190729いよいよ夏休みに入りましたが、皆さんはどのように過ごしていますか。せっかくの夏休みですから、勉強にも遊びにも、思い切り力を注いでほしいものです。

さて夏山のシーズンに山登りする人も多いと思います。最近は特に富士山に登ることが人気で、外国人も含めて大勢の人が登っているようです。そういえば、能開でも昔は富士登山合宿があって、先生と子供たちが山頂までチャレンジしていました。その富士山は山梨県のものか静岡県のものかという論争がありますが、実は富士山の山頂付近には県境が存在しないのです。そればかりか、山頂付近には別の持ち主がいるのです。

江戸時代、富士山の山頂をご神体とする浅間(せんげん)大社に、徳川家康が八合目以上を寄付したことがきっかけで、所有者は浅間大社になりました。明治以降に一度は国有地に戻ったのですが、浅間大社が裁判に訴えた結果、現在も八合目以上の気象観測所や登山道を除いた部分は、浅間大社のものになっています。そして山梨県と静岡県は山頂を県境未定としたまま、協力し合って富士山の環境保全に努めているそうです。

このように日本の地形や地名には不思議なものがたくさんあります。たとえば都道府県の中で北海道だけがなぜ「道」という名前がつくのか、福岡県になぜ「博多市」が存在しないのか、東日本と西日本の境界はどこなのか、住所の「大字」「字」は何を表すか、などなど。

日本の地名には、その土地に暮らしてきた人たちの歴史や文化を知るてがかりが残されていることが少なくありません。時間がたっぷりある夏休みに、皆さんも身の回りで疑問に感じていることを調べてみてはどうでしょうか。きっと世界が広がると思いますよ。

190722うちの家族は皆、サーモンが大好きだ。回転寿司に行ったら当然サーモンから頼むし、コストコに行ったらまずはアトランティックサーモンを確認し、購入後2日で食べきってしまう。いずれも輸入された生のサーモンだ。
ちなみに日本でも北海道で鮭は取れるが、「鮭児(けいじ)」や「時鮭(ときしらず)」などの高級魚で、あまりの高額さで簡単に口にできるものではない。また、生で食べる文化は元々日本にはなかったものだ。

では、なぜこのように気軽にサーモンを食べられるようになったのか。また、生で食べる文化が根付いたのか。その答えは日本のJICA(ジャイカ:国際協力機構)が行った、南米のチリとの国際協力の成果だと言える。

鮭は元々北海道やノルウェー、アラスカなど北半球に生息する魚だ。南半球にある南米チリに鮭は生息すらしていなかったことは想像がつくと思う。海岸の広がるチリ南部は農業に適した土地もなく、貧しい漁民が多かったそうだ。そこで、チリ政府は漁民の生活を豊かにするため、地形や気候を生かした鮭産業を根付かせたいと考えた。
そこで、1969年、JICAの前身である海外技術協力事業団(OTCA)の研修でチリの水産技術者が北海道を訪れ、1972年には日本の専門家がチリに派遣された。チリの鮭産業発展に向けて、チリの漁民と日本人技術者が協働し始めた。
まずは2万キロも離れた日本から鮭の卵を飛行機で運び、チリで卵からかえして川に流す。日本と同じように海で成長し生まれた川に戻った鮭を捕ろうと考えたのだが失敗に終わる。それでも諦めず、川に放さず人工的に育てる海面養殖に方向転換した。結果、この養殖への方向転換が大成功を収める。養殖に成功した後もエサの開発や病気対策など、日本の技術協力は続いた。日本企業の営業担当者も、日本市場にチリ産サケを売り込むために力を尽くした結果、チリは世界最大の鮭産業国家となった。

