200225

みなさんは、日々学校や能開でテストを受けていると思いますが、みなさんにとって「テスト」とはどんなものですか?
自分の力を試せるからワクワクする人もいれば、点数が悪かったらどうしようと不安になる人もいるかもしれません。今日はその「テスト」についてお話をしたいと思います。

ちなみに、みなさんは人以外にも「テスト」があることを知っていますか?
実は皆さんの身の回りにあるもののほとんどが「テスト」を受けているんですね。

例えば、皆さんの家にもあるパソコン(ノートパソコン)です。パソコンはどんな状況でも正常に動くようにいろいろなテストを受けます。気温60度を超える暑さや、マイナス29度になる寒さに耐えられるかどうか、またいろんな向きで落としたり、衝撃を与えたりしても耐えられるかなどです。自分が同じようなことをテストされたらと思うとこわいですね(笑)

他の物だとフライパンもさまざまなテストを受けています。フライパンを使っていて困ることは、料理していて焦げ付いてしまうことです。その焦げ付きをしないように、フライパンを何万回もフライ返しで擦った後、焦げ付かないかテストをしたり、フライパンで牛乳を焦げるまで熱して、するっと剥がれるかをテストしたりとさまざまなテストを受けています。

なぜパソコンもフライパンもそのような「テスト」をしないといけないのでしょうか? それは使う人に「確実に安心して使える」モノを届けるためです。

パソコンであれば、家の中だけでなく、外で使う人もいますし、暑いところ・寒いところで使う人もいるでしょう。持ち運びしているときに落としたりすることもあると思います。フライパンであれば、毎日家族のために料理作る人は、美味しく作るために焦げ付かせないようにしたいでしょう。このように使う人に確実に安心して使ってもらうために、さまざまな「テスト」を行っているんですね。

それでは、みなさんが「テスト」を受けることはどういう意味があるのでしょうか?
先生は「自分の学習で身に付けたものが、確実に使えるようになっているか」確かめるものだと考えています。

みなさんはいつか入試という大事な「テスト」を受けていくことになります。そこでは、自分の力を頼りに突破する他はありません。そのためには、通常テストやEXオープン模試で日々「自分の学習で身に付けたものが確実に使える」かを確認し、出来ていなければそのたび復習していくという積み重ねが大事になってきます。その積み重ねが確かな「自信」へとつながっていきます。

みなさんも「確実に確かなもの(自信)」を得るために、1つ1つのテストを大事にしていきましょう!

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今日10月19日は、アメリカ海軍の提督、アーレイ・バーク海軍大将の誕生日です。アーレイ・バークは太平洋戦争時に大きな戦果を挙げる活躍をしました。「31ノット・バーク」という異名を得たことでも知られています。

さて、このバーク提督、日本に来る前は大の嫌日家として知られており、公式の場で日本のことを大嫌いだと公言することもたびたびありました。しかし、ある出会いをきっかけにして大の親日家に変わります。

GHQの高官として帝国ホテルに寝泊まりしたのですが、最初、日本人ボーイが荷物を持とうとすると、「触るな。おれに一切かかわるな。」とののしったくらいです。ある日、殺風景な自分の部屋に、多少なりともうるおいを与えようと、店で買ってきた花を一輪、コップにさしておいたことがありました。

夜、帰ると、それが小さな花瓶にさしてあったのです。バークは激怒し、すぐフロントに降りて行って、「勝手なことをするな。」と怒鳴り込みました。しかし、帝国ホテル側は、なにも指示を出していない、と言うばかり。

やがて、花瓶には、新しい花がさしてあるようになりました。またこれで怒ったバークは、ホテルに激しく抗議しました。「誰が、こんなことをしているのか、犯人を探し出せ」結局、それはバークの部屋を担当していた帝国ホテルの女性従業員であることが判明したのです。バークはこの日本人女性を呼び出し、厳しく問いただします。

「なぜ、こんな余計なことをした?」

「花がお好きだと思いましたので。」

彼女は、自分のわずかな給料から、ときどき花を買っては、バークの部屋に活けていたことがわかったのです。

バークは、一応納得し、それではその対価を自分は払わなければならないといって、金を押し付けました。しかし、彼女は頑として受け取らなかったのです。彼女いわく、宿泊客に、気持ちよく過ごしてもらいたいというだけのことだからお金はいらない、と。バークには、これがまったく理解できませんでした。いわゆるアメリカのチップという習慣くらいにしか理解できなかったのです。さらにバークは、彼女の身の上を聴いて驚きます。

彼女は戦争未亡人だったのである。夫は海軍の駆逐艦の艦長で、アークも参加した戦闘で戦死していました。バークは、さすがに心が揺れ、「それは申し訳ないことをした。わたしがご主人を殺したのかもしれない。」

しかしその女性は、はっきり言ったそうです。「あなたがなにもしなかったら、夫があなたを殺していたかもしれません。誰が悪いのでもありません。」バークは、深く考えさせられてしまいました。「自分が、心の底から日本人を憎んでいる一方で、この女性はその立場を超えて、自分をもてなしている。この違いは、一体何なのか?」

のちに、バークは述べています。「彼女の行動から、わたしは日本人の心意気と礼儀というものを知った。日本人の心には、自分の立場から離れ、公平に物事を見ることができる資質があるのだ。」この帝国ホテル滞在中、バークはさまざまな、日本人のその心意気に圧倒されていくことになりましたが、それはまた別の話。

