家庭学習~効果を願う~
 「大学受験の準備は3年間かかるようになっている」と、教室の高校生諸君には日ごろから話しています。
 そして、学校の授業、ホロンの授業を終えて、その空いた時間を思い切り活用することを
 どれくらい上手に出来るかが大切となります。

 心理学者の植木理恵さんがテレビや出版物で、
 「努力は分割払いで」という受験生にとっては大変役に立つことを話しています。

 学習をするには「目標設定」「ゴール設定」は重要です。
 自分でこの問題集(たとえば計算ドリルとか英文法問題集とか)を、「○○日で、●冊やって実力をつける」
 こういった「ゴール設定」ですね。
 「学習計画」です。 
 
 みなさんはどういった「目標」を立てますか?
 「目標は高いほどいい」ですね。ただ、「学習計画」といった毎日の生活時間の中に組み込んでいくものは
 高すぎる目標でいいのかどうか。
 あまりに高すぎる目標や計画では、見通しが立たずに結構大変。
 
 僕は、ここ数年ダイエットに挑戦しようと考えているのですが・・・。
 いろんなダイエットの方法をネットで見ながら、「自分がその努力を本当に出来るのか?」と思うと確信がもてないことが多いですね。つまり、「自分は半年もキャベツだけの夕食を続けられるのかな?」
 効果を期待していても、実は、継続的に実行する自信がないとどうもこう行動にうつすことができないものです。

 そこで!
 「そもそも目標をどこに置くか」
 50ページの問題集を連続10日間、自習するときに
 ① とにかくがんばろう!学習目的ははっきりしたから自分はがんばる。
 ② 10日で50ページを勉強しよう。 日々の事情はどうしてもおこるが継続する。
 ③ 1日5ページを目標に勉強しよう。

 小学生600人を対象に上記の3種類に分けて実験をしてみました。
 特に②と③は表現がわずか違うだけで実質は変わらないだろうとも思えます。
 
 実は、目標が達成できたのは③のグループだけだったと言うのです。

 達成した、、継続した、、ことの何が大切かというとそれは「意欲を持って」がんばり続けた、、ということですね。

「今日もクリア!」この達成感の積み重ねは学習することとともに、「学習効果」にも影響しますね。

「きょうも5ページやった!」

「○○大学合格」「▲大学必勝!」といった遠い目標とともに
身近な目標設定を作ることが効果の点でも大切なようです。
努力を「分割払い」するような目標設定の仕方を、今一度見直してみませんか。

お風呂上がりに鏡の前でポーズをとりながら、割れてきた自分の腹筋を見て、一人ニヤニヤしている人もいるかもしれません。

みなさん、トレーニングジムに行ったことはありますか。テレビで見たことがあるという人もいるかもしれませんが、そこで誰かが筋トレをしている風景をイメージしてください。どんな場所だと思いますか。実はそこにはたくさんの鏡があるのです。

では、なぜそこにはたくさんの鏡があるのでしょう。

それにはいくつか理由があります。

まず、ついてきた筋肉を見ると自分がうれしくなるからです。みなさんも一緒ですよね。ついてきた筋肉を見ることで、トレーニングの成果を確認することで、次も頑張ろうと思えるのです。どんなことに対してもモチベーションを上げることは必要ですよね。

次に、筋トレはただやみくもにやれば良いというわけではないからです。腕を鍛えるにしても、肘を何度曲げたときに一番効果が高いのかが決まっているのです。だから鏡で正しいフォームを確認するのです。それを守らないと筋肉を鍛えるどころか痛めてしまう危険性があります。何事にも正しいやり方はあるものです。

さらに、人間の体は不思議なもので、「今、俺はこの筋肉を使っているんだ」と意識すること、それだけで、トレーニングの効果が高くなるというのです。集中して物事を行うことが、やはり、大切だということですね。

こうなってくるともう分かるように、結局のところ勉強も同じですよね。モチベーションを上げ、集中力をもって、正しいやり方で勉強する。そうすれば確実に実力は上がっていくはずです。そしてそれをチェックする働きの、筋トレにおける鏡にあたるのが、保護者の方や先生たちの目であり口であり、自らの記録帳、365、ノート、そして、テスト結果であるのです。それらを通して映し出される己の姿から逃げずに、真っ正面から向き合って、自分を鍛えていこう。

こんにちは

『人は何かを失った時に、その大切さを心から感じる』

そんなことを言われていても、中々実感できないのが現実だと思います。

私もそんな一人でした。

大学生の時、初めて親元を離れ、一人暮らしをはじめました。

海外に留学をしたということもあり、ただ家を離れただけ以上の寂しさがありました。
最初の1,2ヶ月は新しいものに触れた興奮から楽しくて仕方が無かったのですが、3ヶ月した頃から、『日本への恋しさ』、『友達への恋しさ』、『家族への恋しさ』で毎日が辛くなって来ました。

そんな時、実家から仕送りが届きました。
大きなダンボールの中に、日本のレトルト食品と、お洋服と、私が実家で使っていた『マクラ』が入っていました。

いつかの電話で、『枕が変わってよく眠らない。』と話したのをお母さんが覚えていてくれたんですね。

私は嬉しくて、嬉しくて、思わず泣いてしまいました。

一人で生活を始めて、初めて親のありがたみを痛感した時だったと覚えています。

家に帰りたくても帰れない。会いたくても会えない。

普段何気なく送っていた日常も、実は、とても『大切なものだった。』という事を感じるのです。

冒頭でお話した、
『人は何かを失った時に、その大切さを心から感じる』
そこから学んだ時に、人は『成長』するのではないでしょうか。

実は能開の『合宿』はそういうことを知ることが出来る『場所』なのです。

いつも、お母さんが、お父さんが、誰かがしてくれている当たり前のことが無くなる。
そして、自分で努力を重ねなければいけない。

今まで『努力を否定してきた自分』と向き合わなければ行けない。
向き合ったときに初めて自分を知り、そして、『成長』するのです。

私が、親のありがたみを否定していた自分を、初めて知った時と同じように。
きっと、この『合宿』で日常の大切さ、親への想いを知り、『成長』出来るはずです。

これから新学年を向かえ、また皆さんは一歩『大人』になったような気がしているでしょう。
しかし、『真の成長』とは違います。

今までの自分を振り返り、生かすものにするのか、どうか。

『人は何かを失った時に、その大切さを心から感じる』

まずは自分の身を非日常の世界、合宿へ投じてみてください。