200316お家の庭や学校の校庭の隅に必ずいる、指でつっつくとクルンと体を丸くする…そうダンゴムシ!
皆さんも一度は指でつついて丸くさせたことがあるのではないでしょうか。

そんなダンゴムシを小学校1年生から11年も研究して、「高校生科学技術チャレンジ」という高校生・高専生が理系の自由研究成果を競うコンテストに発表した島根県の高校生、片岡柾人くんの記事が先日出ていました。

彼は小学1年生の時に、家庭菜園にたくさんいるダンゴムシとワラジムシを見て、なぜダンゴムシは丸くなるのにワラジムシはならないのか疑問に思い、おじいちゃんに尋ねたそうです。その時おじいちゃんは、「どうしてだろうね」と逆に問い返しました。それを聞いた片岡くんは、「なら、自分が調べてあげる」とおじいちゃんに返し、ここから彼のダンゴムシ研究がはじまりました。

プラスチックケースでダンゴムシとワラジムシを飼育し始め、虫眼鏡などを使って観察していきました。観察を続けるとダンゴムシとワラジムシの違いが徐々にわかってきて、さらにある疑問が芽生えました。
それは「彼の弟が飼い始めたナメクジのケースにはカビが生えているのに、ダンゴムシのケースにはカビは生えていない」という疑問でした。この時片岡くんは4年生だったそうです。
そこでミミズも飼育してそれぞれ比較し、ダンゴムシがカビの発生を抑えていると確信を持ちました。
さらに小学6年生で、カビを防いでいるのはフンだと確信し、フンを加熱したりすると効果がなくなることから中にいる微生物がきっと影響しているはずだと推測。フンの中にいる細菌やカビの培養を繰り返し…。

中学生から高校生になるまでに39種類の細菌を見つけ、13種類にカビの発生を抑える効果があることを発見しました。
この研究を「高校生科学技術チャレンジ」で発表し文部科学大臣賞を受賞しました。

このような記事を見る度に思いますが、一つのことに集中して取り組むことで、普段は何気なく見逃している中にも、もしかすると大きな発見や気づきがたくさんあるように思えてきます。

もうすぐ新学期が始まります。今年は新型コロナウイルスの影響があり、いつもと違う春休みになっているかもしれませんが、そういう時だからこそ小さな気づきを大切にしてみてもいいかもしれませんね。
少し見る視点を変えてみると小さな発見がみんなの身の回りにもあるかもしれませんよ。

第17回高校生科学技術チャレンジ http://manabu.asahi.com/jsec/

2003161月から、2020年のNHK大河ドラマが始まっています。タイトルは「麒麟がくる」。物語の主人公は戦国時代の武将・明智光秀ですが、彼がアフリカから首の長いキリンを連れてくるというストーリーではありません。そもそも、あまり聞きなれない“麒麟”ですが、確かに、どんな動物図鑑にも載っていません。それもそのはず、その不思議な生き物は、鳳凰・龍などと同様の、古代中国の神話に出てくる伝説上の霊獣なのです。

神聖な幻の動物とみなされ、1,000年も生きると言われる麒麟、その容姿については、身体は鹿で、牛のしっぽと馬のひづめを持ち、龍のような顔に一本の角があります。全体の毛は黄色く、ウロコで覆われ、さらに背中の毛は五色に彩られています。わかりやすく言えば、炭酸飲料「キリンレモン」のデザインキャラクターをイメージすればいいかもしれません。(2018年からのリニューアルパッケージ) 普段の性質は非常に優しく、足元の虫を踏んだり、草を折ったりすることさえ恐れるほど殺傷を嫌っているので、地に足を下ろさず、常に空を翔けています。昔から、麒麟は良いことがある前触れとして姿を現し、太平の世のしるし、幸せを招く存在、安定した穏やかな日々をもたらす幸福の象徴とされています。そして、古くからの言い伝えでは、「仁の心を持つ聖人が出現する前兆として現れる」とか、「王が仁のある政治を行う時に現れる」と語り継がれています。見た目はいかつい獣類の長ですが、実は、他者への慈しみと思いやりを持った仁獣(仁徳を備えた獣)なのです。

中国の春秋時代末期の思想家「孔子」(儒教の開祖)は、あらゆる教えの根本概念に「仁」を据えています。その最も大切な要素は、「おのれの欲せざるところ、人に施すなかれ。」(自分がしたくないことを人に押し付けるな。)ということで、「人を思いやり、人を尊重する」、それが仁です。(その孔子が生まれた時にも、麒麟は現れたそうです。)

 思えば、現代社会は、昭和から平成へと、大きな時代の転換期を向かえ、ある種、戦国時代に通ずるものがあります。どこか閉塞感が漂うこの令和の時代、自身のことだけで精一杯で、他人への愛情の意識が乏しく、正に、仁なき世の中と感じます。それでも、麒麟は平和で穏やかな国にやってくる。そして、麒麟の現れるところ、すべての人は幸せになる。長い歴史を経て今も受け継がれる聖獣伝説を信じ、人を思いやる気持ちを忘れずに、麒麟の到来を切に願いたいですね。

