200225

先日、友人からたき火にはまっているという話を聞きました。みなさんはたき火をやったことがありますか?

今さらなんでたき火?と思ったけど、ここ数年、たき火のようなものを見てないなと思いました。先生が子どものころは、近くの空き地でたき火をしたり、近所の人たちとごみを焼く場所があったりと大きな火を見る機会がたくさんありました。(今は禁止されています)

そういえば、数年前からキャンプブームが来て、ソロキャンプとかキャンプ芸人みたいな言葉も聞くようになりましたよね。アウトドア専門のショップも増えてきて、たき火台なんてものを売っているところもあります。実は、たき火には様々な効果があり、たき火のゆれる火や音にはやすらぎの効果があるそうです。キャンプに行き、たき火の火を数時間見つめるだけの大人もいるそうです…。普段、かなりストレスを感じているんでしょうね。

たき火をしにキャンプに行くと、とても楽しいですが、予期もしないことが起きる場合があります。突然の風や雨・気温の変化・忘れ物・好奇心旺盛な森の虫や動物たち……。普通の生活では、寒かったり・暑くなったらエアコンをつければいい。何か足りないものがあればすぐに買いに行けます。しかし、キャンプでは、エアコンもない、近くにコンビニもない、水すらも自分で汲みに行く、何か問題がおきたら、その場で考え自分で解決しなくてはならない。自分で使ったものは自分で片づける。これは生きていく上で大事な力ではないでしょうか。不自由な中だからこそ、得られる経験や力があると思います。

みなさんも家族や合宿などでキャンプに行く機会があれば、いろんな経験をしてほしいと思います。そこで得られる経験は一生の宝になるはずです。

200225company”(カンパニー)という英単語の意味は知っていますか?多くの人が「会社」という意味を真っ先に思い浮かべるでしょう。実は、もう一つ大切な意味があります。

英語の諺(ことわざ)にこんなものがあります。

A man is known by the company he keeps.

(人はつき合っている友を見れば、その人柄がわかる。)

高校生になると良く出てくる文章ですが、companyには「仲間・友人(=friend)」という意味もあるのです。

語源(言葉の成り立ち)に注目して見ましょう。3つに分けてみると……
com = 共に
pan = ラテン語のpanis「パン・(広い意味で)食事」
y = 集団・人たち

つまり、companyとは「共に食事をする仲間」という意味があるのです。

先生が大学生の時に語源学を学んでいるとき、おもしろいなぁと思いました。日本語にも、長い間生活を共にしたり、苦楽を分かち合ったりした親しい間柄のたとえとして、

「同じ釜の飯を食う」

という言葉があります。日本でも西洋でも、食事と人間関係は非常に強い関係を生む重要な習慣なのだと感じました。古くから食事という行為は、人間にとってただ命をつなぐだけでなく、苦労して集めたり育てたりしたものをみんなで分け合う行為だったのでしょう。

先生の子どものころの家族のきまりとして、みんながそろうまではしをもたない、食事の間はテレビを消す、飯と呼んだら火事より急げとよく言われたものですが、今思い返せば食事という一日のうちのひとときを家族のコミュニケーションの場として大事にしていたのだと思います。

みなさんは最近、学校の友だちと会えない時期が続きました。その間に教室のある生徒が「今日は友だちとリモート飲み会をしました!」と楽しそうに話していました。

家族や友だちと絆を深めたいとき、新しい仲間を迎えたとき……いろんな場面で食事は重要になってきますが、それは大人だけでなく、みなさん子どもたちにとっても大切なことなんだと教えてもらった気がします。人との関係をつくりたいときや深めたいとき、直したいときはいっしょに食事をしてみてはいかがでしょうか?

最後にもうひとつ。英語だけでなく、いろんな言葉を覚えるときは語源について知ると、ただの丸暗記よりも楽しく、さらに広く知識を得ることができますよ。

200225

全国的な梅雨入りを果たし、これから雨の多い季節を迎えます。
さて『梅雨(つゆ)』という言葉ですが、なにやら不思議な感じがしませんか?
なぜ『梅』という字が使われているのでしょうか?