いくつもの逸話を経て、バークは次第に日本人への憎しみが消えていき、むしろ、敬愛の念を抱き始めていったのです。バークは、一刻も早く米軍による日本の占領を解き、独立を回復させるよう、GHQとアメリカ政府に訴えたのです。

朝鮮戦争がはじまると日本海軍の再建も説き、1954年に海上自衛隊が設立されることになります。1961年、彼は海上自衛隊創設に力を尽くした功績で、日本から勲一等旭日大綬章(日本でもっとも価値の高い勲章)を贈られました。

1991年、バークは96歳で亡くなりました。各国から数多くの勲章を授与された人物でしたが、葬儀のときに、彼の胸につけられたのは日本の旭日大綬章ただ一つだけだったそうです。それは、バークの遺言だったのです。そのため、ワシントンの海軍博物館にあるバーク大将の展示コーナーには、日本からの勲章だけ、一つ抜けたままになっています。彼にとって、他のどの勲章より、日本で天皇から下賜された旭日大綬章が生涯の栄誉と思っていたようです。

先生は、このお話を最初に聞いた時、「相手を思いやる気持ち」がかたくなな心を溶かすことがあるのだな、と思いました。帝国ホテルの女性のように、ちょっとした心遣いを大事にしたいですね。

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皆さんは「第六感」ということばを聞いたことありますか。人間には物事を感知する能力が5つあります。

視覚…目で見える感覚
聴覚…耳で聞く感覚
触覚…肌で触れる感覚
味覚…舌で味わう感覚
嗅覚…鼻で嗅ぐ感覚

この5つを五感といいます。科学的にも認められたもので数値に表すこともできます。

例えば視覚は視力検査などありますね。日本人は1.0程度ですがアフリカの人は5.0以上あるみたいですね。信じられない数値です。では、第六感とはどんなものでしょうか。

第六感とは五感以外のもので理屈では説明しがたいものらしいです。代表的なものにインスピレーション、勘、直感、霊感などがあるらしいです。霊感があって怖い…などよく聞きますが先生にはよくわかりません。

でも、この第六感には「空気を読む力」「空気をつくる力」「相手の気持ちを考える力」なども含まれていると思います。昔KYという言葉が流行りましたね。「空気読めない」の略らしいです。「空気読める」の略にもなりえるからはたまたよくわかりません。

ですが、空気を読む力・つくる力・相手を考える力は非常に大切な力なのではないかと思います。相手の立場に立って考える。大人になった今でもこれができる人とできない人に分かれているように感じます。コミュニケーション能力もこれが根源にあります。コミュニケーションに必要な語学やスキルは数値化できますが、これは数値化できません。

人は一人で生きているわけではありません。必ず誰かとコミュニケーションをとらねばなりません。相手の立場に立って考えることができればよりよい大人になれるのではないでしょうか。

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10月に入りⅡ期のゼミがスタートしてちょうど1ヵ月になります。能開の学習には慣れましたか。1週間の中で復習と予習に取り組む勉強は本当に大変だと思います。なぜそんなに大変なのかというと、能開が『鍛錬の場』だからです。“鍛錬”という言葉は、皆さんも漫画やアニメで聞いたことがあると思います。イメージ的に話をすると、主人公が能力を上げるために厳しい特訓をする時に使われる言葉です。

では皆さんはこの“鍛錬”という言葉の由来を知っていますか。

調べてみると、この“鍛錬”という言葉を現在のような意味で使われ始めたのは、江戸時代初期の有名な剣豪宮本武蔵が関わっています。宮本武蔵の有名な書物である「五輪の書」の中で、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」という記述が残されています。この武蔵の「鍛」と「練」という二文字を取って“鍛練”という日本語が生まれたと言われています。ただし、この中では「練」という文字になっています。

では、「錬」を使った“鍛錬”はどうなのかというと両方とも金偏が使われていることからも分かる通り金属に関係する事が基になっています。それは宮本武蔵も使っていた日本刀を作る工程の一部です。皆さんも映画や時代劇で見たことがある鍛冶屋が真っ赤になっている金属を叩き続けるあの作業の事です。無駄に叩いているように見えますが、あの作業にはとても重要な意味合いがあります。もともと日本刀の材料は「玉鋼」と呼ばれ、不純物が多く含まれています。“鍛錬”というのは、熱いうちに叩くことによってその不純物を取り除く作業になります。合わせて、その際に引き伸ばしては折りたたむという作業を15回程度繰り返すことで刀の強度を上げていきます。この作業が日本刀を世界一の強度にしていると言われています。時間をかけて、刀の強度を上げていくこの厳しい作業が“鍛錬”という言葉の意味に繋がっているのだと思います。

先生が能開は『鍛錬の場』であると言ったのは、ただ単に鍛える場であるだけではありません。皆さんの学習の中にも不純物つまり間違えている部分があります。先生たちは、能開の学習を通じて、間違えた勉強の仕方に指導を入れていく中で正しい勉強の仕方を身に付けさせていきたいと思っています。時には鬼のように厳しく叱ることもあるかも知れません。ただ、それは皆さんに正しい勉強の仕方を身につけてもらいたいと考えているからです。正しい勉強の仕方が身につけば、この先どんなに学習が難しくなったとしてもきっと乗り越えていくことが出来ます。

この『鍛錬の場』である能開の学習を乗り越え、自分自身を鍛え上げながら、日本刀のような未来を切り拓く“刃”になってほしい思います。

では、今週のゼミも一緒に頑張って学習していきましょう。