わたしたちの生活で“意識”して行動していることは何%くらいあると思いますか?

ある説によると5%くらいしかないそうです。たったの5%です。一時間で考えると、わずか270秒(4分30秒)です。そう言われても「それはちがう」、と感じる人もいるでしょう。

一日の生活をふりかえってください。

朝おきてからの行動は何も考えず“無意識”にしていませんか。たとえば、歯みがきやごはんを食べるなど“意識”せず行動にうつっていますよね。学校に行く通学路も“意識”せず歩いていきますよね。「この道を20mまっすぐ行って、右にまがり…」、と意識しながら歩いている人はいません。

そう考えると1時間で270秒しか“意識”して行動をしていないかもしれないと思えてきますね。

普段の生活で「めんどくさい」、「ムリ」、「できない」、などの言葉をつかっている人はいませんか。“無意識”にこの言葉が口に出る人は要注意です。「めんどくさい」、「ムリ」などの言葉をくり返しつかう内に“無意識”の層にきざみこまれていきます。いざ勉強をしようと“意識”すると「めんどくさい」ときざみこまれた“無意識”が反対をします。5%の“意識”と95%の“無意識”の戦いです。

どちらが勝つかわかりますよね。

夜おそくまでテレビを見ていた、夕飯を食べてからずっとゲームをしていたなど、“無意識”が“意識”に勝った結果です。

目標を達成したり、夢をかなえる人は“意識”して「できる」、「チャレンジする」、「こんな風になる」、と声にだしています。プロサッカーの本田圭佑選手はいつも高い目標を口にしていますよね。彼らは、“無意識”の層に働きかけ目標達成ための行動を自然ととれるようにしているのです。つまり“無意識”を味方につければ目標達成に近づいていくのです。だって行動の95%が“無意識”に選ばれるのですから。

“無意識”を使う方法はかんたんです。

“無意識”に自分の目標を語りかけるだけです。朝おきてからや夜ねる前などに何度も目標を声に出してみてください。“無意識”の層にその“意識”を書きこんでいくのです。毎日続けていると、次第に目標にたいしてふさわしい行動がとれるようになります。

ただし、普段の言葉づかいに注意してくださいね。「ムリ」、「できない」、「めんどくさい」など声に出していると効果がなくなりますから。

“無意識”という魔法を使うコツは、目標を強く“意識”し、前向きな言葉を発することです。まずはポジティブな言葉を“意識”して声にだしてみましょう。その言葉のつみかさねがあなたの未来を変えてくれます。

先生は、歴史が好きなこともあり、
「もしも、タイムマシンがあったらどの時代に行くか」
なんてことをよく考えます。

縄文時代に行って打ち上げ花火を打ち上げたら人々は腰を抜かすだろうなとか、弥生時代に行って卑弥呼とDSのマリオカートで対戦したいなとか、平安時代に行って上空のヘリコプターから遣唐使に向けて手を振りながら通過したいなとか、考えればキリがありません。

みなさんは、どの時代に行って何を見たいですか。

実は、この問いかけをある教室の小学生にしてみました。
もしも、一つだけ行ける時間があったならばと聞いてみました。

~未来に行って宝くじの当たりの番号をメモしてくる~
~小1の自分に会って、「もっと算数を勉強しろ!」とおどしてくる~
~20歳になっている自分が美人かどうか確かめてくる~
~50歳まで生きているかどうかを確かめてくる~

なかなかおもしろい(くだらない?)ことを書いている人が多い中、先生がとても印象に残った回答がありました。

~去年死んだじいちゃんに会いたい~

一度、過ぎ去った時間を取り戻すことはできません。もちろん、じいちゃんに会うことはできません。
いろいろなものが不平等であったとしても、時間だけはすべての人にとって平等に過ぎ去っていきます。
時間だけがすべての人に平等であるといってもいいでしょう。

勉強時間の合計が多いとか少ないとか、計画をたてて勉強時間を守れとか、そういうことだけではなく、一度きりの人生の中で「今日一日」という時間を誰と共に、何をして過ごすかを決める人は、自分自身に他なりません。

特に受験生のみなさんはこのような考え方を大切にして、サポートしてくれる家族や周囲の人への感謝を忘れずにいてほしいと思います。

2学期の授業が始まりましたが、ここからは進度が速くなり、また難しい単元も増える時期です。1学期と同じ感覚でやると結構大変かもしれませんので要注意ですよ。そして難しくなってくるこれから気をつけてほしいことがあります。特にいつも「しっかり」「まじめに」やっている人こそ。

学年が上にいくほど、ちょっとやったらわかる、そしてできるようになることはだんだんと少なくなっていきます。小学校までと同じやり方で、中学校の勉強はできません。中学校と同じやり方で、高校の勉強はできません。すこしずつ「進化」させていかなければなりません。

また、小学校のうちは学校のテストで100点を取ることはそれほど難しくはありませんが、中学校で100点、特に全教科で毎回100点を取ることは非常に難しくなります。それが高校に行くとなおさらです。同じ期間のうちに以前の数倍、数十倍の内容をこなさないといけませんし、理解をしないといけません。

その上で気をつけておきたいこと。それは、はじめのその時に「わからない」「できない」ということを決しておそれない、ということです。「しっかり」「まじめに」やりたい人ほど、できないとついついその場でできるまでやろうとします。しかし、宿題やテストには締め切りや制限時間というタイムリミットがあります。制限時間の中でできないと、あせりますし心も乱れていきます。

そういう時にはリラックスしなさい、とまではいいませんが、決して「わからない」ということをおそれないでください。いつもの自分にもどって、落ち着くためにも。

生まれたてから子ども時代までは、だれでもたくさんのことをおぼえ、身につけます。それはわからない、できないことをおそれていないから、自然に身につけていけるのです。気をつけないと人は年を取るごとに、自然に物事を身につけることができなくなっていきます。知らない、わからないのがこわくなっていくから、知ったふり、わかったふりすらしてしまうのです。だから、学べなくなっていくのです。

