。

だからこそ、未来(まえ)を見据えて進むことに意義や可能性があるよね。なんてことを談笑しながら、未来を見ている子ども達に日々勇気をもらい、その未来の可能性に関われていることに感謝して、未来を少しでもつなごうと思える今日この頃です。

日毎に肌寒さを感じるようになってきました。涼しいと感じるのも束の間、じきに寒さが厳しい冬がやってきます。先生は寒いのは苦手なので、毎年のこととはいえ、困ったなと思っています。また、もうすぐ一年の締めくくりである大晦日、新しい一年の始まりである正月も控えていますね。今年一年を振り返ってみて、「良い年だった!」と言えるならとても幸せなことです。

今年は新型コロナウイルス感染症による影響はとても大きかったですね。仕方がないとはいえ、いろんなことを我慢せざるを得ませんでした。一方、元気なニュースもありました。大谷翔平選手の大活躍は多くの人々を笑顔にしてくれました。いうまでもなく、先生は大谷選手の友達ではありませんが、先生なりに大谷選手の凄さをまとめてみました。

①“異国の地”での活躍
言葉も文化も、食事も違う環境での挑戦。ただでさえビハインドがある中での活躍はものすごい。結果が出なくても誰も文句は言いません。

②“前例”がない
誰かが【10】にしたものを【20】にするよりも、【0】から【10】を産み出すことの方がよっぽど大変です。

③“二刀流”
二刀流に挑戦する前、いろんな人が賛成、反対していました。どれもが納得のいく意見でしたがそれらに流されることなく意思を貫き通しました。

④“超一流”の成績
打者として投手としてどちらも圧倒的な成績を残しました。仮に大谷選手がどちらか片方の結果で終わっていても大活躍といえるものでした。

大谷選手がこの二刀流を成し遂げるために、私たちの想像を絶する努力があったであろうことは言うまでもありません。そこで考えてみて欲しいのです。努力というと苦しいものと思いがちですが、大谷選手が行ったその努力は苦しかったのでしょうか?それとも楽しめるものであったのでしょうか?

我慢をして、両の手足を縮めてしまっているうち、いつの間にかそれに慣れてしまい、伸ばし方すら忘れてしまうのかもしれません。それってなんとも残念ですよね。この一年が面白くない、といって終わってしまう前に、ワクワク感を作ってみよう。それはきっと自分なりの挑戦がスタートラインになるはすですよ。

皆さんは二宮忠八という人物を知っているでしょうか。

二宮忠八は実はライト兄弟より先に飛行機を作り出した人です。実際に人間を乗せた有人飛行に成功したのはライト兄弟ですが、その10年以上前に、ゴムを使った模型飛行機を作り、10メートルの飛行に成功していたのです。明治24年のことでした。

その後、二宮は実際に人間を乗せた飛行機の研究に取り組み、軍に資金援助を求めましたが、軍の高官はそれを却下し、二宮は独自で開発を進めました。開発は思うように進まず、やがてアメリカでライト兄弟が世界で初めて有人飛行に成功したという知らせを聞き、二宮は制作途中の飛行機を叩き潰し、開発を断念してしまったのです。

もし軍が二宮の飛行機づくりに協力していたら、ライト兄弟より先に、人類初の飛行に成功していたかもしれません。

一方、現代のインターネットに欠かせない技術として、光通信があります。そのために必要な光ファイバーを初めて発明したのは、東北大学の西澤潤一という研究者でした。昭和39年、西澤教授は特許庁にこの技術の特許を申請しましたが、特許庁はその有用性を認めず、差戻しされてしまいます。西澤教授は何度も申請を繰り返しますが、やがてその間にアメリカの会社が開発した技術が国際特許を取得し、西澤教授の技術が認められることはありませんでした。

このように日本の産業技術には、「途中までいったのに惜しかった」というものがたくさんあります。しかし、それらは決して無駄に終わったわけではありません。飛行機の開発はその後の飛行機産業に引き継がれましたし、光ファイバーの技術は現代の私たちの生活の基盤にもなっています。