梅雨(つゆ)という言葉は、もともとは梅雨(ばいう)という言葉として、中国から伝わってきました。江戸時代のころから梅雨(つゆ)とも読むようになったそうですが、
元々梅雨(ばいう)は『黴雨』と書かれていました。『黴』は『かび』と読みます。

『かび』の雨・・・しっくりきますね。
ただ言葉としての美しさを求めた結果、同じ音の『梅』を用いるようになったとか・・・。

そして江戸時代の日本で、梅雨を『つゆ』とも読むようになったのですが、これは、『露』が語源であるとか、梅の実が熟してつぶれる時期であることから『潰ゆ(つゆ)』という言葉に由来するとか、諸説あります。

さてそんな『梅雨』の到来する6月ですが、旧暦では水無月とも呼ばれます。
「水」の「無」い「月」?
これまたイメージとかけ離れる文字が使われていますが…?

語源を調べると、「水の月」を意味する「水な月」→『水無月』になったという説、水の無い田んぼに水を引く季節であることから『水無月』になったという説など諸説あります。

ついでに、『水無月』という和菓子がありますが、これは6月30日に、それまでの半年間の穢れを祓い、残り半年の無病息災を願って食べるものとされています。

気が付けば1年も半年が過ぎようとしています。ここまで本当に大変であったと思いますが、これからの半年をより良いものとできるよう、先生も願っています。

200225

皆さんは「天才」という言葉を聞いたときに、なにを思いつきますか?

東大・京大生の頭脳、スポーツ選手のスーパープレイ、好きなアーティストの音楽・・・それぞれ思いつくジャンルは別でしょうが、なんとなく「生まれつき持っている才能」のように思ってしまいますよね。

 

「天才」と呼ばれる人で、「発明王」と呼ばれたアメリカの偉人、トマス・アルバ・エジソンについてお話しようと思います。

私が言うまでもなく、みなさんご存知かと思います。蓄音機や白熱電球、電話や発電機などの発明をしたと聞いたことがあるのではないでしょうか。それ以外にも映画(上映フィルムの規格や映写機)など、これらの発明品は形やあり方を変えて存在しています。彼の発明が、現代の生活を支える基盤になっているといっても過言ではないでしょう。もし電話が無かったら?もし電気が無かったら?今の私たちにはあまりにも身近で、それらがない生活は想像できないですよね。

 そんな偉大な発明品の数々ですが、実はエジソンが0からすべてを作ったわけではないのです。例えば白熱電球。設計・仕組みをつくったのは別の発明者(ジョセフ・スワン)なのですが、当時、19世紀半ばの一般家庭で使われていたガス灯よりも安全ではあるものの、約40時間しか使用できないものでした。エジソンは「どうやったら長く使えるようになるか」「どうやったら広く普及させる事ができるか」を考え数々の実験をする中で、フィラメントの素材に着目、手近にあった扇子を解体して竹炭にするアイデアに至ったのです。約1000時間光る上、従来よりも小型でネジ式の取り付け方式で交換しやすい、利便性を高める事に成功したことがエジソンの功績です。

 「天才」といわれるエジソンの功績は、既存のものに自分の発想を加えて使いやすくし、人々の生活をより良くする「改善改良」にあるといえるでしょう。今に満足せず、先人の発想を基盤にして、より良く出来るのではないか?と研究に取り組む。成功にたどり着くまで、多くの時間を積み重ねて成功にたどり着く。ひらめきだけでなく、実際に挑戦し続けること。決して途中で投げ捨てずに取り組めるというのは、功績を手にするために必要な「努力の才能」をエジソンが持ち続けたことの証明でしょう。

 皆さんが勉強するとき、手元には何がありますか。問題に取り組むためのゼミテキスト。そして参考書を活用して、自分に必要な考えをまとめて、ノートを作る。参考書に書かれている大切な知識は、先人の努力の積み重ねによって作られた、情報の集まり・集合体です。みなさんは、知識を得るための機会・媒体を数多く身近に持っています。「他の人によって集まった情報を」「自分にわかりやすくまとめる」。ノートづくりの基本であり、もっとも大切な事です。

 勉強で新しいことを学ぶ、スポーツで技術を体得する、・・・どんなことも、まずは基礎が大切です。そこから自分の能力を高めるために努力をしつづける、「努力の才能」を皆さんは持っているはずです。エジソンそのものになるのではなく、エジソンのような「努力の才能」に気付いてほしい。エジソンの言葉を引用します。

 “Genius is one percent inspiration, 99 percent perspiration.”

「天才とは、1%のひらめきと、99%の汗である。」エジソンも多くの実験、失敗を経て様々な発明品を改善していきました。エジソンに倣いましょう。1%のひらめき、成功を手にするための、99%の努力の汗をかいていきましょう!