150629日本の漢字の難しさや矛盾をネタに、「Why Japanese People!? Why!?(なぜなんだ日本人!?)」と絶叫する、厚切りジェイソンがテレビで人気ですね。
先生のアメリカ人の友だちも「日本の漢字を学ぶのは本当に大変だ」と言っています。「英語はアルファベットだけなのに、なぜ日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字があるの」とも言っています。
日本の漢字が難しいと言われる理由の一つが、同じ読み方でも意味によって異なる漢字を使うことです。
例えば、話をきくの「きく」ですが、意味によってこのように漢字を使い分けます。

■話を訊く・・・上の者から下の者に問う。
■話を聞く・・・音声を自分の耳から受け入れる
■話を聴く・・・自分から熱心に耳を傾ける

同じ「きく」でも意味によって色々な漢字を使いますね。みなさんは普段の生活の中で様々な「きく」場面があると思いますが、それは、どの「きく」になっているでしょうか。すべてのことを、ただ無意識に「聞く」だけになっていませんか。

7月になりました。夏のティエラと言えば「講習会」と「合宿」です。普段の勉強とは違う、短期間での集中的な勉強が多くなります。大変な勉強の中で、みなさんにはぜひ、「聴く」姿勢を大切にしてほしいと思います。
講習会中は、先生の話に耳を傾け、しっかり聴いてください。そこに「集中力」と「積極性」が生まれます。合宿中は、班のメンバーの意見をお互いにしっかり聴きましょう。信頼関係を築く基本です。
講習会と合宿には、はじめてティエラに来る一般生もたくさんいます。その人たちに「ティエラの生徒は、授業にのぞむ姿勢から違うな」と思わせるぐらいの、最高の「聴く」姿勢を見せてください。この夏で、ワンランク上の自分へと大きく成長しましょう。

150622100回叩くと壊れる壁があったとする。みんな何回叩けば壊れるかわからないから、90回まで来ていても途中であきらめてしまう。

これはテニスプレイヤーの松岡修三さんの言葉です。松岡さんといえばいつも熱いメッセージを語る個性的なキャラクターの存在です。最近は1日1つのメッセージを載せた日めくりカレンダーが有名ですね。なかには熱血漢すぎて、ちょっと暑苦しいなと苦手に思っている人もいるかもしれません。

でも、この「100回叩くと…」という言葉は、ある意味で真実ではないでしょうか。人は一生懸命努力する中で、なかなかゴールが見えずに不安になったり、あきらめてしまうことがあります。勉強やスポーツでも、特訓の成果がなかなか現れず、やり方が間違っているのでは? 自分には無理なのでは?と思ってしまうのです。

それは多くの人が同様に感じる不安です。今年の春の合格インタビューでも、先輩たちは入試前の苦しい時期にそう感じたと話していました。でもその不安を乗り越え、がんばり続けた人こそが、勝利や合格といった成果を手にすることができるのだと思います。

もちろん不安を乗り越えるためには、努力を続けることが必要ですが、友だちと励まし合ったり、先生に悩みを相談するなど、ひとりで孤独にならないことも大切です。7月になるといよいよ夏休みが始まります。この夏は、100回叩き切るぐらいの決意で、粘り強く目標にチャレンジしてみてはどうでしょうか。

150615担当する生徒と話をしていると、よく耳にする言葉があります。
「○○するなんて【無理】」
「【どうせ】自分には○○なんて出来ない」
「○○さんは【特別】だから、私とは違う
「○○は【嫌い】だから

こんな言葉が出てくる人はいませんか?
本当に無理ですか?本当に○○さんだけが特別なのですか?

先生が今でも後悔していることがあります。
学生時代に漫画の影響を受けて、将来「医者」か「考古学者になりたいと思うようになりました。そのことを当時の担任の先生に伝えたところ、「お前、その成績で本気で言っているのか?そんなの無理に決まっているだろう!」と言われてしまいました。そのための準備は何もしていませんでしたし、本当に思い付きだったため、まったく到達できるレベルではなかったのは事実です。

ですが、正直落ち込みました。「【どうせ】自分には【無理】なんだ」と思いました。
結果はというと…、分かりますよね。結局はあきらめたのです。
行動する・しないどころか、想いを表現することを恐れ、言葉にすることすらできませんでした。
それから年月が経ち、新たに持った目標である先生になることができました。

振り返って、もし学生時代に、先生が医者や考古学者になるために、小さなことでも、何か準備や行動を始めていれば、その後の人生は変わったかもしれません。
人が何かを成し遂げるには、まとまった時間をそれに掛けるのが一番いい方法だと思いがちですが、実は毎日少しずつ努力することこそが、成功への第一歩です。誰にでもできる小さなことを長い間コツコツ続けられる人が、いずれ大きな目標を達成できるのでしょう。これを実行できるかどうかが大きな分かれ目だと、今になってようやく感じることができました。

まだまだ皆さんには、積み重ねることのできる時間がたくさんあります。
「嫌だとか「苦手だ、「やりたくない」と思っていることにこそ、挑戦して欲しい。
人が後悔することの75%は「やったこと」ではなく、「やらなかったことに対するものだそうです。