昨今の入試改革が目指す日本人の姿が垣間見える事例だ。

190716みなさんは家でテレビを見ている時に、家族の人に急に興味のないチャンネルに変えられたことはないですか?先生は何度もあります。

先生が小学生の頃、お父さんの仕事が休みの日曜日は、リモコンの所有権はお父さんにありました。夜になると野球の試合中継のチャンネルになることがよくありました。先生は他のチャンネルに変えるようお願いしてみますが、聞いてくれませんでした。
どうしてチャンネルを変えたいのか?それは野球の試合中継がおもしろくないからです。では、どうしておもしろくないのか?大人になった先生が考えてみた時に、ルールが分からないからなのかなと思いました。
例えば、テレビのスポーツ中継が野球ではなく。バスケットボールの試合なら、先生は観ます。「今のプレーすごかったなぁ」とか思いながら楽しく観ることができます。なぜなら、先生はバスケットボールを習っていてルールも分かっているからです。でも、これはバスケットボールの経験がない(ルールが分からない)先生の家族にはつまらなく感じるかもしれません。
小学生の頃の先生も同じです。野球のルールが分からなかったから、観ていてもつまらなく感じていたのです。今はルールも少しですが分かるようになったので、観ることがつまらないとは感じません。逆に知らないプレーが出てきたりすると、「今何が起きたの?」と周りに聞いちゃうくらい興味を持って観ていたりします。ルールが分かるだけでスポーツに対する捉え方がこんなにも変わるんですね。

「分かる」ってことは自分の視野が広がるきっかけになるのかなと先生は思います。分かることによってどんどん興味がわいてきます。「知らない」「おもしろくない」とあることと向き合うのをやめるのではなく、少しでも「分かろう」と努力してみませんか?意外とおもしろいことがあるかもしれません。

190708ちょっと前に流行ったとあるドラマで、「Let’s think.(考えましょう)」なんて言葉をよく耳にした人も多いのではないでしょうか。
考えるという行為は、みなさんにとってどのようなものでしょう?面白い・重要・面倒くさい・しんどいなどなどいろいろな意見があると思います。
 
先生にとっての“考える”は、自分をいろいろな意味でよい状態にしてくれるものです。
大きく分けると二つあるのですが、一つ目が、前向きに課題克服するときのレベルアップや、精神的な高揚感です。
例えば、ゲームをするとします。クリアできないステージがあるとき、攻略サイトなどを見てその通りに攻略する。確かに、クリアできた達成感はあると思います。でも、自分で考えて、あ~でもないこ~でもないと四苦八苦してクリアしたときには、ちょっとした興奮状態になったりしませんか?先生は、よくなっていた思い出があります。自分で考えることは、学習におけるレベルアップにもつながりますね。自分の中から絞り出した解法は、自分の力以外の何物でもありませんから

二つ目は、困ったときに冷静になれたり、選択を迫られたりするときの正しい判断につながります。
例えば、何かを選択するとき即決して失敗した経験はないですか?これがほしいと思って買ったけど、実はいらなくて後悔。先生もよくあります。しかし、何かを迷ったときに考えぬいて出した答えは、意外と納得できます。
また、一気に難題が降ってくると頭の中がパニック状態になりますよね。先生は、いつも“カオスや!”と言っています。それでも、考え続けるのです!すると人の脳って素晴らしいですよね。少しずつ整理していき、解決の道が見えてくるんです。あれは後でやればいい。これは省略しても大丈夫なんて感じで。もちろん、全部がうまくいくわけではなく時には、行き着く答えが当たって砕けろ、まぁなんとかなるかなんて時もあります。考えつくして出た答えが仮によくなくても精神的には意外と落ち着けるものです。(さとりみたいなものですかね)

考えるって素晴らしいことだと思います。答えが出る、出ないではなく、自分をレベルアップさせてくれ、よい状態にコントロールしてくれる大切な力だと思います。

みなさんもいろんなことに対して深く考えて、自分の人生を豊かにしていってください。

190701皆さんは、「プレゼント」という意味を知っていますか?クリスマスプレゼント? 誕生日プレゼント? そうですね。日本語にすると「贈り物」という意味があります。

さて、みなさんは、10年後の自分を想像することができますか。また、10年前の自分を振り返るとどう思いますか。先生は、10年前の自分を思い出すと、高校から大学に進学し、忙しい日々に追われていたなと思います。その時は、早く卒業して、好きなことをして楽しみたいと思っていました。勉強のストレスと、これからの希望が絡み合っていました。実際大人になってみると、大学時代は、あっという間に終わり、もっと頑張っておけば良かったと思います。

先生が、みなさんに言いたいことは、一番大切なものは、決してお金では買えませんということです。大切な人と一緒にいる時、目標に向かって頑張る時など、そういう時を本当に心から楽しんでほしいと思います。

皆さんには、色んな可能性があります。頑張れば何でも出来ます。目標や夢に向かって頑張る時、困難なこともあるでしょう。でも、継続は力なりというように、続けていけば、きっと大きな「プレゼント」に気づくはずです。頑張って下さい。