200127「努力」
みなさんも何度も聞いたことがあると思います。「努力」をしなさい、「努力」は大切だ、「努力」は必ず報われる、など生まれた時から「努力」という言葉は教育の世界ではよく使われます。でも、思ったことはありませんか。
「努力」してもあの子には勝てない…。「努力」しても無駄じゃないのか…。

才能に勝てない努力は確かに存在します。スポーツも勉強も才能はあります。理不尽なこともありますね。しかし、才能を努力が凌駕することは多々起こります。

一様に勉強で勝ち負けは決められませんが、テストの点数が分かりやすいかもしれません。努力をすることで、みなさんの脳はその知識を必要なものとして認識します。そうすると、記憶を引き出すスピードが速くなります。簡単な問題でも、周りが10秒かかるものを5秒で解ければ、それが点数につながります。また、繰り返すことで、精度も上がります。計算ミスが多いという人は単純に計算をする努力が足りていないことがほとんどです。生まれた時から使っているひらがなをみなさん間違えませんよね。1問を速く正確に解くことができればそれが積み重なって点数になるのです。

スピードと精度を同時に鍛えることができるのが「努力」です。
なんで解き方を知っている計算を宿題でしないといけないのか、なんで漢字や英単語を繰り返し書かないといけないのか、スピードと精度のためです。
この力を基礎学力といい、それは才能だけでは身につかないものです。基礎学力は将来大きな力になります。才能だけで生きてきた人間もいつか壁にぶち当たります。努力をしてきた人も壁にぶち当たります。その壁を乗り越えるためには努力が必要です。でも、「努力をしていない人間」は「努力の仕方」が分からないのです。だから壁を越えられないのです。

「努力」は見えないところで身になっています。気づかないものです。でも、努力の仕方を知っている人間はどこかで必ず勝ちます。才能は薄い、努力は厚い。

200120皆さんは「ドラえもん」という作品は知っていますか?
多分、知らない人の方が少ないと思います。たぶん日本一有名な作品ではないのかなと思います。

知らない人のためにざっくりと話の流れを説明すると、
①小学生ののび太が何かしら困る。
②のび太はドラえもんに助けを求める。
③ドラえもんがのび太に秘密道具を貸す。
④のび太は秘密道具で困難を乗り越えようとする。
といった感じでしょうか・・・。

のび太にとって秘密道具とはなんでしょう?

ドラえもんの中の「一生に一度は百点を…」という作品の中にその答えが隠されているような気がします。

これはのび太がテストで100点をとろうとドラえもんからどんなテストでも100点がとれる「コンピューターペンシル」を借りるという話です。
しかし、結局テストを受ける時にはコンピューターペンシルは使わず、自分の力でテストを受けました。

のび太はテストを受ける直前に「点数を取るよりもだいじなこと」に気がついた様です。のび太にとって秘密道具とは人生におけるだいじなことに気付かせてくれる「きっかけ」なのかなと思います。

皆さんのそういう「きっかけ」になるようなものや人は近くにいますか?
いないなあ…とか、ないなあ…と思っている人!

能開のゼミや宿題・講習会や合宿など今までとは違って、これは「きっかけ」になるものでは…と考えながら取り組んでみましょう。

実は能開の先生は皆さんにこういう「きっかけ」を与えてくれます。
そりゃ見た目は青いタヌキでもなければ未来のロボットではないけれど…。

200106未来は変えられる。運命なんてものはない。自ら作り上げるものだ。

この言葉が誰の言葉なのか、皆さんは知っていますか。
これは、ターミネーターという映画に出てくる有名なセリフです。核戦争でほとんどの人類が絶滅した未来の世界から、核戦争を食い止めるために、過去に戻って核戦争のきっかけをなくしてしまおうと戦う物語です。
この映画の特集がお正月にテレビで流れていたので、見た人も多かったかもしれません。この映画の好きなところは、未来からやってきた人間が、現在の人類の過ちを食い止めようと努力するところです。つまり、現在を変えることで、その先の未来を変えることができるという考え方です。

ところで、今の世界の状況を皆さんはどう感じているでしょうか。各地で戦争があったり、自然災害で多くの人が亡くなったり、悲しい出来事がニュースになっていますね。

さて、ここで質問です。
自然災害で亡くなる人の数は、100年前と比べてどうなったと思いますか?
①2倍以上になった ②あまり変わらない ③半分以下になった
こたえ ⇒ ③の半分以下です。

では、世界の1歳児の中で、何らかの予防接種を受けている子どもはどれくらいいると思いますか?
①20% ②50% ③80%
こたえ ⇒ ③の80%です。
※「ファクトフルネス 10の思い込みを乗り越え、データに基に世界を正しく見る習慣」日経BP社発行より

意外に思った人がいるかもしれませんが、人類が科学や医療の発達に取り組んだ結果として、世の中が少しずつ良くなっていることは確かです。世界は必ずしも絶望的な状況ではないのです。

もちろん、十分な医療を受けられない人や、戦争などで苦しんでいる人たちが存在していることは事実ですから、その人たちを救うための取り組みは、これからも続けなければなりません。特に環境問題は待ったなしです。このまま石油や石炭を燃やして二酸化炭素を排出し続ければ、温暖化はさらに深刻化するでしょう。地球の環境を守るためにも、化石燃料に頼る生活を変えていく必要があります。

そのためにも、映画ターミネーターの中のあのセリフ、「未来は変えられる」という言葉の意味をしっかりと受け止め、私たち一人ひとりに何ができるかを考えていかなければなりません。2020年の最初に、そんなことを考えました。