失敗を恐れず、とにかく挑戦して欲しい。たとえ一度や二度、失敗したとしても、少しずつ成功に近づくのですから。

150608『ビリギャル』という映画が話題になっていますね。勉強がとても苦手な女の子(ギャル)ががんばって慶應義塾大学という、難しい大学に合格したという「大逆転」のお話です。先生も本は買って読みましたし、映画も見に行こうと思っています。 

そこで「大逆転」で思い出す、ある男の子のことについてお話します。その男の子は小5まで太っていました。そしてスポーツが苦手で足もおそく、運動会が嫌いでした。 

ところが、中学校、高校では、クラスで2番目か3番目に足が速くなり、ずっと運動会ではリレーのメンバーに選ばれ続けるようになりました。 

では5年生から6年生にかけて何があったのでしょうか? 

最初は小さなきっかけでした。5年生の時の徒競走であいかわらず最下位になった彼は、「最後の運動会では最下位になりたくない」と思い、走る練習を始めたのです。高校時代に陸上をやっていたお父さんに走り方と練習方法を習い、速く走るための走り方を身につけるために練習したのです。 

そして6年生の運動会。小1から小5までの最高順位は6人中5位だった彼が、6人中3位になったのです。 

6人中3位では、まだまだ「普通」ですね。しかし、そこで彼はとても大切なことを学びました。それまで足が遅いのは生まれつきで、「自分は足が遅い人間だ」と思っていたのです。1番にはなれなかったものの、「正しいやり方」で練習すれば「普通」にはなれるということを学んだのです。 

その後彼は、どんなスポーツでも同じように、「できないのは何かが足りない、何かが間違っているから」と考え、工夫して練習するようにしました。結果、足はどんどん速くなり、中学生になると、クラスでも2番目から3番目に足が速くなりました。所属していた少年野球チームでもキャプテンになり、「スポーツが苦手な男の子」から「スポーツマン」に大きく変わったのです。 

実は勉強でも、方程式が解けるようになったり、歴史上の人物の名前を覚えたりすることも確かに大切なのですが、もっと大切なことがあります。それは「勉強のやり方」を覚え、「続ける」ことです。 

①「できない」 
  ↓ 
②「できるようになりたい」 
  ↓ 
③「自分には無理」 
  ↓「才能がない」「忙しい」「時間がない」 
④「解決できない」 

ではなく、 

①「できない」 
  ↓ 
②「できるようになりたい」 
  ↓ 
③「できるためにどうすればいいのか?」 
  ↓「考える」「調べる」「聞く」「教わる」 
④「行動する」 
  ↓「練習する」「繰り返す」「あきらめない」 
⑤「解決する」 

にする「過程」を学ぶことが重要なのです。 
②までは誰でもたどりつきます。ポイントは③と④です。慣れないうちは③はとてもめんどうで、つかれるかもしれません。その結果④が難しくなります。 

だから、何でもいいのです。1回⑤までを経験してください。「無理!」と思っていたことで⑤を経験すると、人間は変わります。⑤を経験すると、③や④が「たいへん」だけど「いや」ではなくなります。
近づいてきた夏休みは、⑤を経験するための時間がたっぷりとれる時期です。「自分は頭が悪い」「こんなのできるわけない」と思っている人がいたら、ぜひ挑戦してみてください。

150601テスト本番で力を発揮することはなかなか難しいものですが、みなさんは「本番力」について考えたことがありますか?
「本番力」があると思う人を想像してみてください。どんなイメージを想像しましたか?きっと自信たっぷりのオーラを出している人はないでしょうか。

では一歩踏み込んで「その自信はどこから来るのか」を考えてみましょう。

みなさんが知っている戦国武将の上杉謙信が遺したと言われる「上杉家家訓」の中に「心に誤りなき時は人を畏れず」という言葉があります。これは「心にやましさがあれば戦では勝てない。やましさがなければ勝てるという意味です。
「義は我らにあり」と戦った謙信らしいですね。

さて戦国時代から現代の受験に移って考えてみると、受験本番で「心にやましさを持たない」ことはかなり重要です。なぜなら受験は入試の日だけ頑張ればいいというものではなく、入試前日までの努力が物を言うからです。
その努力の積み重ねがあるかないかで、自信が持てるか持てないかが分かれます。「もっとやっておけばよかったなあ」などと本番で心にやましさがあれば良い結果が出るわけがありません。
つまり「本番力」のある人とは「確かな努力を積み重ねた人ということなのです。「本番力」は決して生まれつきあるものではありません。だからこそ努力が必要なのです。

具体的にどのように努力すればいいのでしょうか。
それはまず「計画通りに勉強する」ことから始めてみてください。一カ月でも計画通りにできれば結構自信が持てるものです。大きな計画から小さな計画へ、今年何をするか・夏に何をするか・夏までに何をするかを考えてみてください。
この時期には夏と夏までの計画を立てることが重要です。まずは次のテストで何点とるために何をするかを決めましょう。
是非、これから強い本番力を身に付けてください。