先輩たちの多くの努力によって、私たちの生活が支えられていることを、皆さんも一度、考えてみませんか。

もう11月。今年も受験の季節が近づいてきました。
受験生のみなさんは、自分の目標をしっかりと持って勉強に取り組んでいる人が多いと思います。

ではすべての人が目標をしっかり持っているのでしょうか?
実は、自分は将来の目標ってないんだよなーと悩んでいる人は意外と多い気がしています。

もちろん目標があるとやる気も出てくるし、勉強もはかどりますよね。ですからぜひ目標を見つけてほしいと思います。では、目標が見つかるまではどうしたらよいでしょうか。見つかるまで勉強せずに好きなことをして遊んでおきましょう、ではダメですね。

先日「通りすがりにワンポイントアドバイスしていくタイプのヤンキー」と言うマンガを読んでいて、なるほどと思う話がありました。
目標がなく、高校での進路調査に何も書けない女の子に対して、主人公がしたアドバイスです。

「勉強は…して損はない」
「熱中できるものって、いつどこで出会えるかわからないから、それこそ唐突にある日突然出会うかもしれない」
「視野は広い方が確率あがるから」

こんな言葉をかけていました。

確かにその通りだなと思いながら読みました。

今、目標を持って勉強している人は、しっかりとその目標を見据えてがんばっていけるでしょう。

目標がまだ見つかっていない人は、焦らずに周りのいろいろなことに目を向けてみましょう。勉強をしていく中で、自分にとってピンとくる「何か」が、意外と近くにあるかもしれません。本気で頑張りたいことが見つかれば、それが目標になります。その目標はいつ出てくるかわからないので、ぴょこんと出てきた時に、あの時もっとやっておけばよかったと後悔しないように、準備をしておきたいですね。未来の自分のために!

新米が美味しい季節ですね。先生はご飯に納豆をかけて食べるのが大好きなのですが、家族は納豆が苦手で、側で食べていると嫌がられます。なぜ同じ食べ物で、人によって「好き」と「嫌い」に分かれるんだろう?と不思議に思いますが、「まあ別の人間だから」となんとなく納得し、なるべく一人の時を選んで納豆を食べる日々。
最近、そんな先生の素朴な疑問に答えてくれた本があったのでご紹介します。
「なぜ、穴を見つけるとのぞきたくなるの?」というタイトルで、あの「チコちゃんに叱られる!」にも出演している明治大学の教授・石川幹人(まさと)さんの著書です。この本は、小学生の色々な質問に、石川先生が科学的な視点で本気で答える、というもの。
その小学生からの質問の一つに、「人によって好きな食べ物と嫌いな食べ物があるのはなぜ?」というものがありました。その問いに対する回答は、「人間は雑食性で、いろんな食べ物を食べるよう進化した。だけど、自然界にある生物には毒があることも多く、いろんな食べ物から栄養を得る一方、危険な食べ物(毒)を食べてしまうリスクも背負った。危険かもしれない食べ物に対し、『好き嫌いしない人=毒を食べる』と『好き嫌いする人=毒を食べない』に分かれることで、人類全体で生き残る術を身に付けた。それが生物学的な『好き嫌い』の始まり」なのだそうです。なんとなくで片づけていた「好き嫌い」のしくみを、分かりやすい例を示しながら説明してくれていました。
ただ、現代では毒があるものが皆さんの食卓に並ぶことはまずありませんので、皆さんは「好き嫌い」をすることなくしっかり栄養をつけて、勉強に励んでくださいね。

タイトルにもなっている「穴」の質問のほか、「雨の日が寂しく感じるのはなぜ?」「う○こは肥料になるのに栄養はないの?」「どうして真っ青の果物や野菜はないの?」「“ふつう”って誰が決めるの?」などなど…、皆さんも一度くらいは考えたかもしれない疑問と、それに対する答えが満載で、「なるほど~」と何度もうなずいてしまう内容でした。

どんな質問にも分かりやすく回答する石川先生もすごいのですが、日常の中からたくさんの疑問が生まれる子どもたちもすごいなと思いました。大人になると、ささいなことなら自分なりに納得することで流してしまいがちです。チコちゃんには「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と叱られそうですが。
皆さんも、不思議に思ったり「どうして?」と思ったことがあれば、ぜひ調べたり聞いてみたりして答えを探してみてください。明確な答えがある場合も、そうでない場合もありますが、「知りたい」という探求心は、新たな発見とともに、きっと皆さんの日々の学びや心の持ち方を、楽しく、面白くしてくれるはずですよ。