 余談ですが、キリンレモンのブランドロゴの図柄のその中に、「キ」「リ」「ン」の3文字が隠れています。うまく見つけることができるでしょうか。また、キャップ表面のデザイン、商品名の文字のものが通常ですが、数十分の一の確率で、聖獣マークのレアなキャップが混ざっているようです。手元に麒麟が降臨したら、ちょっといいことがあるかも。

2003163月になり、庭先を見ると、硬い冬の地面を押し上げ、植物たちがむくむくと春に向かって成長していく気配を感じとることができます。
毎年、植物たちが春へ向かう姿を見ると、その生命力の強さとしたたかさに感動を覚えます。植物たちは、寒い冬の間に根を地中に伸ばし、春に花を咲かせるための土台を築いているのです。

新型コロナウィルスへの対応で、例年とは違う3月になりました。
学校も休校になり、さまざまなスポーツイベントも中止になったり、無観客で実施されたりと、日本中がひっそりと息をひそめているような状態の中、『失われた3月』などという見出しのニュースが飛び交っています。皆さんの中にも卒業式や合格発表など一生に一度の行事が例年とは違う形になり、寂しい思いをしている人も多くいると思います。

けれど、すべてが失われ奪われてしまった時間ではありません。『失われた3月』が残したもの、それは皆さんが普段当たり前に受けとめていること…学校や塾で出会う友だちや先生たちと笑いあう時間の楽しさ、登校して教室で勉強ができること、部活動で思いきり身体を動かすことのできる喜び…こういった『当たり前の時間』のありがたさを改めて体感できたことだと思います。

今回の経験は、春に芽を出す植物のように、皆さんの人生でしっかりとした根をはり、伸びていく大きな力となることでしょう。時間を取り戻すことはできません。でも失った時間を思い、悲しむのではなく『失われた3月』が残したものに力を見出し、新たな春への活力としてください。春は、もうすぐそこまで来ています。

200309新型コロナウイルス感染症の影響で学校が休校になり、1週間が過ぎましたが、皆さんはどのように過ごしていますか。

毎週のゼミで皆さんに会えないため、先生たちも皆さんがどのように過ごしているかが心配です。体調を崩したりしていないか、毎日の課題をしっかりとやっているか、ダラダラした生活で、一日のリズムを崩していないか…。早く新型コロナウイルスの問題が収束して、落ち着いた日常生活に戻るのを願うばかりです。

一方で、先週からは公立高校の一般入試が始まっています。富山、福井、山口などは既に試験が終わっていますが、石川、岐阜、兵庫、長崎、熊本などはこれから始まります。中3受験生にとっては、これからが正念場です。

受験生の皆さんに不安が高まる時期だと思いますが、ここで今までの自分を振り返ってみてください。夏の受験合宿で本気で、受験生になると決意したこと、秋から始まった公立模試で、短時間で入試問題を解く練習に取り組んだこと、年末年始の正月特訓では、仲間と一緒に合格しようと誓い合ったこと…。

それらはすべて、皆さんがチャレンジする高校入試のためでした。そして、それらを経験してきた皆さんは、この1年で大きく成長しているはずです。だから、臆することなく、強い気持ちで入試に立ち向かって欲しいと思います。

今回の新型コロナウイルスの問題は、受験生の皆さんに余計な負荷をかけることになったと思いますが、今まで自分が取り組んできたことを思い出し、できるだけ平常心で、持てる力のすべてを出し切って、この受験にチャレンジしてください。先生たちは皆さん全員の合格を祈っています。

200302前回の朝礼では新型コロナウイルス感染症への注意事項などをお伝えしましたが、先週、政府から全国へ学校休校の要請が出されてことを受けて、能開の教室も休校することになりました。(一部地域を除きます)

突然の発表で皆さんには戸惑いの気持ちもあるかと思いますが、自分自身や家族を守り、この感染症を日本中に広げないために、落ち着いて行動するようにお願いします。

能開生の皆さんはこれから約2週間、自宅での勉強することになりますが、以下のことに注意してください。

いつもと同じサイクルで起床し、勉強し、就寝すること。
学校や能開から出された課題・宿題に取り組むこと。

そのため、能開の皆さんには家庭で勉強した結果を毎日きちんと報告してもらいます。学校や能開の宿題も含めて、毎日の取り組んだ内容や時間を「学習記録シート」に記入し、取り組んだ内容を、毎日ビットキャンパスのビットメールで能開の先生に報告してください。

今回の新型コロナウイルス感染症の問題は皆さんにとってお大変な問題ですが、ピンチの時こそ成長のチャンスであります。皆さんは、いつも以上にしっかり勉強できるチャンスでもあります。

この時の時間の使い方で、春からの勉強に大きな差がつきます。何もしないで終わってしまったと後悔することがないように、周りに流されず、テレビやスマホは最小限度にして、生活を自分でコントロールしてください。先生たちも皆さんをサポートしていきます。