学び方の一つの方法として「8割原則」という考え方があります。すべて理解できなくても、その内容がだいたいわかれば次に進め、またはとりあえず使ってみなさいという考え方です。といっても80%できればそれでほうっとおきなさいというわけでなく、あとでもう一度学んでそれを10割、100%にしなさいということです。

寝かせたまま次に進んでおいて、あとで振り返ると分かるようになることもありますし、ある程度まで進んで、その単元の全体像がつかめると、以前からわからなかったこともわかるようになることもあります。場合によっては6割、4割理解から始めてもいいかもしれません。

とりあえずやってみる。できないからしない、のではなく。そうしているうちに少しずつつかみかけていく。そしてあとで何度も何度も繰り返す。これが本当にあとで力になる勉強法なのです。

みなさんは、自分の髪の毛が自分の手に刺さったことがありますか?

私にはこの現象がたまにあります。髪の毛を切った直後に起こることが多いです。
髪すきバサミで切ったときにできる枝毛が、手を頭に近づけた時に刺さるようです。
最初に刺さったときは、とても不思議なできごとだったので、本当に驚きました。
でも、その後はたまに起こることなので、驚きや焦りはだんだん薄れておりました。

ある日の昼間、右の親指の先の腹の真ん中に髪の毛が刺さりました。
またかと思っただけで、抜くのを後回しにしてしまいました。
その日の夜のことです。大好きな木製のパズルを作るのに、
ボンドをつけた木と木を接着させようとギュッと手で押した瞬間でした。
「うゎー、いたっ!」親指に激痛が。
そうです。昼間に抜くことを後回しにした長さ2mmほどの髪の毛が、
そのまま垂直に親指の内部に入り込んだのでしまったのです。
摘んで抜こうと毛抜きやピンセットで何度も試みましたが、全く歯が立たずなかなか抜けません。
つい先ほどまでとっても楽しかった時間が、髪の毛1本と格闘する最悪の時間になってしまったのです。
けっきょく、さらに深く入り込んだ髪の毛を、痛い思いをしながら針で掘り出すことに‥。
「たった2mmの髪の毛」をようやく親指から取り出せたのは、針を使い始めてから2時間後のことでした。

簡単にできることを、それを後回しにしたがために、とても苦労することがあります。
何事も早めに実行するなど、ちょうど良い機会を見失わないことが大切ですね。

「タイミング」‥ある物事をするのに最も適した瞬間。
これからその瞬間はたくさん訪れます。後に回してタイミングを逸しないようにしましょう。

ある所に少年(名前はPくん)がいました。両親が教師、祖父も教師、親戚にも教師ばかり。。。という教師一家に生まれたPくんは、自分も教師になるのが当たり前のことだと思っていました。
そんなPくんでしたが、中学生くらいになると隠し持っていた天邪鬼な性格に火が点いてしまったのか、「教師になるのが当然と思われるのは癪だから」ということを理由に「俺は先生にだけは絶対にならない」と両親を含む家族に宣言してしまいました。

時が過ぎて大学生になったPくんは「自分はいったい何をしたいのだろう」「何をするべきなのだろう」と悩んでいました。そんな頃、

『‘何をするべきか、何をしたらいいのかわからない’ということは、発想を転換すれば‘何でもできるあらゆる可能性を持っている’ということだ』

という言葉に出逢いました。目標がないことにちょっと焦りを感じていたPくんでしたが、
「これといった目標がない」ということは逆に言えば「何にだってなれる」
ということを教えてくれるこの言葉に彼はいたく感動し、前向きにあらゆる選択肢を考えてみるようになり、様々なことにチャレンジしました。凝り固まった考えから開放された彼は、少年の頃に絶対にならないと言ったはずの‘塾の先生’にもチャレンジしてみました。そしてその後Pくんは20年以上、塾の先生を続けることになり、今も現役で塾の先生をしています。

P先生が「絶対にならない」とまで言い切ったはずの教師という仕事をずっと続けている理由は何でしょうか。なぜ彼はこの仕事がそんなに好きなのでしょうか。たくさんある理由のうちのひとつは「生徒の笑顔を見ると幸せを感じるから」だそうです。生徒たちの笑顔を見ると、どんな疲れも仕事の辛さも吹き飛んでしまい、いつも元気な自分になれるそうです。
[わからなかった問題がわかった!という時の笑顔]
[がんばったら点が上がった!という笑顔]
[志望校に合格した!という涙混じりの笑顔]
笑顔にも多くの種類がありますが、彼の心に最も響き、この仕事をしていることに喜びを感じる笑顔は
[泣き顔から立ち直り、「がんばる」と再び立ち上がる時の笑顔]
だそうです。そんな尊い場面に立ち会えるのが教師という仕事です。この生徒のこういう笑顔を見たいと願い、それを実現する-この魅力に取りつかれたP先生は生涯現役の先生でいたいそうです。

先生もP先生と同じです。キミたちが見せてくれる笑顔に、キミたちからの感謝の言葉に、キミたちが必死にがんばっている姿に、キミたちが困難を乗り越えて立ち上がる姿に元気をもらっています。
キミたちの家族だってきっと同じです。キミたちを支えて応援してくれている家族の方には、笑顔・感謝の言葉・がんばる姿・立ち上がる姿をしっかりと伝わる形で表現してください。

キミたちと出逢えたこと、共にがんばることでできることに感謝し、ここで改めて宣言します。
「絶対に諦めない!」「絶対に妥協しない!」「キミたちを全力でずっと応援し続ける!」
最高の笑顔を見るために。。。